↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
正義愛鬱編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
175/278

第175話 お叱り

ある日、ワタシは刑将様に呼ばれた。


ガリョウはいまだ連絡不通、ホウスウのスカウトもうまくいっていない。


まあ、お叱りを受けるのは仕方ないか。


そう思いながら、ワタシは刑将様の謁見の間に向かった。


謁見の間といっても、人の王や貴族と違って、魔族のしきたりでは堅苦しい儀礼はない。


なぜなら、基本的には力の差が分かりやすいからだ。


どちらが上か、下かなんてことを、儀礼でもってはっきりさせる必要がないのだ。


「アビよ! これはどういうことだ!?」


やはりスカウトのことか。


正直に詫びるしかないな。


そう思いながら、何やら渡された書面を見る。


(異世界グルメイベント)


(ああ、クロたちが言ってたやつか)


(国境を越えて、ここまでばらまいてるのか)


(まあ、死翼ってのがどこにいるか分からないから仕方ないな)


「えーっと、アオとクロがこんなことをやると言ってましたね」


「アオ様、クロ様、または青竜様、玄武竜様と言わんか!」


怒鳴られた。


今さらなんだが。


「いや、それよりもこれだ!」


書面のイベントの一つを見る。


「魔導武術トーナメント。優勝者には玄武竜様、青竜様、究姫様、凍子様のいずれかと戦う栄誉、さらには副賞として、究姫様から力を授かると」


(また究姫か。ろくなことにならないといいが)


「なぜ、こんなことをしていると報告しなかった。アオ様から聞いていただろう!」


刑将様が一歩踏み出しながら、大きな声で言う。


「グルメイベントのほうは聞いてましたが、魔導武術大会のほうは聞いていませんでした」


「本当か!?」


「本当よ」


アオが突然、転移してきた。


「アオ様!」


刑将様が二歩下がる。


相当、アオが怖いらしい。


「私も知らなかったんだよ。あいつら三人で勝手に決めたんだよ。グルメイベントはともかく、武術大会なんて面倒くさいことはごめんよ。どうせ、私たちが勝つんだし」


身も蓋もないことを言っている。


「でも、試合なら分からないんでしょ。その白虎竜ってのも、何とかという人に負けたそうじゃない」


「白虎竜様と呼べ!」


刑将様がまた文句を言った。


「あら、あなた。私たちとアビの間に入ってくるなんて、ずいぶん偉いのね」


アオが目を細めて、刑将様を見る。


そういえば、今日は目に布も巻いていない。


彼女がその気なら、刑将様はもう消えているかもしれない。


「いえ、滅相もない! しかし、アオ様はともかく、クロ様ともアビはどんな関係で……」


「それは、クロだけじゃなくて、アカともアビは身体を「わあああああ! わああああ!」


何を言い出すんだ、こいつは。


ワタシは真っ赤になって、アオの口をふさいだ。


「おお、なんと、うらやま……」


周りの魔族たちが、化け物を見るような目でワタシを見ている。


周りにシリュウやテルがいなくてよかった。


何を言われるか分からない。


「それで、この魔導武術大会がどうしたんですか?」


ワタシは話をそらそうと、いや、話を元に戻した。


「こんな大会があるなら、わしも、いや、我らの部隊も出場するぞ!」


(え? 何を言い出すんだ、このおっさんは?)


「いやいやいや、刑将様は無理ですよね。災王がいつ来るか分からないのに」


「うむ、その心配は一理ある。だが、武を極めようとする者にとって、四凶様、四神様と試合できる機会など、数千年に一度あるか分からん」


(まあ、確かに、アオと戦おうとするやつはことごとく殺されてるしな。試合形式で戦う機会など、ないかもしれない)


「そこで、わしは少数精鋭で王都に向かう。ゆえに、アビよ。お前は留守を預かってくれるか」


(え!? こっそり元の世界の食べ物を、アオと一緒に食べに行こうと思っていたのだが)


「駄目よ」


アオが横から口を出した。


「その日は私が、アビとキョウと一緒にグルメイベントのデートをするんだから。お前がここで留守番すればいいでしょ」


「いや、しかし……」


思わぬ横やりに、刑将様は言葉に詰まる。


「どうしても私たちと戦いたいのなら、武術大会などいらないでしょ。今ここで相手をしてあげるわ。さあ、かかっていらっしゃい。合図は任せるわ」


アオは手のひらを上に向けて、刑将様にかかってこいと挑発する。


刑将様が立ち上がった。


「アオ様といえど、なめてもらっては困る! ここまでなめられては、家臣たちの手前、引くわけにはいかんわ!」


大地が鳴り響き、建物が揺れる。


(これが刑将様の力か)


魔力が刑将様に集まるのが分かる。


家臣の魔族たちが震え上がり、距離を取る。


「いくぞ! 青竜!」


それが合図となった。


刑将様は一瞬で、氷の彫像になった。


「あの、アオ。死んではいないわよね……。刑将様はワタシのクライアントなんだけど」


「試合なんでしょ。死んでないわよ。でも、この人もこのまま、しばらく反省してもらいましょう」


旧魔王領をめぐる覇者でも、なるほど、試合にすらならなかった。


これが四神というやつらしい。



ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


続きが気になった方は、

ぜひ応援クリック、ブックマークをお願いします!

SNSで拡散お願いします

やる気がでます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。