青い青年との再会
「セラ?」
ミシェルは、セラに声をかける。セラは、ハッとすると
「すみませんねぇー。行きましょうか」
と口の端を上げ笑い、足が止まっていたのに気づいて歩き出した。
ミシェルも、過去を思い出していたが口には出さなかった。
「ついた…」
ミシェルは顔を上げた。巨人が通るような巨大な扉がそびえ立っている。ミシェルは扉に触れた。シュインと音がしたかと思うと、光があふれた。
ミシェルは目を開けた。緑色の空と、ポツンとある月が目に入り、ドクンと心臓が跳ねる。なんで、ここにー?まさか、まさか!
「やっと、見つけた」
遠くから、歩いてくるのはあの青年だった。青い髪を一つに束ね、優しい目が特徴的な、あの時の青年。
「もう、いいんだ。生きる理由はもうないんだ。もう」
眠れるのだろうか。ミシェルは今までのことを思い出していた。この日のため、強くなって、危険な土地にも足を踏み入れたのだ。なのに、こんなにも近くにいたなんて。でもいい。もう、見つかったのだから。向き合っても変わらない。私は、弱くて最低な存在なのだから。
「本当に?君の呪縛は今もまだ君を苦しめている?死にたい?今の仲間を残して」
青年は言いながらも一歩ずつ近づいてくる。ミシェルは、セラとジェズがいないことに気がついた。
「ここには、特別な者しか入れない。百年も空いてしまって、力が弱まっている」
青年は、ミシェルの前で止まった。右手で、ミシェルの頬に触れる。温かい手。嗚呼、あの時から温かい手に触れるのは初めてだ。あの時の手は、冷たかった。
「私がいると、いずれ冷たくなってしまう。死んで、しまうから」
ミシェルはあの時のことを、思い出してしまった。




