78話 カトリーヌ理論 冒険者養成所66日目
今日も魔法の時間が来た、残りはペギーとダコタとソフィーの三人がいる、ダコタは少し焦っていた、いつも居残り組でみんなになんとかついて行っているが取り残されてしまうのではないかと不安だった。
何故か教える側はストアとリリーとブロッサムになっていた、ブロッサムもストアも覚えたばかりなのにこのメンバーになってしまう、カトリーヌにはカミラとニーナに光魔法のコツを教えてもらうことにしたというよりそう言われたのだった。
カトリーヌは教えながらおしゃべりしながらストア達を見ていた。
いつものように順番に変わって魔法を唱え合っていたのだが、なんとなくギクシャクしている雰囲気にカトリーヌがソフィーに声を掛けた。
「ソフィー もっとストア君にピッタリ引っ付いたらどうなの?」
「何よ カトリーヌ」
「固くなってる気がするのよ それで魔法を覚えるのが遅いのかもと気になってね」
「えっ」ビクつくソフィーとペギーとダコタ
「フフ そういえば三人とも慣れてない感じね」とカミラ
「甘えればいいのよ」とニーナ
「私 男性には慣れてなくて」とペギー
「こんなことしてこなかったし」とダコタ
「えっ みんな そうなの?」とソフィー
「みんなカトリーヌみたいにはなれないよ」とストア
「カミラもブロッサムも自然体じゃない?」とカトリーヌ
考え込むソフィーとペギーとダコタ。
「そうね 試してみる価値はあると思うわ」とペギー
「ストア君やリック君なら安心だし」とダコタ
「みんな カトリーヌに乗せられてない?」
クスクス笑う、カミラやニーナやカトリーヌ、リリーは変な汗をかいていた、ブロッサムは眠りかけていた。
「とにかく練習を再開しよう 俺も次をはやく覚えたいし」
「集中して取り組みましょう」とペギー
こうして魔法の練習は再開した、そして最初にできたのはダコタだった。
ダコタは今まで必要最低限の接触しかしてこなかったが手だけではなく腕さえ合わせるようになった。
ダコタはしっかり者で負けず嫌いだった、最後まで残るのは嫌だった。
「やったー できた」
「おめでとう ダコタ」
「これからも よろしくね」
ダコタは見たことがないくらいルンルンだった。
ダコタを見ていたソフィーも密着度を高めてきた。
恥ずかしがっていては魔法を覚えられないと判断したみたいだ、そしてソフィーもヒールウォーターの魔法を使えるようになった。
「やったね ソフィー」
「うん うれしい ストア君と一緒だから頑張れる」
「次の魔法も頑張ろう」
どさくさに紛れてソフィーは勇気を出して言ったつもりだったが反応はイマイチだった。
最後に残ったのはペギーだった。
「ごめんね ストア君 やっぱりまだ慣れなくて」
「カトリーヌの言ったことは仮説なんだから気にしないで」
「そうそう ペギーもすぐできるよ」とリリー
最終的にリリーとストアとペギーのサンドイッチ方式で魔法の練習をした、リリーと一緒なのでリラックスできたのか授業の終わり間近にはペギーもヒールウォーターをだせるようになった。
「おめでとう ペギー」
「やったね」
「ありがとう 二人とも」
ストアの周りにみんなが集まった、みんなペギーにおめでとうと言っていたのだがカトリーヌだけは勝ち誇った顔をしていた。
「ストア君 私の言った通りでしょ」
「自然体がいいのはわかったよ」
「違うわよ 密着よ」
ストアは愛の女神に心の中でつぶやくのだった、愛の女神様お腹一杯ですと。
こうして魔法の授業は終わったのだった。




