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77話  ストア ダンスの練習 2日目 冒険者養成所 65日目

 昨日の晩もクリストファーの光の剣の練習を見ながらリックと踊ったストア。



「男同士で踊るなよ」とクリストファー


「仕方ないさ 変な踊りだと女性が悲しむからね」とリック


「みんなリックみたいに踊ってると思うとやるしかないんだよ」とストア


「わわ わかった」



 クリストファーはストア達を見ないようにして光の剣の練習に励むのだった。


 今日で2日目のダンスの練習となるストア、最初にソフィーと踊り時折、足を見ながら踊ったが動きがかなりスムーズになってきた。



「いいぞ ストア 足を時々見る事以外はいい感じだ」とリック


「感じがつかめて来たよ」


「ストア 今日までにこの踊りをモノにして後2日は違う踊りをマスターして、舞踏会の日には最終チェックをする感じでイクぞ」


「わかってるけど2日でモノにするのは辛いな」


「ストア君なら大丈夫 足を見ないで踊れるようになれれば合格よ」とカトリーヌ


「私も一生懸命合わせるから頑張ろうね」とソフィー


「今日はお互いのチームが引っ付いたり離れたりするようにするからその場に合わせて歩幅を調整しながら踊るからね」とリック


「踊りの型を覚えたばかりなのに」


「練習すればできるようになるさ 戦いでも間合いに合わせて調整したりしてきただろ」


「うまくいけばいいけど 自信ないよ俺」



 姿勢は維持できる剣の稽古でさんざん鍛えてきた、しかし場に合わせた足の使い方が難しい舞踏会ではたくさんの人が一斉に踊るので歩幅が変わり、広い場所で練習しただけでは身につかないからだ。


 ストア達が踊っているとリック達が寄って来る、うまく避けようとするとソフィーの足を踏んでしまった・



「ご ごめん ソフィー」


「いいから続けて ダンスが終わるまでは気にしても続けて」



 ストアが悪戦苦闘していると歓声が上がる、美女軍団が今日もやってきたのだった、華やいだ雰囲気もストアだけは蚊帳の外だった。


 そして休憩時間になると昨日と同じようにリックやストアに近づく美女軍団、リックはにこやかに対応するがストアは難しい顔をしていた。



「大丈夫ストア君」


「ああ 大丈夫だよリリー 型の稽古から実戦になって戸惑った感じ」



 ブロッサムは覗き込むように二人を見ていた。



「昨日のパートを軽くやって次のパートをしてみよう」


「無理しなくていいよ」


「踊りは覚えたから大丈夫」


「そう」


 ストアはここに来て初めて笑顔で踊ったリリーもまぶしい笑顔だ、何も考えず踊るのは楽しいとストアは思った。


 ブロッサムとも踊った、無邪気に踊るブロッサムと一緒に無邪気に踊ると思いつめていた気分から解放されていた。


 そういえば戦いも乗っている時は踊るように軽やかに動く、ストアはそのイメージを忘れていたと気付いた。


 そしてソフィー達の体力が回復して踊りを再開するとストアの踊りは劇的に変化した、初めて舞うように踊れたのだった。


 ソフィーは目を丸くした、周りの美女軍団もストアの踊りが変わったのに気付いた。


 リックが近づいても冷静に対処するストア、ソフィーの見つめる瞳も熱くなっていた。



「ストア どうしたんだ」とリック


「戦っている時のことを思い出したんだ」


「横で踊っていてビックリしたわよ」とカトリーヌ


「踊っていて楽しかったよ」とソフィー


「上手く踊れていたのならうれしいよ」


「今度は交代して踊ろう」とリック



 そうして再び踊り始めるストア達、そこは場違い感はなかった、カトリーヌも踊りを楽しむように踊っている。


 美女軍団も最初のうっとりした気分でストア達が踊るのをみつめるのだった。



「はぁ 今すぐ踊りたい」とニーナ


「そうよね 私もそう思ったわ」とカミラ


「ストア君は魔法の時もそうだけどできると劇的に変わるのよね」


「最初はムギギって感じなのにね」とニーナ



 クスクス笑う美女軍団、ただ見つめ続けるリリーの姿があった。


 再び休憩に入ると熱気を帯びてリックに集まる美女軍団、無茶なお願いをする美女軍団にタジタジになっていた。


 

「カトリーヌは踊れるんだから私と踊って欲しいな」とニーナ


「それ賛成よ」とペギー


「普段着でも素敵なのよね」とダコタ


「僕もカトリーヌも踊れてるようにみえるけど、まだまだ勘を取り戻せてないよ」


「本当?」とカミラ


「パートナーとの波長を合わせないとね」



 一方ストアの方はうれしそうにリリーとブロッサムが出迎えてくれた。



「すごくよかったよ」とリリー。



 ブロッサムはすでにストアの手を掴み踊りを始めそうだ。


 ステップをブロッサムと踏みながらストアは答えた。



「リリー達のおかげでスイッチの切り替えがうまくいってスムーズに踊れたよ」


「本当 うれしい」



 カトリーヌとソフィーは息を整えながらストア達を見ていた。



「あらあら リリーと随分仲がよさそうね」とカトリーヌ


「ストア君はみんなに優しいだけよ」とソフィー


「そうならいいけれど」


「リック君の方が心配じゃない?」


「心配してもしょうがないのよ 私を知ってもらうのが一番大事」


「それなら私も知ってもらう」


「忙しい二人だから大変よ」


「うん」



 それからも練習は続いた、ストアとソフィーも息が合ってきた、ストア自身も自信がついてきたようだ。


 最後に恒例のヒール大会が始まり、美女軍団の治療をニコニコデレデレで受ける子分達、こうして二日目の踊りの練習は終わった。

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