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野郎二人はフリーダムッ!?科学+魔法=オーバーキルな異世界生活   作者: 皇 竜胆
第九章 異世界貴族の事情なんて知らねぇよ!! 
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第三話 俺の戦闘職は俺!


「だいたい何なんだよ重戦士とかモンクとか知らないわけじゃねぇが、戦闘職なんかステータスに載ってねぇぞ?」

「い、いや……戦闘職はステータスには表示されない、自分の自己申告だ」

「じゃあ俺が何やってても構わねぇだろ」

「……すまん。極端に戦闘スタイルを切り替えられたから少し焦った」(冒険者をやる上で自分の得手不得手を伝えるのに必要なことなのだが……)


 イェクムオラムに住まう人々も生活をする為に商人、鍛冶師、農家、冒険者と様々な職業がある中自分に合った職業を選んで日々お金を稼いでいる。

 特に冒険者は常に死と隣り合わせの職業だ。そんな冒険者でも数人でパーティを組めば、一人で冒険者をするよりも生存率は格段に上がるだろう。しかし、パーティのバランスが悪ければ自分が命を失う際に仲間を道連れにしたり、仲間が命を失う際に自分が道連れにされるだけだ。そうならない為に自分の戦闘職をはっきりと持ち、お互いに支えあえる他の冒険者とパーティーを組むのだが、それはあくまでも原則の話、斬波はそんな原則に当てはまらなかった。


「おらああああっ!」

「はぁぁあああっ!」


 斬波は【魔力纏】と【身体装甲】で防御力を大幅に上げてディムルに急接近し、無銘のバルデッシュを上から振り下ろす。それに対しディムルは半身で避け、下段からの切り上げでカウンターを繰り出した。

 しかし、ディムルのカウンターは命中することなく空を切った。


―ドゴォッ! ビュン!

―ヒュゥッ!


「ぬぅ、今のを避けるか……」 

「…………」

「まだまだ行くぞっ!!」


 しばらくの間、斬波とディムルは激しい打ち合いを繰り広げた。最初は斬波が押していたものの、時間が経つにつれディムルが魔法を駆使して自身の加速力を増加させ、素早い連撃で斬波をジリジリと追い詰めていく。しかし、斬波も連撃に負けじと【身体装甲】でディムルの攻撃を受け、生じたわずかな隙を突いて無銘のバルディッシュを振り回して反撃する。


「馬鹿なっ!?【身体加速】を上乗せした動きにもついてこれるだと!?」

「この程度大したことじゃねぇな」

「ふんっ、減らず口を……、喧嘩は強いようだが喧嘩は喧嘩止まりだ。そのようでは武力を示す事はできぬぞ! ‐バッシュ‐」


 ディムルが何やら技名を叫んでは長剣を素早く突き出してきた。‐バッシュ‐強打する、乱打する、打ちのめす、ぶつけると言った意味を持つ単語だ。斬波はディムルが出してきた技に対して大きく後ろにジャンプしながら……。


「こんなのはどうかな?」

「なっ!?」

「【榴弾式(ファイヤーカノン)火炎砲(グレネード)】」


―バグォォォォォォォン!!


 魔法を放った。

斬波が放った魔法はディムルの足元に命中するとその場で地面と空気が揺れるほどの大爆発を引き起こし、場内を混乱させた。


「「「うわあああああああああああ!?」」」

「な、なんだ今の魔法は!?」

「青色の炎!?初めて見たぞ!!」

「おい、それより団長は無事なのか!?」


 斬波の魔法が爆発してからしばらくの間、時間が経つと共に、巻き起こった砂煙が徐々に晴れていく。爆心地には大きなクレーターが出来上がっており、ディムルは壁にもたれ掛かっていた。爆風を受けたときにそのまま後方に真っ直ぐ吹き飛ばされたようだ。


「【炎砲】ではないようだな、凄まじい破壊力だ……」

「ま、破壊力重視で編み出した魔法だしな。武力とは個人の武勇の力の他に軍隊、兵器、軍事力、と言ったものを指すんだが、魔法も立派な武力だなこりゃ」

「一人の大魔導師は一つの軍に等しい戦力を持つと言うが、貴様はその域を超えそうだな。俺も使えないことはないが、このレベルは無理だ。直接当たっていたらと思うと肝が冷える……」

「そんで、まだやるか?」


 斬波の言葉でざわついていた場内は一斉にしんと静まり返った。ディムルは斬波をひと睨みした後、大きくため息を吐き、折れた剣を見せつけながら言った。


「俺の相棒もこの有様じゃ降参だ。シバ、お前の勝ちだよ」

「ディムル・フォン・ドルトンの降参により、此度の模擬戦の勝者はシバ・カナイとする!」

「「おおおおおおおおおおおお!!」」


 ロウランの宣言で勝者が決まると場内は歓声で盛り上がった。試合の後、近衛兵達は斬波が作ったクレーターに集まっては「いったいどんな魔法を?」等と物議を交わしたり、ロウランやディムルの指示でクレーター部分の補修等に勤しんでいた。後片付けお疲れ様です。


「【身体強化】同士のバトルかっこよかった!」

「おう! サンキューな♪」

「最終的には攻撃魔法一発で終わってましたけど……」

「あれはディムルが【榴弾式火炎砲】の威力を見誤ってくれたお陰だ、同じ手はもう通じねぇだろうよ」

「それでも凄いじゃないか、これでシバはアースカイ王国最強を名乗れるぞ!」

「とは言ってもなぁ、武器と武器の戦いだったら俺は多分負けてたぞ?」

「それでも勝ちは勝ち、誇っていいと思うわよ」

「そ、そうか……」


 一方、斬波は優之介を始め日本人組の皆+レミリアとハイタッチを交わし、葵とクラウディアに抱きつかれてはもみくちゃにされ、ちょっとした祝福ムードに包まれていた。


アクセスありがとうございますm(_ _)m

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