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ダンジョンがある世界で女性のステータスを大幅に上げるバフスキルを獲得したら、ハーレムみたいなクランが出来上がって最強のクランになりました  作者: ミコジ
クラン祝福の絆

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10/30

そんなん!チートやチーターや

夜も更け、灯と日向が自室へ戻った後、クランハウスの広間には優斗と綾乃の二人だけが残されていた。茶柱が浮いたお茶を啜りながら、優斗は切り出した。


「綾乃さん、頼みがあるんだ」


綾乃は湯飲みを置き、真剣な眼差しで彼を見つめ返した。


「何かしら?」


「副マスターになってくれないか? 俺だけじゃ、やっぱり経験不足で視野も狹い。A級探索者である綾乃さんの知識と判断力が必要なんだ」


綾乃は少し驚いたようだったが、やがて小さく微笑んだ。


「わかったわ。引き受けるわよ。灯ちゃんたちを守るためにもね」


「ありがとう!」


こうして、クラン「祝福の絆」の体制が整った。二人はその後、遅くまで話し合った。クラン内のルール作りから、B級、A級ダンジョンへ挑むための心構え、必要な装備やポーションの準備について。


「装備や物資は多く持って行った方がいいわね。失敗した時のリカバリーに時間を取られたくないし」


「そこは俺のアイテムボックスがありますよ。大量の予備も入れられますから」


「本当に便利の極みね」綾乃は呆れたように、そして羨ましそうに言った。「スキルは多くて一人一つ。持っていない人の方が多いのよ? あなたのは完全にチート級だわ」


「はは、まあ便利なのは認めます」


一通りの話し合いを終えた時、綾乃が一番重要な事を指摘した。


「優斗、ルールも装備も大事だけど、まず一番にしなきゃいけない事があるわ」


「え、何ですか?」


「あなたのスキル、『祝福の絆』の詳細を把握することよ。今はなんとなく『仲間を強くする』ってわかってるけど、どれくらい強くなるか、効果時間は、距離は? それを知らないで上位ダンジョンに行くのは危険よ」


翌日、四人は探索者協会へ向かった。協会には探索者のステータスを正確に測定するマジックアイテムがあった。


「まずは三人の基礎ステータスを測って、その後にスキルをかけて比較しましょう」


綾乃の提案で、灯、日向、綾乃の順に測定機に手を置く。数値が出た後、優斗が三人に向けて《祝福の絆》を発動した。


「いきますよ!《祝福の絆》!」


黄金の光が三人を包み込む。二人の少女は光を浴びて少し頬を赤らめ、綾乃もまた、心地よい熱量に身を委ねた。


「…すごい。力が湧いてくる」綾乃が拳を握りしめる。


再度測定機に手を置く。数値が出た瞬間、受付嬢が目を丸くした。


「こ、これ…嘘でしょ?」


表示された数値は、先ほどの約五倍になっていた。魔力、筋力、俊敏性、すべてが跳ね上がっている。


「五倍…これが私たちのポテンシャルってことか」日向が自分の手を見つめ、震える声で言った。


「私もです! 優斗さんのおかげです!」灯が目を輝かせる。


「ちょっと待って」綾乃が冷静に問いかける。「親密度で倍率が変わるって話よね? じゃあ、優斗とそこまで親しくない人だとどうなるのかしら?」


綾乃は受付嬢に協力を頼んだ。恐る恐る測定機に手を置く受付嬢に、優斗がスキルをかける。


「えっと…《祝福の絆》」


光は受付嬢にも降り注いだが、先ほどより明らかに薄い。測定結果は、1.5倍だった。


「1.5倍か。親しくない人には効果が薄いってことね」綾乃がうなずく。


その時、灯と日向が顔を見合わせ、ニヤリと笑った。


「ねえ綾乃さん」日向が意地悪く言う。「私たちと同じくらい、優斗さんのこと好きなんじゃないですか?」


「えっ?」綾乃が固まる。


「だって数値同じですもん。隠せませんよー」灯がクスクス笑う。


「ば、馬鹿ね! これは信頼の重さであって、恋愛感情とかじゃ…!」綾乃は顔を真っ赤にして反論したが、二人の視線に耐え切れず、ついに視線を逸らした。


検証は続いた。効果の持続時間と距離だ。


「一度スキルをかけた後、離れても効果が持続するか確認しましょう」


優斗が三人にスキルをかけた後、綾乃が電車で100キロ離れた隣県まで往復するという作戦に出た。結果、12時間が経過するまで効果は持続し、距離によって減衰することもなかった。


「一度かけたら12時間はどこにいても効果アリ、ね。これは心強いわ」


最後に、アイテムボックスの容量テストだ。協会の倉庫にある廃材や備品を片っ端から収納していった。時間が停止していることは以前の実験でわかっていたが、容量の限界が不明だったのだ。


「まだ入るわね…」


バス一台分の容積がある巨大な木箱十個を収納しても、優斗のアイテムボックスにはまだ余裕があった。十一個目を入れようとした瞬間、見えない壁に阻まれたような感覚があった。


「これが限界です。バス10台分くらいですね」


「バス10台!? ふざけてるの?」日向が呆れる。


「完全にチートですね」灯も呟く。


「あなた、ただの探索者じゃないわよ。チーターよ、チーター!」綾乃が呆れつつも、頼もしそうに彼を見た。


「そんなこと言わないでくださいよ〜」優斗は頭をかきながら苦笑する。


「でも、これだけの能力があるなら、本当にA級ダンジョンだっていけそうですね」


四人は協会を出て、秋晴れの空の下を歩き出した。詳細なデータを得たことで、彼らの自信は確信へと変わっていた。いよいよ、本格的な高ランク攻略への道が開けたのだ。

読んでいただきありがとうございました

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