アルバム
「雨降ってきたなー」
「これじゃ外での撮影は無理っぽいですね」
「仕方ないな。とりあえず出席とるか」
背が高く長めの髪を1つに結びヒゲを少し生やした男性が
周りを見回して人数を数えた。
彼は賢吾。
写真サークルの部長で、オダギリジョーに似てることから
『ジョー』と皆に呼ばれている。
「・・・ん?2人足りないな」
「あ、今日は中野さん休みだそうです」
「はいはい了解。あと1人は・・」
ジョーが言いかけると教室に蓮が入ってきた。
「おっ・・遅れました!」
連はびしょ濡れの姿で息を切らしながら言った。
「いやセーフだよ連ちゃん。というか傘持ってなかったの?」
「はい、慌ててたもので・・」
連は小さくくしゃみをした。
「おいおい風邪引くなよ。誰かタオル持ってるやつー」
「はーい」
小さくて可愛らしいボブヘアの女子がタオルを蓮に渡した。
「どうぞ使って下さい、江藤先輩」
「ありがとう、香奈ちゃん」
蓮はそのタオルで髪と身体を拭いた。
「蓮ちゃんに香奈ちゃん。佐藤に石田・・
うっし、中野以外は全員いるな」
「中野のやつ休み過ぎじゃね?」
茶髪で黒ぶち眼鏡をかけた男子が呟いた。
「うーん、副部長としてあるまじき行為」
「中野さん、最近バンドが忙しいってよく言ってますよね」
「そうかあいつ掛け持ちだからな・・・副部長変えるか」
「え、いいんですかジョーさん。そんな急に変えても・・」
「へーきへーき。副部長変えたからって学校は何も言わないよ
それに中野もそっちのほうがいいだろ」
「はぁ」
「じゃあ、副部長誰にするんですか?」
「うーん・・・」
ジョーが皆の顔を見回した。
「じゃあ、石田。お前な」
「えっ・・俺ですか!?」
石田が慌てて首を振った。
「あー、いいじゃん。石田やれよ副部長」
「もう決まりですね、石田さんで」
「私も良いと思います」
皆が賛成したので石田は副部長にならざるをえなかった。
「じゃあ副部長、今日の活動決めて」
「えっ、ジョーさん部長なんですからジョーさんが決めれば・・」
「いいからいいから。副部長としての仕事っぷり見してくれよ」
ジョーは足を組んで笑った。
「じゃあ・・今日は今まで撮った写真のアルバム作りとかどうですかね」
「おっ、いいじゃん。そうしようぜ」
「あたしも賛成でーす。大学祭近いし、展示用に作りましょうよ」
「よーし、決定。さすが副部長」
石田は少し照れ気味に頭をかいた。
「じゃあ何人か倉庫に行って過去に撮ったフィルムとか運んでくれ。
あとのやつは事務で俺と現像するやつ一式撮りに行くぞ」
「あたしジョーさんについてきまーす」
「俺もついでに事務に用があるんで行きますよ」
「じゃあ石田と蓮ちゃんは倉庫な」
「「あ、はい」」




