第13話:学徒監禁②
情報員のキュロから情報を得て、僕はカロカレッジの占拠した『グロリア高校』5年生の修学旅行船に侵入。
ー1時間前ー
私はグロリア高校5年生、学年副委員長のルナリス。皆修学旅行の帰りということで、座席で疲れて寝ている人も多い。
隣の座席の友達、パレーが話しかける。
「ねえ、さっき変な寒気したんだけど、気のせいかな?」
「うーん、酔ったのかも?医務室ついて行くよ。」
私は彼女と座席を立ち上がった瞬間、船の後部に衝撃が響いた。それから間もなく、5人の武装したフードの男たちが踏み込んでくる。
「お前ら動くな!これより、この船は我々、カロカレッジが占拠する!」
スキュエル先生が立ち上がる。
「貴様ら!そんな勝手な真似はさせ…」
男が斬り掛かると、先生は防御しようとするが違和感に気付く。
(マナが練れん…!)
まともに防御できずに袈裟斬りにされ、倒れ込む。私が急いで駆け寄ると、男が剣を私に向けてくる。
「こうなりたくなければ、大人しくしろ。1人ずつ席に縛るから座ってろ!」
マナが使えないようにされている私たちは、そのまま特に抵抗できず席に拘束された。
(この人たちはマナが使えてる…。都合良く私たちのマナだけを打ち消しているの?)
私はなんとか隙を突こうと、見張りの男に話しかけた。
「パレーが、私の友達が体調が悪いみたいで…。医務室に連れて行かせてください!」
男は怒って私を睨みつける。
「良い訳ねえだろうが!逃げようとしても無駄だぞ!」
「どうせ逃げれないなら良いじゃないですか!」
理由になってない反論をしたら、奥から鎧で全身が隠れている男が来て私たちを見る。
「医務室くらい良いじゃないですか。大丈夫ですよ、私たちの占拠に狂いは無い。君が彼女たちに付き添ってあげなさい。」
見張りの男は鎧の男に従って私たちの手を縛るロープを掴んだ。
「さっさと行くぞ!」
無理にロープを引っ張られて2人で廊下に出る。
3分くらい廊下を歩くと、廊下の角から血を被った黒いローブを着る男が現れた。見張りの男は剣に手をかけるが、その瞬間に男の頭が消し飛ぶ。血が吹き出すが、彼はローブを頭に被せて無理矢理出血を抑えた。
ローブの中から現れた白髪の仮面の少年。仮面の左上には角が突き出ていて、気配も人間離れしている。
「誰…!」
私が声を上げた瞬間、口を手で塞がれる。口の前に人差し指を立てて、シーと息を吐く。
「お願いがあるんだけど、良いかな?」
私は頷く。彼は私の口から手を離す。
「いきなりごめんね。僕はこの船にいるカロカレッジの連中を皆殺しにしに来たんだ。ちょっとだけ協力してもらっても良いかな。」
私は彼の説明を聞く。
この船は何かしらのスキルでマナが封印されていて、魔法陣でワープできたのは自分だけ。仲間を呼ぶために、船の中で新しい魔法陣を2つ書いてほしい。らしい。
私は彼からチョークを受け取る。マナが内部に込められているように感じて、不思議な感触だ。
「じゃあ、集合場所は後ろの甲板で。頼むよ。」
彼はハシゴで上に登って行った。
ー突然の乱入者。突然の依頼ー




