↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者ギルドで死亡扱いされた私が、神と邪神に愛され最強で最高のダークヒロインになる。  作者: 黒木菫
正義愛鬱編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
140/279

第140話 滅びゆくもの

コウロの居城——


「あの小娘が何を考えている!」


コウロは手に持っていたワイングラスをたたき割った。


ハオがアマンを素通りさせたことに激怒したのである。


「リング!貴様!あの小娘を討伐せよ!」


コウロは控えていた武官リングに対してハオ討伐を命じた。


「ハッ!御意!」


リングはコウロに敬礼し、振り向き、すぐさま準備に入ろうとする。


「しかし、それでは、アマン軍対策はどうなされます?」


文官が挙手してコウロに確認をした。


コウロははっとして、リングの背中に罵声を浴びせた。


「そうだ!とりあえずはアマンのほうだ!お前勝手なことをするな!」


理不尽に叱責されたリングはさすがに渋い顔をした。


「閣下、よろしいでしょうか?」


「なんだ?カンユ。」


「アマン軍は私があたります。ですから、閣下の軍を一部お貸し願いませんか?リング殿はハオの本陣へ行き、旧王都の部隊にアマンの軍を叩けとハオに伝えるのです。」


「うむ、カンユのいうことは一理ある!それぞれの仕事をせよ!」


「ハッ!」


コウロの部下たちはそれぞれ動き始めた。


◇


「父上!」


カンユの息子、ゲンリュウが会議室から出るなり声をかけた。


カンユはコウロが支配する領地の近辺に代々力をもつ豪族である。


立場的には本来は同盟関係であるが、コウロは家臣のごとくカンユを使っていた。


ゲンリュウはそのカンユの息子である。


「ゲンリュウか。わしからも話があった。まずは一旦屋敷に戻るぞ、話はそれからだ。」


ゲンリュウはうなずき、父についていった。


◇


カンユの屋敷にて——


「父上、本当に、アマンと戦うつもりですか?」


屋敷につくなり、ゲンリュウは父に真意をたずねた。


「どういう意味だ?」


「コウロなどもう終わりです。我々がなんでつきあわないといけないでしょうか?」


ゲンリュウは真剣な顔をして父に言った。


「ククク、ハハハハ。」


「なにがおもしろいのですか!」


ゲンリュウは怒りをあらわした。


「いや、すまん。お前も成長したな。わしはアマンと戦うつもりはない。コウロの兵も嫌々金でつきあってるだけだ。わしは兵を説得し、コウロの兵をつれ、そのままアマンの軍に降るつもりだ。」


「なんと!」


「わしは軍勢を率い、ゆっくりとアマンのもとに向かう故、ゲンリュウ、お前は一足先にアマンのもとに行き、わしらは降伏するということ、そして、コウロ軍の作戦や陣容、兵糧の場所をつぶさに伝えるのだ。」


「父上、そのような考えをおもちでしたか。安心しました!それでは私は父上のおっしゃるとおりにいたします。」


ゲンリュウはすぐに準備をしてアマンの陣営に向かった。


◇


一方、リングは南方のハオの陣営に向かった。


「コウロ様の命令である!ハオ、貴様は旧王都の軍勢にアマン軍の後方を攻めるように命令を出せ!」


リングはハオに会うと威圧的にいった。


「ハッ!かしこまりました!ただちにそのようにし、我々もアマン討伐に向かいます!」


ハオは黙ってそれを聞き、コウキが代わってリングに答えた。


「いやにすなおに聞くな。」


リングは思ったことをそのまま口にした。


「われらにコウロ様に反抗する気持ちなどございません。」


コウキは笑みを浮かべてこたえた。


「本当だな、ならば貴様直筆の書面をよこせ。お前たちの使者とともに、俺みずから旧王都に向かってやる。」


「構いませんよ。ハオ様、周鬼宛の命令書を書いていただいてよろしいでしょうか?」


コウキの言葉にハオは黙ってうなずき、その場で命令書をしたためた。


そして、それをリングに渡した。


「たしかに。これなら間違いないだろう。」


リングは命令書を受け取り、周鬼のもとに向かった。


「では、よろしくお願いいたします。」


コウキはリングに頭を下げ、ハオもそれに従った。


◇


「なんだ、あいつはあああああ!」


リングが帰るとハオはみつあみのおさげを振り回して暴れた。


「だから、オレに任せろといったじゃないか。」


暴れるハオをなだめてコウキは答えた。


「なんど消し炭にしてやろうとおもったかわかんない!」


「やめろやめろ。作戦通りだ。お前もよく我慢した。」


コウキはハオをなだめて落ち着かせた。


「して、コウキよ。これからの作戦は?周鬼は大丈夫か?」


イフがコウキのほうを向いて尋ねた。


「あそこには宵喬(ショウキョウ)もいます。うまくやるでしょう。おそらくコウロはアマンに敗れるでしょうが、また逃げ出そうとするでしょう。」


「なるほど、それで、コウロを捕らえるのですね。」


暁喬(ギョウキョウ)が確認する。


「いえ、そうではありません。コウロなどどうでもよいです。コウロの領地を一気に奪い去ります。」


「それでは、アマンを——いや、キョウ殿下を敵に回すことにならないか。」


イフが聞いた。


「そこで、旧王都から軍を引くことを条件にコウロの領地を要求するのです。旧王都はここから遠く、さらに復旧も難しく、今の我々がこのまま占領するには手に余ります。アマンにとっても悪い条件ではないはず。」


「アマンがそれを飲まない場合は?」


「そのときは、私が相手をしてやるさ。」


ハオが赤い目を輝かせて答えた。


「最近は相手がいなくて退屈していたからな。」



ここまで読んでいただき、ありがとうございます!


続きが気になった方は、

ぜひ応援クリック、ブックマークをお願いします!

SNSで拡散お願いします

やる気がでます

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。