第四百九十五話 一応終結
マリーはフィリップに振り返った。
「仲間を捨て駒にして私を魔女に仕立てようとは……これは余りにも酷い仕打ちです!」
言われたフィリップは頭を抱え、打ち震えていた。
(こんな……こんなところで俺の復讐が駄目になっちまうのか…………終わってたまるか!!)
彼は最後の力を振り絞り叫び出した。
「魔女だ! 王妃は魔女だ!! 見ただろ、大の男を体当たりで吹っ飛ばしたのを、叩いただけでぶっ倒したのを!! 俺はそれを暴く為に……」
「仲間を犠牲にしたのですか?!」
「うるさい! どんな目論見だろうと現に魔法を使ったのはお前だろ……」
「いい加減にしろ!!」
カークがフィリップを羽交じめにして締め上げた。
ついでに喉を掴んで声を出せなくした。
「カークさん、その男を連れて行って下さい」
「ははっ」
護衛兵達が賊達を処理している所にカークはフィリップを連れて行った。
マリーは再び観衆をくるりと見回した。
ぴたりと止まると姿勢を正し、声を通らせた。
「皆々様、取り敢えず事態は収拾致しました。本来喜ばしい祭事の日でしたのに、この様な騒ぎに皆様を巻き込み大変申し訳ありません。お怪我をされた方はおられないと思いますが、もしおいででしたら御申し出下さい。丁重に対応します。そして……」
もう一度見回す。
「この中にフィリップさんに雇われて魔女と叫び民を扇動した人がいたと思われます!」
観客に緊張が走る。
この中にそんな者らが……
「しかしこれだけの観衆の中、最早見つけ出す事は無理でしょう。ですので敢えて探しはしません。その代わり二度とこの様ないかがわしい仕事を引き受けない様お願い致します。そして先程言った技術を広める話ですが…………小トリアノンに道場を開きます!!」
おおおお……??
どよめきに疑問符が混じっている。
道場ってなに?
「そこで修行により技術を広める際に……合気が魔術か技術か見極めてもらいます。隠し立てはしないと言う事です。皆様の中には私にまだ疑いを抱いている方もいるでしょう。私はそういう方達に誠意を以てお応えする所存です。私の言いたい事は以上です」
おおおお……
どよめきが起きたが迷いが感じられた。
王妃の言葉をどう受けてめればいいか分からなかったのだ。
とにかくこれでおしまいか……
「では何かご質問は?」
おおおお??
質問していいの?
まるで国王の食卓みたいになってる、と思ったら。
「ヒバリコはどこですか〜?!」
まさかの女王からの質問が飛んだ。
やっとフィリップが引き立てられ一件落着?
後始末はもう少しありそう。
質問タイムは女王が使ってしまうし、ヒバリコとどう絡むか今後が荒れそうですね。




