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野郎二人はフリーダムッ!?科学+魔法=オーバーキルな異世界生活   作者: 皇 竜胆
第八章 ティユールの街から始まる産業革命
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第二十話 打ちたがりガリアス


「ほぉ~こりゃ見事なミスリルとオリハルコンだ、腕が鳴るなぁ!」


 ガリアスは優之介が持ち込んだミスリルとオリハルコンを見てテンションが上がっている。ガリアスと同じ鍛冶師かミスリルやオリハルコンの価値を知る者からすれば、彼の興奮は理解できるのだろうが、優之介もとい現代日本人達にとっては実在しない鉱石の価値は理解に苦しむ。優之介だけでなく、ジャパニーズガールズも苦笑いだ。因みに斬波はガリアスの反応を見ながらわくわくしている。


「あのぉ~ガリアスさん? 料金とかは……」


 既に剣を打つ気満々なガリアスだが、鍛冶師の仕事として正式に依頼するならそこには必ず料金が発生する。値段の話を決める前に作業をしてしまっては流石にまずいので、ガリアスも一旦正気に戻って考え込む。

 そして、しばらく目を瞑って考えたガリアスはこう言った。


「そうだなぁ、お前の言い値でいい」

「「「「「えぇ!?」」」」」


 ガリアスの言葉にはこの場にいる皆が驚いた。客側が料金に糸目をつけずに仕事を依頼する事例は空想上の物語でもある話だが、その逆のパターンは聞いたことがない。店側の働き損になってしまう。

 優之介を先頭に皆口を揃えて「それではガリアスが損をしてしまう」と言うが、ガリアスは自分の言葉を曲げなかった。


「この剣なら金貨百枚、二百枚払ってでも欲しいと思えるような剣を俺が打てばいいだけの話だ。それに、お前らには世話になっているんだ、ほんの礼だと思ってくれい」

「そんなお世話なんてしてないですよ!」

「何言ってんだ、ガチャポンプに五右衛門風呂でウチは大繁盛、それに加えて今回の部品ときた。還元しねぇとウエルド様から罰が当たっちまうだろ!」

「えぇ……」

 

 結局、ガリアスの意見が半ば強引に通ることになった。しかし、ガリアスと弟子達の披露が蓄積しているので、今日のところは素材のミスリルとオリハルコンを預かり、剣の製作は明日から取り掛かると言う事で話がまとまった。


「ユウノスケの剣の事は任せろい。あと、嬢ちゃん達の武器はメンテナンスしなくていいのか? ダンジョンから帰った後じゃだいぶ参ってるだろ?」

「え、見てくれるの?」

「安くしとくぜ♪」

「それじゃあ私達のもお願いするわ」


 そしてガリアスは物のついでに葵達の武器のメンテナンスも引き受けると、眠そうな表情で「仕事が終わったらいつもみてぇに使いっぱしり寄越す」と言って立ち上がった。


「そんじゃあユウノスケ、悪いが疲れが一気にのしかかって俺はクタクタだ。一旦休ませてもらうぞ」

「あ、ゆっくり休んでください。お疲れ様でした」

「それじゃあ殿下、騎士様、失礼します……」

「お疲れ様でした、ごゆっくりお休み下さい」

「うむ、しかと休まれよ」



――――――――――――――――――――



「ガリアスさん面白かったね、優之介君の依頼を引き受けた瞬間ガスが抜けたみたいにしおらしくなっちゃってたよ♪」

「よほどミスリルとオリハルコンを打つ事ができて嬉しかったのねぇ、一安心したら疲れが一気にのしかかったのよ」


 ガリアス工房を後にした一行は街のメインストリートを歩いていた。理音と春香がガリアスの行動について感想を言ったり、彼の心境を予測したりと先程の出来事を話題に話している。


「さて、優之介の剣が出来上がるまでには数日かかるらしいが、お前らはどうするんだ?」


 斬波がふと女性陣に問いかけた。この集団は優之介、斬波、レミリア、クラウディアの四人に、ソフィーリアが優之介に会いたいが故に王城を飛び出し、彼女の護衛として葵達も同行し合流して結成された大人数パーティだ。

 それはともかく女性陣、もといソフィーリアの目的は優之介に会って武勇伝を聞くことだが、それは既に達成されている。一緒にガリアス工房で見学したり、ダンジョンに潜ったりしているが、本来の目的が達成された以上、ソフィーリア達がここに滞在する理由がない。それを察したタマキはソフィーリアに対し、王城に戻ることを進言した。


「殿下、もうそろそろ王城にお戻りになられては?」

「えっ……?」

「ユウノスケ様に会えなくなる事は寂しいと思われますが、これ以上は陛下が心配なさいます。それに、例の部品のお披露目と規格の制定を打診しなくては」

「そうですわね……」


 タマキの言葉を理解し納得しているソフィーリアだが、とても寂しそうにしている。そんな彼女にタマキはふぅと息を吐いてこう言った。


「ですがもうお昼時です。安全に王都に戻るなら、ここを出発するのは明日の早朝が良いでしょう。と、なりますと、今から出発まで時間がありますから、それまではユウノスケ様と逢引を楽しまれてはいかがですか?」


 タマキにティユールを出発するのは明日の早朝にして、その時間まで優之介とデートをしたらどうですか? と提案されたソフィーリアは、先程とは打って変わって希望に満ち足りた明るい笑顔を見せるようになった。テンションのアップダウンが激しい王女様である。


「まぁ! 妙案ですわタマキ!!」

「ソフィーちゃんわかりやす~♪」

「かわいい~♪」「青春ねぇ♪」「いいなぁ~」

「あっ……///」

「え、あ、えっと……」

「それじゃあランチとその後のデートは、ユウノスケさんとソフィー様と私の三人でしてきても良いですか?」

「ちょ、レミィ?」


 更にレミリアが追い討ちをかける様に話に乗っかってきた。彼女が加わる事にソフィーリアもちょっと嬉しそうにしている。


「あら、いいですわねそれ。早速行きましょう♪」

「ユウノスケさん、行きましょう!」

「え、待ってよ二人と「気をつけて楽しんでこいよ~♪」」

「斬波さぁん!?俺の意見無し!?」


 結局、優之介は何かを言う間もなく話がトントン拍子に進み、右腕をソフィーリアに、左腕をレミリアにがっちり組まれてしまい何処かに連れて行かれてしまった。


「いやぁ優之介君はモテモテですなぁ♪ 両手に花とはまさにあの事なり~」

「さ、私達も参りましょう。良いお店がありますよ♪」


アクセスありがとうございますm(_ _)m

この後ちょっと巻いていきます。

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