犠牲者
黄色チームとネットTVのカメラマンが一斉に玄関の方へ向かう。赤チーム三笠達は、なぜか三笠が止めた。
「ダメだ。声に誘導されちゃ!人の邪念を感じる。
屋敷全体に生きた人間の邪念を感じる。」と三笠が皆を止めた。
白田さんと原田くんが携帯でムガル社のサイトのLIVE映像を見る。
そこには、さっきまではしゃいでたカップルのリコタカが床板が裂けてタカはまだ上半身だけで辛うじて仲間の手を握ってるが、タカが手にリコが着てたライダースの破けたジャケットを持ってるが、
リコの姿は無い。
「後ろでイチャイチャしてたから先に客の控室に入ったら扉が開いたと同時に後ろで悲鳴がして見たら、もう、リコの姿が無かったんだあ〜」と羽田くんがうろたえてる。
「助けて!どんどん腹に腹に!」とタカがライダースを手放してドンドン床板を叩く。破けた床板がリコが下に落ちたのか?軽くなって反動で戻ってきてる!
裂けめがタカの腹に食い込んでいってるのだ!
破けた床板は徐々に元に戻りながら柔らかい人間の腹に食い込んでいく。
手でバタバタと床を叩いていたタカの動きが止まった。
口から血を噴き出しながら絶命した。
「ギアアアアアアーーーーーッ!」黄色チームの3人娘の悲鳴が響き渡る。
「リコは?リコちゃんは、どうなった?」と羽田くんがアワアワしてるので古参のコータとネゴロが挟まったまま動かなくなったタカの下の床を叩く。
「リコ?リコちゃん?大丈夫か?」声を掛けるが返事は無い。
「なんで?ここ1階だろ?この家、地下室は無いはず!見取り図にも無かったし!
なんで床板抜けて落ちるんだよお?」羽田くんが悲鳴を上げる。
「床下に設備通すのに全体に1mくらい底上げしてるとは思いますが…女性がズッポリ落ちてると言うことは…地下室が存在するのかもしれませんね。
とにかく彼を出さないと!」とクリーピーストロベリーのスタッフの塚本さんと高橋さんも協力する。
外からレスキュー隊の到着の知らせが来た。
やっと床板を壊してタカが運び出されたが、床下は真っ黒でどこまで続いてるのか分からなかった。
羽田くんが試しに剥がした床板を落としたが、音はしなかった。
真っ黒な穴に「リコーッ!リコちゃん!」と声掛けするが何も返ってこなかった。
「ダメだ!明るくなってから玄関の扉も開放して貰って調べるしかないな。」と皆、顔を見合わせる。
大会の運営から正式な発表はまだ無い。
ネットTVの人達はまだ撮影を続けている。
「…やるしかないか…」羽田が向けられたテレビカメラに向かって決意すると、一気に視聴回数とコメント投げ銭が加速しだした。
ネットTVの人達がすぐに穴の周りを黄色テープとカラーコーンで囲んだ。




