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ダンジョンがある世界で女性のステータスを大幅に上げるバフスキルを獲得したら、ハーレムみたいなクランが出来上がって最強のクランになりました  作者: ミコジ
綾斗、探索者デビュー

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B級ダンジョン

アパートの小さなキッチンは戦場だった。


「鍋の火が強すぎ! 弱火にして!」

「あっごめん! でもこれくらいの方が早く煮えるかなって…」

「煮える前に焦げるわよ!」


萌香が中心になって料理を作っている。俺と悠花が下ごしらえを手伝い、皐月がレシピを確認しながらサポートしている。琴音は…皿を洗っていた。瑞葉はつまみ食いをして怒られていた。


「瑞葉またつまみ食いしたでしょ!」萌香が声を荒げる。

「だって美味しそうなんだもん…」瑞葉がシュンとする。

「まだ完成してないの! 待って!」

「はーい…」


皐月が鍋の中身を覗き込んで目を丸くした。

「萌香本当に料理出来たのね…カレーだけじゃなくてシチューもスープも作れるの?」

「美味しいものを食べたくて研究してたら自然と作れる様になっちゃった」萌香が照れくさそうに笑う。「一人暮らしだと外食ばかりじゃお金かかるし、それに…」

「それに?」

「誰かのために作る料理は楽しいなって思って」


俺は思わず感心した。


「萌香すごいな。15歳でこんな料理作れるなんて」

「そ、そう? あっ綾斗褒めないでよ照れるから!」

「事実を言っただけだよ」

「もう…」萌香の耳が赤くなっている。


悠花が隣で小さく笑った。

「萌香ちゃん、綾斗に褒められて嬉しいんだね」

「悠花まで! あんたも綾斗に褒められて嬉しいでしょ!」

「そ、それは…その…」悠花も顔を赤くする。


「お前ら仲いいな」琴音が皿を拭きながら言う。「私なんてチンするしか能がないのに」

「琴音それ自慢しなくていいわよ」皐月が呆れる。

「自慢じゃないわよ! 嘆いてるの!」


瑞葉がまたつまみ食いをしようとして萌香に叩かれた。


料理が完成すると、カレー、シチュー、スープ、サンドイッチ、おにぎりが山のように出来上がった。全てアイテムボックスに詰め込んでいく。


「よし、準備は万端だ。今回はボス討伐じゃないからいつでも帰って来れるしな」俺が言うと全員が頷いた。


「明日はいよいよB級か…」萌香が拳を握る。

「楽しみだね」悠花が微笑む。

「B級なんて…一週間前には想像もしてなかったわ」琴音が感慨深げに言う。

「私たちならできるわよ」皐月が静かに言った。


翌朝、六人はB級ダンジョン『鋼鉄の回廊』の前に立った。鉄と機械で構成された巨大なダンジョンだ。


「行くぞ。《百花繚乱》」


五人に手をかざすと金色の光が包み込む。5.5倍に強化された五人の瞳に力が宿る。


「よし行くよ!」萌香が剣を抜く。


ダンジョンの中は金属の壁に囲まれた長い通路が続いていた。機械仕掛けのモンスターが次々と現れるが六人にかかれば問題ない。


「琴音右から三体来る!」

「見えてる!」琴音の薙刀が閃き機械犬を一撃で両断する。

「萌香左から二体!」

「はい!」萌香の剣が金属の装甲を砕く。


「瑞葉前に大型来るぞ!」

「任せて!」瑞葉が盾で巨大な機械兵の攻撃を受け止める。ガギンという重い音が響くが5.5倍に強化された瑞葉は微動だにしない。

「悠花魔法で核を狙え!」

「えいっ!」悠花のファイアボールが機械兵の胸の核を正確に焼き尽くした。


「皐月瑞葉の回復!」

「はい!」皐月のヒールが飛ぶ。


戦闘を重ねながら奥へと進んでいく。レベルが順調に上がり10に到達した。


「ここなら安全そうだ。今日はここで休もう」


俺がアイテムボックスからキャンピングカーを取り出すと五人が歓声を上げた。

「うわぁ大きい!」琴音が目を輝かせる。

「シャワーもあるの?」瑞葉が興味津々だ。

「あるよ。父さんが使ってた自慢の城だ」

「さすが優斗様のキャンピングカー…」悠花が感心する。


キャンピングカーの中で萌香が作った料理を出していく。温かいシチューとサンドイッチ。外は鉄の壁が冷たく無機質だが中は暖かくて賑やかだ。


「美味しい! 萌香すごいじゃない」琴音が口いっぱいに頬張る。

「でしょ? 萌香の料理は最高だよ」俺が言うと萌香がまた照れた。

「もう綾斗…褒めすぎ…」

「事実だって」


皐月がふと箸を止めた。

「ねえSS級ダンジョンってどんな所かな?」


琴音が続く。「優斗様たち無事かしら…」


「S級はめちゃくちゃ広い洞窟だって父さんが言ってたよ」俺が答える。「ダンジョンによって中が全然違うからね。サバンナみたいな所もあれば森みたいな所もある。父さんたちが攻略したS級のグリフォンのダンジョンでも攻略に一週間くらいはかかったって言ってたからSS級だともっとかかるかな」


「一週間…」悠花が心配そうな顔をする。「お父さんたちのレベルって今いくつなの?」


「70を超えてると思う。詳しくは聞いてないけど」

「70…」萌香が残念そうに言う。「まだ60も差があるのか」

「15年の差があるからな。そう簡単には追いつけないよ」


「父さんがS級に入ったのってレベル10くらいだったって言ってた、父さんのスキルでステータスは10倍だったらしいけど」


「じゃ私たちでもA級に入れるステータスはあるって事だよね」皐月の目が光る。「私たちは5.5倍だけど六人いる。レベルも上がってる。A級なら行けるかもしれない」


萌香と琴音が同時に立ち上がった。

「さっさとB級攻略してA級に行くわ!」

「私も! A級なんて怖くない!」


「落ち着いて二人とも」俺が笑う。「まずは目の前のB級を確実にだ。でも目標はA級だ。いいな?」

「「おう!」」


六人の気持ちが一つになった。B級を踏破してA級へ。その先に待つ神級ダンジョンまで、俺たちは必ずたどり着く。


翌朝キャンピングカーで朝食を済ませて帰路につく。来た道を戻りながらモンスターを狩り続けた。レベルが11まで上がった。


「よし今日はここまでにしよう」俺が言うと全員が頷いた。


ダンジョンを出て協会に報告に行く。受付嬢が驚いていた。

「B級ダンジョンを二日で踏破ですか? お見事です白夜様」

「いやまだ途中だ。明日はボス討伐の踏破依頼を受ける」


翌日六人は再びB級ダンジョンに向かった。今回はボスの討伐が目的だ。

「よし行くぞ。次はA級だ!」

「「おー!」」


六人の声が重なった。B級のボスなど俺たちの前では大した壁にならない。そう確信していた。

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