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人間には向いていない  作者: 咲紫きなこ
三人なら
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15ページ

 春も終わりを告げ、蒸し暑い七月がやってきた。

 そろそろ期末テストが始まる。

 結居蘭と黒木はいつも良い点で心配はないが、真希はいつも赤点があるので憂鬱な気持ちになっていた。


「テストやだなー」

「ちゃんと勉強しなきゃ赤点多くなっちゃうよ?」

「なんで赤点をとるのか僕にはわからないよ」

「そうだ! 地獄から逃れる会をしようぜ!」


 真希はそういうと目を輝かせた。結居蘭と黒木はよくわからないと言った顔をしていた。


「地獄から逃れる会?」

「この世の言葉で言えば勉強会だぜ」

「最初からそう言え」

「いいよ、やろうか勉強会」


 結居蘭がそう言うと、真希は喜んで結居蘭に抱きついた。


「僕も参加するよ」

「マジか! 助かるぜ。こりゃ百点とっちまうかもな」

「それなはない」

「お前に限ってそれはないな」

「二人共ひでー」


 そんな事を言いながら、三人は図書室へと向かった。

 図書室は本館ではなく隣の西校舎にある為、外へと出た。外は蒸し暑く、今日も太陽は元気らしい。


「あちぃなぁー」

「これからもっと暑くなるよ」

「嫌だなぁ、汗でメイクが崩れる」


 図書室は三階にある為、三階まで階段で登った。


「涼しいーしあわせだぜ」

「ちょっと寒いかな」

「僕も」


 図書室に入ると冷房がきいていて少し寒いなと結居蘭と黒木はは感じだが、真希には快適らしい。

 かすみ先生に言って温度を少し上げてもらい、各々席に着いた。


「何がわからないんだ?」

「あ? 全部」

「だろうと思った」

「お前……本物の馬鹿だな」


 まず結居蘭が国語を、次に黒木が数学を教えた所で、真希は疲れたと声を上げた。


「まだ一時間ちょっとしかやってないよ」

「数学が無理。国語はまあ話読んで妄想したり漢字も書けば覚えられるけどよぉ、数学ってなんだよそういうのないじゃん」

「公式を覚えれば出来る」

「それがめんどくせぇの!」

「じゃあ数学は諦めろ」


 その後も変わらず国語の漢字やら古文を結居蘭に教えてもらった。真希はこれなら自分でも勉強する気になると、結居蘭に感謝した。次に黒木が理科か英語をやろうと言って、理科を少し勉強した。

 そして時間は気付けば十八時近くになっていたので、帰り支度を始め図書室を出た。


「またやろうね」

「おう、二人ともありがとフレンド」

「僕が教えたやつで赤点とったら怒るからな」


 そして三人はそのまま帰路に着いた。


              ***


 それからも毎日放課後図書室で、地獄から逃れる会は行われた。

 そしてついにテスト当日を迎え、各々力を出し切った。

 テスト期間は三日程あり、今日は最終日。


「時間です。ペンを置いてテスト用紙を集めてください」


 先生の一声で緊張感が消えていき、クラスは一気に騒がしくなった。


「うえぁー終わったぜ」

「お疲れ様ゆずき」

「赤点数学は赤点だろうけど、それ以外はありませんように」

「私も一応願っとこ、赤点ありませんように」


 放課後、テスト最終日という事でファミレスでご飯を食べて帰ろうという事になった三人。

 黒木はファミレスでご飯を食べたことがないと言う事実に、結居蘭と真希は驚いた。


「メニューこれね」

「お、タッチパネルでも頼めるぜ」

「へぇー、便利だね」


 結居蘭はたらこスパゲティとドリンクバーを頼み、真希はカレーとドリンクバーを頼み、黒木はオムライスとドリンクバーを頼んだ。

 ドリンクバーを取りに行こうぜと三人で向かい、黒木に説明する。


「グラスは温かいのはこれで、冷たいのはこれね。ここの下にコップ置いて、タッチパネルで飲みたいやつ選んでボタン押すと――ほら出てきたでしょ」

「わぁ、すごいね。教えてくれてありがとうゆいらちゃん」

「あたしコーラー」


 コップを持ったまま席へと帰ってきた三人は、テストがどうだったかと話をしたが、結居蘭と黒木は特に心配はしてないとの事だったが、真希は数学は絶対ダメらしい。

 そんな話をしていると頼んだメニューが運ばれてきた。


「わあうまそー、いっただきまーす」

「いただきます」


 結居蘭と黒木は声が合わさった。

 そしてそのまま昼食を楽しんだ。

読んでくださりありがとうございます。

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次回もお楽しみに。

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