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冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
正義愛鬱編

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234/263

第234話 共生党

(なにがなんだかわからない・・・)


ホウスウはアジトの中で一人混乱していた。


共生党のメンバーが唐突に惨劇を思い出したのだ。


「おおおお!わしの家族が!」


「やはり四神様や魔王様に逆らうなどやってはいけないことだったのだ!」


「おのれ、魔王!おのれ青竜め!」


嘆き悲しむもの、怒り出すもの、さまざまである。


(普通に考えたら、記憶を操作されていたのだろう。)


(しかし、なぜか記憶が急にもどった。)


(なぜだ。)


意味がわからなかった。


何かの衝撃でというわけでもない。


ある時、突然に全員の記憶がもどった。


あるいは認知が変わったとしか言いようがない。


(しかし、こんなことができるのは、神しかいない。)


果たして、アオの仕業か、それ以外のだれかか、わからなかった。


「ホウスウ殿、仇を、仇をうってくだされ!」


老人たちがしがみついた。


「たのむホウスウ殿!」


オークの老人も涙をながす。


だが、ホウスウは彼らを見て違和感ももっていた。


(そもそもこのオークの爺さんは、酒をのんだら、若いころは冒険者を殺しまくり、弱い種族の女性を乱暴しまくったと笑って言ってたじゃないか。)


(それが自分が年老いて力がなくなったら平等ってどうなんだ!?)


「ホウスウ殿」


獣人の老人もなきついた。


(この老人も、オレがアビと話にいくと言って出て行ったら、わらっていたじゃないか!)


(それが、オレが戻ってきたら、魔王の幹部と引き分けたのか、とかいって、オレはとめたのに、自分はいかずに別のやつを送り出したじゃないか!)


(たしかにオレはビゼンとヨクトには負けなかった。)


(しかし、彼らだって本気じゃなかったし、そもそも2対1、いや、アビも含めて3対1で戦えば、殺されていただろう。)


(アビやアオとは付き合いは少ないがわかった。)


(彼女たちは自分が認めた相手にはやさしいんだ。)


(しかし、敵だと認めたやつには容赦がない。)


(なにがあったかわからないが、この人たちはおそらく彼女たちの一線を越えたんだ。)


「いえ、魔王には真正面からいっても勝てませんよ。」


ホウスウは周りを落ち着かせようとした。


「あんたが、あんたが、魔王に話にいけといったんじゃねえか!」


「いや、話し合えとはいいましたが、デモをしろとも、魔王が攻撃しないともいってませんよ。」


ホウスウは少し言葉を強めた。


「無責任だろ!」


「そうだそうだ!」


(相手してられないよ。)


ホウスウは逃げるようにその場をさった。


  ◇


「じゃあちょっと手本をみせるよ。」


アオがそういうと彼女の周りで風が巻き起こり、身体が浮かび上がる。


そして、彼女の身体がふわりと舞い上がる。


「おお、すごいな。」


ヨクトが感心の声をあげた。


そして風がおさまり、ゆっくりと着陸する。


「これがイオン風による浮遊。これならアビでもそらを飛べるんじゃない?」


簡単そうにいう。


実際、人が飛空する魔法はほぼない。


風の上級魔法か火の上級魔法くらいしかないのだ。


しかも風の魔法といっても、ハーピーのように自身の羽がないとコントロールは難しい。


あとはオリジナルのユニークスキル。


アオたちは当たり前のように空に浮かんでいるが、アレができるのはまさに神業で、神か悪魔しかいない。


聞くところによると、それも自身の周りの空間をゆがめたり、いろんな方法があるらしいが、どれも普通はできない。


ワタシの得意分野は電気と風だ。


といっても電気なんて得意なやつはめずらしいらしい。


それで、電気をつかって飛空するような方法はないかとアオに相談したら、このイオン風というのを教えてくれて、実演してみせてくれた。


「ほら、私の手をもって。」


ワタシはアオが差し出した手をつかんだ。


「私の魔力を感じてね。」


ワタシは【触診】で彼女の中の魔力を解析する。


本来はアオの魔力は感知などできないが、彼女から見せてくれているのでわかる。


ワタシは魔力を同調させる。


「そうそう、じゃあ私がアビの中の魔力を操作するわね。」


その瞬間、ワタシの頭の中がシャットダウンした。


気がついたら、ワタシは大の字になって空を見上げていた。


「大丈夫か、アビ。」


ビゼンとヨクトが顔を覗き込む。


「なにがあったの?」


「いや、急にお前が意識をうしなったんだよ。心配したぞ。」


ヨクトもワタシを覗き込んだ。


「情報量に耐え切れなくて、脳と精神体がシャットダウンしちゃったね。アビもまだまだ人間の部分がのこってるね。」


アオが他人事のように笑って言った。


なるほど、ワタシの脳が処理能力に耐え切れなくなったわけか。


「じゃあ、もう一回やろうか。」


アオが手を差し伸べてくれた。


「これ、死なない?後遺症とかのこらない?」


「少なくとも死なないように加減はするし、後遺症はないように治療はするから大丈夫よ。今も、ちょっと肉体は脳死してたけど、精神体は大丈夫よ。」


(おい!)


おそろしいことをいった。


そのとき、スマホが鳴った。


ガリョウだ。


「アビ、緊急です。すぐに会議室にきてください。ショウが軍を動かしました。戦争がはじまります。」


ワタシは三人に合図をして、会議室にむかった。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


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