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人間には向いていない  作者: 咲紫きなこ
三人なら
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18ページ

 夏休みが終わり、いつもの学校生活が戻って来た。

 三人は今、合同体育の授業をしていた。

 近々体育祭が開催されるので、それの練習だ。

 徒競走や障害物競走や綱引きの練習を行う予定だ。

 結居蘭と真希は自分のクラスの方にいながら二年B組の方を眺めていた。

 女子生徒が集まる真ん中には黒木がいる。黒木と目が合った結居蘭は小さく手を振ると、黒木が結居蘭と真希の方へとやってきた。


「やあ、二人共」

「クラス戻んなくて良いの?」

「良いよ、今は応援の練習だから別にやらなくても良いだろ」

「応援団長やらねーんだな」

「確かに。くろきさん似合いそうなのに」

「僕は女の子しか応援したくないからね。だからやらないのさ」


 皆が応援の練習をしている中で、三人はそれをただ傍観していた。

 やがて先生がやって来て黒木はB組に戻れと怒られ、B組に戻って行った。

 障害物競走の練習が始まり、結居蘭が出番だったので真希と黒木が結居蘭を応援した。結居蘭は四位で終わったが、終わった後真希と黒木に「頑張った」と褒められた。

 徒競走で真希は一位をとり、結居蘭に褒められた。

 徒競走で黒木も一位をとり、二人が何か言うよりも先に女子生徒達が周りに集まり黄色い声をあげだ。

 女子生徒の中を潜り抜け、結居蘭と真希の元へやっと黒木が辿り着いた。


「今日もミツバチがブンブンうるせーな」

「ミツバチちゃん達はうるさくないよ」

「くろきさんお疲れ様」


 ミツバチとは黒木のファンである女子生徒の事だ。黒木がミツバチちゃんと呼ぶので、真希もそう呼んでいる。

 その後すぐに先生から指摘を受けた黒木は、渋々B組へと戻って行った。

 今日の練習はこれで終わりだ。


              ***


 体育祭当日、クラスごとに分けられた席順を無視して、三人はA組の後ろの方に集まっていた。

 A組は赤組、B組は白組だ。

 一年生〜三年生全員集まった校庭は騒がしく、一々先生が注意して回るには多すぎる人数だ。

 それ故に、三人は先生達にはまだ怒られていなかった。


「去年もこんな感じだったのかな」

「ゆいら、去年居なかったのかよ」

「うん。――嫌で休んじゃったから」

「あたしも休んだわ。その日好きなアーティストのライブだったから」

「僕も来なかったな」

「えっ⁉︎ くろきさんも?」

「土曜日だから休みだと思って来なかった。普通に兄とテニスしていた」


 まさか三人共休んでいた事に、三人で笑った。


 昼はレジャーシートを敷いて三人でお弁当を食べた。みんなでおかずを交換し合ったりした。黒木はおにぎりを五つも食べていた。

 それから競技を終えて、三人共順位は練習の時と変わりない。

 そして、競技が一通り終わり結果が発表された。

 勝ったのは白組だという。

 黒木は勝ったからと言って、特段何か嬉しさを示さなかった。

 三人で今日という日を楽しめた事の方が、黒木は嬉しかった。そんな時、結居蘭が口を開いた。


「三人で居れば、こういうのも悪くないなって思えた」

「あたしもだぜ! ゆいら、くろき、楽しかったな」

「うん。僕も楽しかったよ」


 三人で顔を見合わせて笑った。

読んでくださりありがとうございます。

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次回もお楽しみに。

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