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冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
幻教操国編

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第67話 『霊教』の神、霊神

革命軍は王の死に乗じて、王都目指して侵攻していた。


ヨクトは革命軍のリーダーであり、かつての勇者ヨウトに会い真意を問うために革命軍の本陣に向かう。


アビたちはアオの術で革命軍本陣の近くにゲートを開いた。


ヨクトは革命軍出身の兵士30名ほどをつれて革命軍本陣に向かう。






「ずいぶん遠いところに転移するのね。」


ワタシたちはアオの術で草原のど真ん中に転移してきた


後ろには数十人が通るゲートが開いて。


「いや、もうなんでもありですね…」


となりでリョーカさんはじめ元革命軍の人たちが、アオを聖女だとあがめている。


「流石は聖女様だ。」


「こんな奇跡はヨウト様でもできなかった。」


そんな声がちらほら聞こえる。


「なんだったら、もっと革命軍の本陣近くに行けばよかったんじゃないの?」


ワタシはアオに確認する。


「これが限界。これ以上近づくとバレるかもしれない。」


「ヨウトはあんたのスキルを感知できるの?」


アオのスキルや術は人間では魔力感知にすら引っかからず、鑑定不能だとおもっていたが。


「さあ、どうだろう?でもできるやつはいるかもしれない。ヨクト、リョーカ、いい?」


アオがふたりを呼ぶ。


「ひょっとしたら、ヨウトはもうあなたたちの知っているヨウトじゃないかもしれない。」


「どういうことです?」


ヨクトが確認する。


「ヨウトは神託をうけて、魔王倒したことは知ってるね?」


「ええ、『霊教』の神、霊神レイシンの神託を受けたとか。」


「人間は霊神といってるけどね、四霊という連中だよ。」


アオはめずらしく嫌そうにいう。


「あいつらは自分ではめったに地上にはこないんだけど、人間を神使みつかいという自分たちの僕にする。つまり、ヨウトも神使になっている可能性が高い。」


「神使、聞いたことがない。」


ワタシもヨクトも顔を見合わせる。


「神使は勇者だったり、預言者だったり、大司教だったり、教皇だったりする。それに本人が自覚があるときとないときがある。」


「どういうこと。」


「四霊にとって都合がいいときは、自覚させる。例えば、預言者とか教皇なんかは人を導かないといけないから、まず自覚がある。でも勇者なんかはかならずしも神使の自覚があるほうがいいとは限らない。その場合は自覚がない。おそらくヨウトは後者。」


「ヨウトさんは操られてるってことか?」


ヨクトが驚く。


「それはわからない。いろんなケースがある。」


アオはどこからか取り出し、紙に書きながら説明する。


「たとえば,そもそも神託はうけたが神使にはなっていない可能性もある。そもそもヨウトは神の力にたよるタイプじゃないから自力で魔王をたおしたかもしれない。」


「この話長そうね。ヨクトが覚えていられるとはおもえないから最悪のケースだけいってくれる?」


ワタシはアオをつっつく。


「ひどいな、アビ。実際そうだけど」


ヨクトが苦笑いする。


「わかった。最悪のケースだけいう。」


アオは紙をアイテムボックスにしまいながら話す。


「ヨウトはもう死んでいて、別の神使が死体や魂を操っている。」


「そんな!」


「馬鹿な!そんなことが!」


ヨクトとリョーカが声をあげる。


「そもそもその場合の神使の目的はなんなのよ。この国を滅ぼすことがその霊神なり、四霊の目的なの?」


「最終的には自分以外の神や精霊や魔族の絶滅だろうね。アレの敵は人間じゃないよ。」


「意味が分からない。だったらなんでその神使はヨウトを操るのよ。」


「それは神使の思惑でやっているだけで、四霊は関わってないのかもね。そういうのはよくある。」


(本当に、この世界の神々と言うのは迷惑だ。)


「オレができることをやってみるさ。」


ヨクトはそういうと、仲間をつれて、旅立っていった。







一方、ワタシたちもキョウに合流するために転移してきた。


草原の端に出た瞬間、爆音が響いた。

空気が変わった。


焦げた匂い。血の匂い。そして、遠くから響く咆哮。


「アレはAランクモンスター、ヒュドラだな。」


ビゼンが双眼鏡を覗きながら言った。


遠く、平原の向こうに、それはいた。


全長三十メートル。五本の首が、それぞれ別の方向を向いて蠢いている。一本の首が炎を吐くたびに、官軍の陣形が崩れる。別の首が薙ぎ払うたびに、兵士が弾け飛ぶ。


それでも官軍は戦っていた。


槍を構え、魔法を放ち、散り散りになりながらも前に出ようとしていた。


しかし、削れていた。じりじりと、確実に。


「首を切ろうが、体を切ろうが再生する。」


ビゼンが双眼鏡から目を離さずに言った。


「ヒュドラは再生が速い。おまけに分身体までつくっているな。」


みると、ヒュドラの鱗がはじけとび、それが一瞬で成長し、蜘蛛のようなモンスターになっている。


「まあ、助ける義理もないわけだが。」


ワタシは平原を眺めながら言った。


「キョウの邪魔になりそうだし、官軍に借りを作っておくか。」


振り返る。


およそ三十人の戦士たちが、ワタシを見ていた。


「今から官軍の助っ人に行く。アビ隊、いいね!」


「「おお!」」


雄叫びが草原に響いた。


ワタシたちはヒュドラに向かって駆け出した。


近づくにつれ、その大きさが実感として迫ってくる。


五本の首の一本がこちらに気づいた。


黄色い目が、ワタシたちを捉えた。


「ビゼン!」


「わかっている!」


ビゼンが青竜冷艶鋸を構え、ワタシも剣に魔力をこめる。


アオは上空に浮いて、戦いを眺めていた。



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