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ダンジョンがある世界で女性のステータスを大幅に上げるバフスキルを獲得したら、ハーレムみたいなクランが出来上がって最強のクランになりました  作者: ミコジ
異世界編

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神級ダンジョン7階

全員で下に続く階段を下りていく。階段は広く、20人ほどが横並びで降りられるほどの幅がある。足音が反響して重低音のように響く。


「父さん、敵はだんだんと強くなるの?」


俺が隣を歩く父さんに聞くと、父さんは腕を組んで頷いた。


「そうみたいだな。5階までは余裕があったんだが、さっきのドラゴンで裸になった母さんたちと同じくらいの強さになっていた」


「6階のドラゴンが母さんたちのステータスと同等だったってことか」


「ああ、ギリギリだった。長引いていたら危なかったかもしれない」


「巴母さんすごかったですよ。一撃で首を斬り落としたんですから」


「あいつは昔から物理職の中では突出してたからな。340倍になったらもう止められないな」


「7階の番人はどんな敵だろう。ドラゴンよりも強いのって…」


「さあな。ただ、6階のドラゴンは物理特化だった。7階は魔法系かもしれない」


「魔法系か。苦戦する要因になりそうだな」


「でも、お前たちが来てくれたおかげで戦力は段違いだ。何とかなる」


「はい。俺たちもいますし」


「ああ。頼りにしてるぞ」


階段を降りきると、丸い闘技場のような大広間に出た。6階と同じ構造だ。直径50メートルほどの円形の空間。壁に赤い鉱石が埋め込まれている。


「また広間だ」萌香が周囲を見渡す。


「6階と同じね」皐月が頷く。


「7階の番人がいるはずだ」父さんが言う。


広間の中央に目をやると、そこにいた。


「あれは…」俺が息を呑む。


高そうなローブを着たガイコツが浮いていた。空中に浮遊している。眼窩には青い炎が灯っている。手には骨のような杖が握られている。全身から禍々しい魔力が溢れ出していた。


