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野郎二人はフリーダムッ!?科学+魔法=オーバーキルな異世界生活   作者: 皇 竜胆
第九章 異世界貴族の事情なんて知らねぇよ!! 
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第四話 楽器の材料集め、ついでにデート


 ディムルとの模擬戦を終え、昼食を食べ終えた斬波はあてがわれた部屋で寛いでいた。因みに優之介とレミリアはベアリング大量生産準備のため、王都に滞在しているウラドのところに行っている。


「う~ん、これから俺はどうしたら良いものだろうか……」


 斬波は自筆のノートを眺めては天井を見上げて、これからどうアクションを起こしていこうか悩んでいるようだ。

 斬波のノートには箇条書きでこう書かれていた。


 XX日現在、アクション予定。尚、具体的な日付、日数は省く。


 一・ティユール(ガリアス工房)へ行き、優之介の剣を受け取りに行く。

 二・楽器の材料集め、馬の尻尾、鋼、その他等。

 三・そろそろ拠点となるマイホームを購入すべきか?

 四・クラウディアとの婚約が正式に決まった場合のこれから。


「優之介の剣と楽器の材料は問題なく済ませられそうだから良いとして、拠点とクラウの件は皆と相談しながら話をしないといけねぇな……」


 要点一と二は単に物を回収するだけなので解決には苦労しないだろう。しかし、三と四はこれからの生活に関わる上に自分だけの問題ではないので、じゃあこうしようと思いつきで行動するわけには行かない。とりあえず今はできることからやっていこう。


「優之介とレミリアはヴラドのところに行ってるし、他の皆も自由時間を満喫している。……よし! とりあえず材料集めに行くか。今は自由気ままにふらつくのも悪くないだろ♪」


 斬波はそう言うと、意気揚々と部屋から出て王都にお出かけ行こうと歩き出した。


「まずは革製品を取り扱ってる店から馬の尻尾と松脂を調達するかぁ~」

「シバ、何処へ行くんだ?」


 しかし、王城の門を潜ろうとしたところで背後から呼び止められてしまった。


「んぁ? なんだクラウか。別に、ただのお出かけだ」


 斬波は声が聞こえた方に振り返ると、そこにはクラウディアが立っていた。斬波を呼び止めたのは彼女のようだ。クラウディアは斬波がこれから出かけることを本人の口から耳にすると、ぱあっと明るい表情になり、斬波に同行しても良いかを願い出てきた。


「なら、私もついて行って良いか!?」

「あんまり大した用事じゃねぇぞ?」

「構わぬ! 少しばかり待って欲しい!!」

「……はぁ、しゃあねーな。ここで待っててやるから慌てずに来いよ」


 斬波は一瞬断ろうとしたが、クラウディアが何やら必死なので彼女の申し出を受け入れ、二人で出かける事にした。


「あっ、すまない。待たせてしまったな」

「いや、待っている時は待っている時で考え事ができるから悪く思わなくていいぞ……///」

「んぅ? 顔が赤いようだが、風邪薬でも買いに行くのか?」

「ちげーよ、そんじゃあ行くぞ」

「あっ、待ってくれ!!」

(私服姿が新鮮だったなんて言ったら「キャラじゃない」って笑われそうだ……)


 王城の門を出たところで十数分待つと、平服に身を包んだクラウディアが門から出てきた。平服と言ってもかなり上質な生地で作られている事は一目見ただけでわかるし、何よりおしゃれだった。クラウディアは斬波を見つけると爽やかな笑顔で駆け寄って来た。これには斬波も思わずドキッとしてしまった。

 王都に出た二人はとりあえず目的地である革製品を扱う店に足を運んだ。二人が店に入ると店主らしき人物が手をにぎにぎしながらいきなりやって来て挨拶してくるので、斬波は少しビビった。


「ようこそいらっしゃいましたクラウディア様、当店をご利用頂き誠にありがとうございます」

「私はシバの付き添いだ」

「へ? そちらの男性の?」

「私の婚約者だ」

「ひ、ひぃぃぃぃぃ!?」

「おいクラウ、正式に決定してないだろう!?こんなところで言っていいのか?」

「いずれ正式なものになる! いや、してみせる♥ 店主、すまないが彼の要件を聞いてやってくれ」

「かっ、畏まりました。なんなりとお申し付けください!」


 店主が気前よく「なんなりとお申し付けください」と言ってくれたので、斬波は早速、馬の尻尾と松脂がないかどうかを店主に尋ねた。


「じゃ、馬の尻尾と松脂をいただきたいのだが在庫はあるか?」

「松脂は直ぐにご用意できます。しかし、馬の尻尾でございますか? あれは売り物では……」

「馬の尻尾じゃなきゃダメなんだ」

「その……廃棄前のがあれば馬の尻尾はタダで差し上げます。売り物ではありませんので」

「どうも」


 こうして斬波は店主から松脂を購入し、馬の尻尾を五頭分貰って店を後にした。馬の尻尾は毛の部分をハケにしたりおまけ程度の装飾の素材にする程度の扱いなので売り物ではないらしい。退店する際も店主が異様にペコペコするので、正直気味が悪かった。


「なぁクラウ、あの革製品の店主、畏まりまし過ぎて不気味だったぞ」

「私がいたからだろうな♪ それより買い物はそれだけか?」

「いや、鋼が欲しいんだが……」


 革製品店で目的の品を手に入れた二人は、次に鋼を買いに鍛冶屋に足を運んだ。しかし、鍛冶屋に行ったら案の定店の人とその場にいた客が固まってしまい、ゆっくり気分で買い物はできなかった。幸い【鑑定】スキルのお陰で欲しい鋼材を見分けながら入手することができたので、後は王城に帰るだけなのだがクラウディアがそれに待ったをかけた。


「シバ、少し寄り道をしよう♪」

「近衛騎士団の副団長様がそんな事言っていいのか?」

「そうだが……その前に私とて一人の女だ、愛しい人と共にいる時間を長く作りたいと思うのは当然のことだろ、付き合え♥」

「そんな雲の上のようなお方が、俺みたいなBランク冒険者にべったりでいいのか?」


 今現在、斬波とクラウディアは二人仲良く街中を歩いているのだが、クラウディアが斬波にべったりで、斬波の腕は常に彼女の柔らかい双丘に埋もれている。道行く女性からのキラキラした視線と男性からの嫉妬の視線が突き刺さる。斬波は視線が気になるのでなるべく早く王城に戻りたかったが、クラウディアは全く気にしておらず、事実上の二人っきりでデートを楽しむことしか考えていない。


「久々に二人っきりになれたのだ、無粋な事を言うな♥ シバ、次は何処へ行こうか?」

「……わかったよ。休憩がてらアフタヌーンティーでも飲める喫茶店にでも行くか」

「ふふっ、わかっているではないか♪」


 この後、斬波とクラウディアは二人で喫茶店に向かいアフタヌーンティーを楽しんだ。

 楽しそうにおしゃべりをする斬波とクラウディアの光景を見た王都の人々の間で「いよいよクラウディア副団長にも春が来た」と噂になったのは言うまでもない。

 そして二人が王城に戻った時には……。


「あらぁ~、斬波、クラウ、随分と楽しそうね? 私を置いて二人っきりで」


 その噂を聞いた葵が仁王立ちと素晴らしい笑顔で二人を待っていた。


「二人共、ちょっと来ましょうか♪」

「「アッ、ハイ……」」


 お説教、待ったなし。


アクセスありがとうございますm(_ _)m

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