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冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
正義愛鬱編

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第224話 異世界神

「なんだ、寝に来たんじゃないのか。」


クロは全裸で頭をかきながら言った。


その体はなまめかしくととのい、リユウも思わずまた見とれた。


しかし、よく観察すると自分と違い、クロはほとんど汗をかいていない。


「なぜ、そんな風におもったのですか。」


リユウはクロにもたれかかって抱き着く。


「君がエルフだからだよ。」


「どういう意味ですか?エルフはすけべだと?」


リユウはイラっとして、クロの乳房に爪をたてた。


エルフはむしろ逆で、性や繁殖に興味がなさすぎるくらいで、超高齢化社会なのだ。


100年生きているビゼンですらエルフの中では若く、リユウも数百年生きているが、それでも若い。


長老たちは数千年生きているものもおり、中には1万年を超えるものもいると言われている。


それでいて、里を出ないため、純血のエルフは世界にすくない。


リユウも行為をしたのは何百年ぶりかわからない。


相手は人間の男だったが、当然、死んでいる。


その時も、こんな高揚と快楽はなかった。


「ちがうちがう。エルフってのは、もうほとんど、同族で生殖できなくなっているんだよ。だから、パートナーのほとんどが異種になってる。人間だったり、魔族だったり、場合によっては淫魔女(サキュバス)や淫魔男(インキュバス)の場合もある。だから、そういう危機感もってる子は、男でも女でも稀に積極的に誘ってくる奴がいる。君もそうかと思ったんだ。」


「初めて聞きました。」


「とくに苦労してるのが男のエルフだ。とにかくたたないんだ。だから秘術や薬で無理やり立たせたり、無理やり射精させたりするらしい。」


「プ。」


リユウは自分の知ってる仲間もそんなことで苦労しているのかと、おもわず噴き出した。


そして、同族の女が寿命の短い人間と子をなす理由もわかった気がした。


「ところで、前から聞きたかったんですが、いいですか?」


リユウはこの際だからと、疑問をぶつけることにした。


「なんだい?言えることなら。」


「なんなんですか?あなたの身体。全身は女性なのに、これは立派なものがついてる。」


そういって、リユウはクロの本体をなでる。


「私達の伝説というか噂ではクロ様は、なんというか、筋肉質な男神と伝わっていましたが。」


「あー、これはアオのやつとのカードゲームで負けてね、あと200年くらいはこの姿の約束なんだよ。」


そういって、クロは再び、リユウに体を重ねようとする。


「ちょっと待ってください。まずは、私の仕事の話をさせてください。」


リユウは足を閉じて、距離をとる。


「あー、ジョイエルといっしょに西にいくんだっけ。なんなら、私がつれていってやってもいい。それなら霊教国でも一瞬で、観光でもして、一泊二日でも帰ってこれるよ。」


「いえ、霊教国に行くのだけが目的ではなく、陛下をお探ししないとだめなのです。もっとも、霊教国に向かったというのも可能性の一つではあるのですが。それに、坊、いや、アマン閣下からは、あなたがたの力を極力借りるなと言われています。」


「なるほど。だったら、ジョイエル、ついていってやれよ。なんかあったらすぐにスマホで連絡くれればいいから。ここの子たちの面倒は前みたいに私がみてるから。」


「あなたが、そういうのであれば。私も大司教の座を正式に返しにいかないといけないと思ってましたし。」


ジョイエルもクロに寄り掛かる。


「まあ、大司教は別に好きにしたらいいよ。もし、霊教の連中が君に何かしようとしたら、国ごと消してやるから安心しなよ。」


クロはそういってジョイエルの頭をなでる。


「それで、思い出しました。アビのところの真教というのはなんなのですか、アビと敵対したら、あなた方がアビを守るのですか。」


リユウはもう一つ気になっていたことを確認した。


「そこは微妙だね。一応、魔王というのは、自分で自分を守るということになってる。しかし、例えば四霊、つまり、君たちのいう霊神が直接、アビに何かしてきた場合は、ルール違反で、私たちも霊神どもを追い払うと思う。ただ、それも特に義務があるわけじゃないけどね。ただ、アオのやつなんかは、そんなルールは守る必要がないとおもってて、好き勝手やるけど、極力は人の世界のルールには関わらないようにしてるな。なんというか紳士協定みたいなもんで、明確なルールがあるわけじゃない。」


「なんというか、ずいぶん、雑なルールなんですね。」


「そもそも私たちは何をしようが、自由だからね。ただ、霊神たちの言い分もわからないわけじゃないから、可能な限り聞いてるだけだよ。」


「言い分とは?」


「我々が本気で争ったら、国や文明は簡単に滅ぶから、極力手を出さないようにしようと。その条件として、アイツらはこの世界に受肉しないというのを勝手に言ってきた。もっとも私たちからすれば、それも後から来たあいつらの言い分だけどね。」


「あとから来た?」


「ああ、四霊も、四凶も異世界人ならぬ異世界の神、異世界神だよ。」


「そ、そうなのですか!?」


リユウは上半身をおこす。


リユウはまさか、こんな娼館でクロとベッドを共にしながら、神の秘密を聞くとは思わなかった。


「いいのですか、そんな秘密を私にいっても。」


「別にいいよ。特に秘密にしてるわけでもないし、言っても意味がないし、世界はなにもかわらない。ただ、アマンなどは自分で知りたがってるだろうから、言わないほうがいいかもね。」


クロはにやりとわらった。


「だから、ひょっとしたら、異世界神はまだ来るかもしれないし。じゃあ仕事の話はこれでいいね。」


そういうとクロは再びリユウの足をひらいた。


リユウはふたたび、数百年ぶりの高揚と快感をうけいれた。


  ◇


「リユウ様おそいな。」


娼館の前で、警護たちが一晩中待たされていた。


「それほど、交渉が難航しているのか。」


「あるいは、リユウ様もこの中でお楽しみだとか。」


男たちはリユウが女と絡み合っているのを思わず想像してしまい、沈黙する。


「アンタたち、こんなところで一晩中いられると迷惑なんだけど。中で女の子を買ってくれるか、どっかへ行ってくれるかしてくれないか。」


受付の女が警護らに文句をいった。


「いや、そういうわけにはいかん。それより、リユウ様は無事なんだろうな。」


「ああ、それはそうみたいだよ。なんかおもったのと違う話になってるみたいだけど。」


女は警護の男たちに、あっちへ行けと手をはらった。



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