「リッチか?」琴音が叫んだ


「先手必勝で行くわよ」凛母さんが前に出る。


「私も行く」綾乃母さんが刀を構える。


「先手必勝!」二人が同時に叫んで飛び出した。


綾乃母さんが刀に魔力を込めて斬撃を放つ。凛母さんが続いて魔力を込めた斬撃を繰り出す。二つの斬撃が同時にガイコツに迫る。


「当たれ!」綾乃母さんが叫ぶ。


しかし、斬撃はガイコツをすり抜けていった。まるで空気を切ったみたいに何の抵抗もなく。


「すり抜けた!」凛母さんが目を見開く。


「魔力を乗せた斬撃も効かない」綾乃母さんが歯を食いしばる。


ガイコツが杖を掲げた。その先端に青い光が集束していく。


「来るぞ!」父さんが叫ぶ。


ガイコツが杖を振り下ろす。同時に広範囲魔法が発動した。空間全体に青い魔法陣が展開して、無数の光弾が降り注いでくる。


「藍母さん!」俺が叫ぶ。


「任せて!」藍母さんが前に出て手を掲げる。「障壁!」


巨大な障壁が308人を包み込む。青い光弾が障壁に激突して火花が散った。


「すごい威力だわ」藍母さんが顔をしかめる。「障壁が削られていく」


「持つか?」父さんが聞く。


「340倍だから持つけど、長くは無理よ」


「じゃあ早く倒さないと」


「やるわよっ」日向母さんが前に出る。


「私も行く!」雪乃母さんが続く。


「分かったわ」日向母さんが杖を掲げる。「百炎弾!」


日向母さんの百の炎弾がガイコツに襲いかかる。だが炎弾もガイコツをすり抜けていった。


「やっぱり魔法もすり抜ける!」日向母さんが叫ぶ。


雪乃母さんが続いて氷の魔法を放つ。氷の槍がガイコツに突き進むが、やはりすり抜けた。


「全部すり抜けるわ」雪乃母さんが顔をしかめる。


「何あれ? 幽霊?」萌香が叫ぶ。


「攻撃が全部すり抜けていくわ」琴音も動揺している。


「どうなってるの?」瑞葉が盾を構えたまま固まっている。


藍母さんの障壁にガイコツの魔法が絶え間なく降ってくる。魔法の発動も早い。一波が終わる前に次の波が来る。


「魔法の発動も早い! 威力も桁違いだわ!」藍母さんが苦悶の表情を浮かべる。


障壁が少しずつ削られていく。青いひびが入り始めている。


「まずい。あと少しで限界よ」


「どうすればいいんだ」俺は考え込む。


「全部すり抜ける? ホログラムみたいなものか?」


「ホログラム?」皐月が聞き返す。


「映像だけを見せられてるんじゃないかと思って」


「でも気配はあるんですよ」梨々香が言う。

「そうだ。気配はある」俺は考える。


「どういうこと?」皐月が聞く。


「攻撃がすり抜けるのは本体が別にいるからだとしてもその姿が見えないっていうのは…」


「透明化?」萌香が言う。


俺は広間を見回す。壁に埋め込まれた赤い鉱石。それが発光している。まるで電飾みたいに…


「分かった!」俺は叫んだ。「雪乃母さん!」


「えっ?」雪乃母さんが驚く。


「周りを全部凍らせて! 広間全体を氷漬けにしてくれ!」


「えっ何で?」


「理由は後で説明する! 急いで!」


「分かったわ!」


雪乃母さんが杖を掲げる。「アイスフィールド!」

強烈な冷気が広間全体を包み込む。床から天井まで一瞬で凍りついていく。


ガイコツが青ざめたように動きを止めた。浮遊していた姿がカタカタ震え始める。

ガイコツの周りの空気が歪んでいく。


「何が起きてるの?」萌香が息を呑む。


「見て!」皐月が指差す。


浮いていたガイコツが徐々に透けていき最終的には完全に消えた。


「消えた!?」


だが代わりに奥の壁が一部崩れていった。氷漬けになった部分から亀裂が入る。


「氷漬けになった? 本体がいたのか!」父さんが叫ぶ。


崩れた壁の向こうに氷漬けになったローブを着た人型の魔物が現れた。本体だ!


「アレが本体だ!」俺が叫ぶ。


「綾斗よく分かったな!」父さんが驚愕する。


「すごいわね綾斗」皐月が感心する。


「さすが綾斗だね!」カグヤ母さんが二刀流の短剣を構えて前に出る。「任せて!」


カグヤ母さんが地を蹴った。まるで弾丸のように空を飛ぶ。340倍のステータスで加速したカグヤ母さんが一瞬で魔物に接近する。


「もらった!」

カグヤ母さんが二刀流の短剣を構えて魔物に飛びかかる。


「二刀流奥義・双竜斬!」


カグヤ母さんの短剣が魔物を十字に切り裂いた。魔物の胴体が交差する斬撃で真っ二つになる。血飛沫が上がる。


魔物は悲鳴を上げる暇もなく崩れ落ちていった。ローブが床に落ちて塵となって消えていく。


「すごい…」萌香が目を見開く。


「一撃だわ」琴音が呟く。


「340倍のステータスなら魔法無効のアンデッドでも関係ないね」皐月が感心する。


「さすがカグヤ母さんだ」俺は安堵の息をつく。


戦闘が終わったことを確認してみんなが集まってきた。


「綾斗すごいわよ」楓さんが近づいてくる。「本体を見つけるなんて」


「いや運が良かっただけだよ」俺は照れる。


「謙遜するな」父さんが俺の肩を叩く。「よく分かったな幻影なんて」


「たまたま気付いただけです」

俺は首を振る。


「そういう洞察力は大事だ」


「ありがとうございます父さん」


「よし7階もクリアだ」父さんが広間を見回す。「次は8階だ」


「8階か」俺は覚悟を決める。「どんな敵でも俺たちは負けない」


「そうだな」父さんが頷く。「行こう」


下の階への階段を降りていく。俺は父さんの隣を歩きながら考えた。7階の幻影を見破れたのは運が良かっただけかもしれない。でも8階9階と進むにつれて敵は強くなっていく。油断はできない。


「父さん8階はどんな敵がいると思います?」


「さあな。ただ魔法系がいたから次は物理系かもしれない」


「物理系ですか」


「ああ。さっきのドラゴンよりも強いかもしれない」


「340倍でもですか」


「神級だからな。何があってもおかしくない」


「分かりました。警戒して進みます」


俺たちは8階への階段を降りていった。神級ダンジョンの奥深くへ。最下層に待つボスに向かって。百花繚乱の花たちはまだ咲き誇り続ける。最後まで。勝利するその時まで。

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