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何でも知ってるしろあちゃん  作者: 家佐水井
逢坂愛花はアイドルである
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一つの死


 ここは、どこだ。


 ずっと暗闇の中。底なし沼に、ずるずると沈んでいく。もがけばもがくほど、深みにはまっていく。


 なんで。どうして。


 愚直に頑張って、真摯に向き合って、その結果を得ているだけなのに、なぜ足を引っ張られなければならない。


『自分のこと可愛いとか思ってそう』


 それの何が悪い。


 自分は自分でしかないのだ。他者にはなれない。いくら羨んでも、千年の一人の美少女にはなれない。他人を妬んでも、底のないバケツに水をやるようなもの。それはまやかし。一時的なものでしかない。

 だから自分を磨く。

 自分を好きになれるよう、自分のことを可愛いと思えるように。自分を満たせるのは自分だけ。自分に満足できるよう、自分に費やすのだ。

 たとえ千年に一人の美少女にはなれなくても、誰かの中の可愛いになることはできる。


『最初は好きだったけど、最近はメンバーを踏み台に見てる感じがして嫌だ』


 嘘をつくな。

 こんな場所で、こんなことを書き込むようなやつが、最初から好きなわけない。直近になって知ったばかりのくせに。何も知らないくせに、知ったような口を利くな。


『わかるw あからさまに距離ある感じだよなw』


 なぜ一人が悪者にされる。ならいじめも、されている側が悪いのか? いじめはそのほとんどが複数対一で行われる。一がされている側。複数がする側。逆転することはないだろう。複数でいじめられる例などあるのか。


『高校生になった途端、路線変更ってことか』


 何も変わっていない。


『やっぱ、中学生の多感な時期に人気を浴びると、性根も曲がるんだろうな』


 何も変わっていない。


『ここで秘蔵画像w』

『うおw』

『成長過程が見えて最高』


 ……もしもこれを性根が曲がってると捉えるのであれば、それは、こいつらのせいであり、あいつらのせいである。


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