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第十三話 修業編⑩

休みになったので、少し早くに更新しました♪

「あー、めんどくさーな」


その言葉に、2人は身震いする。

ただの一言なはずなのに、世界が止まったかの様だ。そして、聞いたことのない声色を含んでいた。

アンナの喉がなる。


「エ、エイド様?」


返事はない。

ただそこにいるだけで、世界そのものが押し潰されそうになる。

――神だ。

そう、理解させられる“何か”があった。


「もう、会議なんてウザいなぁって思ってな。よし!修業するか!」


次の瞬間。

何事もなかったかのように、空気が緩む。


「はっ……!」


アンナとロッドが同時に息を吐いた。

今まで呼吸すら忘れていたかのように。


「……い、今のは……」


ロッドの声が震える。

その様子を見て、俺はハッとする。


「あ!ごめん!力加減できてなかったな……」


だめだな。たまに起こるんだよなあ。こういう事。


「いえ、エイド様は悪くありませんよ。私たちの力不足で……」

「そうですよ」


と、ロッドとアンナが言ってくれる。ならいいんだけどな……。


「さて、修業だな!」


その言葉に、和やかだった雰囲気が凍りつく。

特にアンナの変わり様だ。めっちゃ青ざめてるし。


「お、おい。大丈夫か?」

「は、はい……。修業、でしたね。やりましょう……」


やる気がないなー。しゃーない。


「もし!お前が俺の試練をクリア出来れば!俺の持つ神遺物を一つ差し上げます!」


その言葉に身を輝かせるアンナ。

変わりようが早いというかなんというか……。


「本当ですか!?」

「神は嘘をつかないよーん」


俺がそう言った瞬間、アンナは一歩だけ距離を取り、俺を見る目の色が変わる。

そう……醜い小動物を見るかの様な、そんな目だ。


「はぁ……わかりましたよ」

「あっれれー?そんな態度でいいのかなー?」

「ぜひ!やらせて下さい!」


俺は満足そうに頷く。最近の子はこうこなくっちゃね!

と、そんなことを思っていたらロッドが何か言いたげな顔でこちらを見てくる。

もちろん。俺は優しいから聞いちゃう。


「どうした?ロッド?」

「私なんですが……魔王もどきの気配がある所に向かってみようかと……」



確かにな。時間を有効活用するってのは大事な事だ。


「いいよ。いってらー。死ぬなよ?後処理がめんどくさいからなー」

「私を誰だと思っているんで……貴方は神様でしたね」


ロッドも元勇者だし、まあ大丈夫でしょ。


「ちな。いつぐらいに帰ってくる?」

「様子見だけなので……五日ぐらいですかね」

「ダメだ。四日に戻ってこい」


後の1日はロッドとアンナの模擬戦をしたい。

俺も少しは休みたいのだ。


「わかりました。全力で行ってきます」

「はーい。バイバーイ」


と言って、俺はロッドの後ろにゲートを作る。


「……え?」

「今から行くんだろ?街の入り口に繋げてあるから!」


俺はロッドを押し込もうとするがロッドは必死に抵抗する。


「身支度もまだなんです!少しぐらい……」

「現地調達でいけるだろ」

「無理です!!だから!待ってくださ!」


「またない。早くいけ」


俺は冷酷に話を打ち切りロッドをゲートに押し込む。

なんか、こんなシーンに見覚えがあるな。*デジャブ

ロッドが完全に消えたのを確認してから、俺はアンナの方に向き直る。


「さて!修業再開だ!」

「……神様って容赦ないんですね……」

「だから!神は慈悲深いなんて誰が書いたんだよ!」


神は慈悲深いとか抜かしやがったバカは絶対ぶん殴ってやる。



お読み頂いてありがとうございました!!

今回更新した回とは別でちゃんと28日にも更新します!!

楽しみにしていてくださいね!!

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