アーク2 - エピローグ
(カレモナス一、五十六 / 午前6時55分)
六年前。
襲撃から一日後。
溶けた摩天楼が街中に轟音を立てて散らばっていた。呪われた魂たちが大地をさまよい、その多くはレンガや石に生まれ変わっていた。永遠に悲惨な運命に刻み込まれた傷跡だらけの木々でさえ、風に揺れることはなかった。
全てが失われた。ティシアも失われた。しかし、これで終わりではなかった。
山の瓦礫の中から、それはまるで地殻変動に見舞われたかのように揺れ動き、崩れ落ちた。そして底から一人の男が現れた。彼は閉じ込められているようには見えず、むしろ発掘作業をしているように見えた。
石やレンガが落ちてきても、彼は体を全く動かさず、腕の筋肉は微動だにしなかった。全身に傷一つなく、着ているのは高級なタキシードだけだった。そして、胸ポケットにはハンカチが一つ入っていた。
「このことは聞いていたのですが…それでも…」
彼は腕の中に何かを抱えていた。それは、温かさという基本的な必需品を欠いたものだった。
周囲を見渡しても、千マイル以上も動くものは何もなかった。石畳の残骸には骨が散乱し、肉や筋肉は焼け焦げ、頭蓋骨と大腿骨だけが残っていた。彼は手に持っていたものをしっかりと握りしめ、胸に押し当てた。
「まだこの全てを受け止めきれていない…」
彼のブーツは足元の瓦礫をパチパチと音を立てて踏みしめた。石やレンガが靴底の下にあったのだ。彼は息を吸い込み、それをすべて吐き出した。口はぽかんと開いたままだった。
彼の右足が何かを踏みつけた。それは鶏の骨のようなものだった。
それらがポンポンと音を立てるのを聞いて、彼は下を見てはいけないと悟った。あらゆるものが、下を見てはいけないと告げていた。小さく、脆いその骨は、決して鶏の骨ではないと彼は確信し、最悪の事態を想像した。
しかし、この不安な気持ちは突然消え去った。
"はぁ?"
彼は耳をそばだてた。
右を向くと、全身黒ずくめの男が目に入った。男は顔を覆うマスクをつけていた。両手をポケットに突っ込んだまま、男は視線を地面に落とし、目の前の骨の山をじっと見つめた。
"ごめんなさい…"
問題の金髪の男は、腕の中に死体を抱えていた。彼だけではなく、他にも多くの死体が影に潜んでいるのを感じていた。
黒ずくめの男に全神経を集中させると、見つめるほどに風が強くなっていった。
「やりたくなかった…」
男は顔をしかめ、目を細め、何の返事もなかった。金色の髪の毛が額に垂れ、両手は無理やり自分を奮い立たせたせいでぴくぴくと動いていた。低い単調な声で唸り声を上げ、それから東の方角を見つめた。
「私の視界から消えろ。」
疑いもなく、覆面をした男は南へ歩き、瓦礫の上をそっと歩いた。悲しむ唯一の男、地獄のような荒野で唯一人目に触れる男として、彼は身をかがめた。
瓦礫の小さな山の上に遺体を置くと、それは紛れもなく彼の妻のようだった。ひび割れたレンガに膝を押し付けると、体重が骨まで擦りむけた。それでも彼は痛みに耐え、右手を差し出した…。
そしてそれを彼女の額に当てると、そこから血が滴り落ちた。
「みんな私を見ているけど、何もしてこない。」
彼は指を何度もトントンと叩きながら、彼女の目をじっと見つめた。その目は灰色一色だった。茶色も、色も何も感じられず、彼女の全身から凍てつくような空気が漂っているのを感じた。
彼女の髪は濃い茶色で、耳は尖っていて…あらゆる兆候が…
「だから、どうか我慢してくださいね。」
彼女は三十代半ばに見え、ゆったりとした服を着ていた。額を軽く叩き続けると、額の縁から小さな温かみが漏れ出した。
「いつかあなたは息子と再会できる。私たちの息子と。だからお願い…メアリー…」
彼は唇を彼女の耳元に近づけ、背中を丸めた。官能的な囁き声を震わせながら、風さえも止ませるほどのカリスマ性と気概を彼には備えていた…。
静寂が辺り一面に広がった――完全に。
「私のために生きなさい。」
彼は叩くのをやめた。
彼女が目を開けた時。




