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華鳥亭殺人事件  作者: たま


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11/25

2階へ

庭に戻ると白田さんに怒られる。

「どこ、行ってたんだよ!早く食べてシャワー浴びてこいよ。まだまだ、これからが正念場みたいだぞ。

もうオカルトブランコとクリーピーストロベリーは中で寝る気みたいで寝袋持って入ったよ!

ウチは庭のテントで良いけど、絶対!

2階の探索だけは済ませとこう。一応参加してるし。」と嫌々ながらもキチンとしてる。

テレビ局の車の上に大きなモニターがムガル社の配信画面を大写しにしてる。

現在の視聴回数は赤の三笠達が最少だ。

投げ銭も少ない。

トップは緑のホラーチャンネルKKKだ。やはり霊かスケキヨか分からないが白い頭のようなものが見えた。

青チームも黄色チームも2階の定点カメラの設置に余念がない。

「ウチは、2階はいいよ。1階に集中したい。ダメかな?」三笠が珍しくカツカレー食べながら話す。

波瑠はオムライスにした。作りたてなので美味しい。

確かにガス燃料が余ってる?とか意味が分からない。

オーナーは何に使う為に地下倉庫に置いてるんだろ?

だいたい、なぜ屋敷の地下倉庫の入り口が山の中なのか?

つまり…この庭の下には屋敷と森を繋ぐ地下通路が存在するのか?

三笠が1階に集中したい気持ちが分かる。


「携帯で調べたら隣の寺にある室町幕府の一族墓は、やっぱり石を切り出して洞穴作ってそこに納めてるね。北条高時はここで腹切ったけど、穴がもっと奥まで続いて迷路みたいになってて出口が多数ある地下城みたいなら、十分まだ生き残り戦えた…

足利家は、ソレを学んだんだ。ここで採掘技術を磨いてたんだ。」オムライス食べながら波瑠の目がキラキラしてる。楽しいようだ。

「徳川家康だよ。城を造るのと、同時に一族が滅亡する時の逃げ場も造ってた可能性ある。

関東に拠点置く権力者は、皆鎌倉を最終決戦の場所だと考えてたんだ。」とカツカレー食べながら三笠が何か考えてる。

「ココから波瑠さんのランの時間かもしれないな。

なぜ首吊り自殺したはずの歴代当主の亡霊がいないのか?謎を解かないと。」三笠がカレーをかき込む。


「本当に2階は原田くんと公くんと珠泪ちゃんだけで良いのか?」白田さんが二手に分かれたのを心配する。が、若い二人が抱き合ってキャーキャー言いながら探検しだすと赤チームの視聴回数が増えた。

投げ銭もポンポン入る。

「おお、これがカップル売りの効果か!原田くんがカメラやってるから2人で歩く姿を撮影する事なるもんな。

「オイ!2人で固まって同じ場所に長く立つなよ。床が抜けるかもしれないだろ?」と白田さんが携帯で注意する。

「2階なら大丈夫じゃないか?抜けても1階だし。

それより…1階の大広間をもう一度じっくり見ようよ。」と三笠が大広間に戻る。なぜかしっかり波瑠の手を引いてる。全く自然すぎる。

「森に出口があるんだから、屋敷内に地下への入り口があるはずなんだ。」三笠が説明する。

「エッ、森の中にそんなのあったのか?」白田さんも驚く。

「井戸とガスの備蓄してる地下倉庫があったのか…だとしたら屋敷と繋がってる可能性あるな。」と言いながら大広間の壁沿いをゴミを避けながら歩いていく。

「どこかにスイッチがあるかもしれない。地下室は無いはずだが。」と言いながら壁の意匠(いしょう)を触りまくる。

「ギアアアアアアーーーーッ!!!」2階で女性の声が響く。「2階へ行こう。3人が心配だ。」三笠と白田さんが走りだす。波瑠も思わず走った。3人で一気に玄関階段を登る。

「大丈夫か!3人とも無事か?!!」と叫ぶ。

3人は大きなソファにひとかたまりで震えていた。

その前には大鎌が背中に突き刺さりテーブルにピンで止められたようになってブーコさんが背中を貫かれて動けずジタバタしていた。

「どけてよ〜動けない。動けないのよ〜」きっとブーコさんには状況がつかめてないだろう。

テーブルに誰かが食事コーナーの菓子袋置いたのだ。ブーコはこんな暗闇でもそれを見逃さなかった。

すぐテーブルの、お菓子に手を伸ばしたら…横の甲冑の置物が持ってた鎌が落ちてきたのだ。

「ジッとしてヘタに動いたらダメよ!ブーコ!」ミキと木村が声を掛けるがブーコはバタバタと動く度に甲冑が揺れる。

「助けて〜助けて〜皆〜!!!」と叫ぶ背中に大鎌がズッと深く食い込んだ。甲冑は倒れた。

また救急車が来た。タカと同じく「心肺停止」で運ばれていった。

「俺には死体に見えるんだが…違うのか?」と原田くんが呟く。

「医師が言うか言わないかだけの違いよ。蘇生可能と医師が言い張る間は死体じゃないのよ。」と波瑠が説明した。

三笠と白田さんが甲冑を持ち上げて軽さに驚く。

大鎌は反対に本格的なものだ。映像で見た、公くんの上に落ちた物はコレだったのか?

「こんなの体重ある人が近く歩いたらコケるの当たり前だ。

本当にワザとだよな…」と2人はスタッフやカメラマンの方を見る。

「いいさ!こっちのページでちゃんと話せば!」と白田さんがしっかり三笠と甲冑を映す。

ブーコは自分すね。絶対引っ掛かる!暗闇でもポテチの匂い嗅ぎ分けれる!

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