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73話 ストア ヒールウォ-ターに挑戦 冒険者養成所 64日目

 最近、女性に囲まれまくりのストアは今日も白魔法の教室へ行くと美女軍団に囲まれ、貴族の挨拶を一斉にされた。


 リックなら貴族の挨拶で返すところだけどストアは恥ずかしくて逃げ出したい気分だった。


 しかしこれも経験だと思い直し、ぎこちなく昨日習った貴族風の挨拶で返すストア。



「これはこれはご令嬢の方々に丁寧な挨拶をありがとう」とたどたどしく話すストア。


「クスクスクス」と笑う美女軍団


「よくできました」とカトリーヌ


「俺にはリックの代わりはできないよ」


「みんな 知ってる」とニーナ



 そしてまたクスクスと笑うのだった。


 それから教官の合図でいつもの場所へ行くストアと美女軍団、着くとストアが言った。



「今日は俺はヒールウォ-ターに挑戦するけど、みんなは各々、魔法の練習をしてほしいんだ」



 ガヤガヤする美女軍団。



「ソフィー カミラとペギーにウォーターを教えてあげて欲しい」


「どうして?」


「水関係の魔法はウォーターが出ないと出にくくなるみたいなんだよ」


「そうなの?」とカミラ


「カトリーヌはウォーターと交互にしてピュアウォーターを覚えたんだよ」


「そうなのね」


「頼むね ソフィー」


「よろしくね」とペギー


「わかったわ」


「あっそうそう ダコタも手伝ってあげて欲しい」


「そうね そうする」



 そういうと四人はウォーターの練習を始めるのだった。



「カトリーヌはリリーにピュアライトを教えてあげてくれる」


「注文多いわね」


「カトリーヌも教えてもらうんだから手伝ってよ」


「わかったわ」


 そういうとリリーとカトリーヌは練習を始めるのだった。



 そしてストアとブロッサムはニーナに近づいてヒールウォーターの魔法を見せてもらうことにした。


「ニーナ 頼むね」とストア


「私の出番ね」とニーナ



 そういうと魔法を唱え始めた。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」



 真剣に見つめるストアとブロッサム。


 指先から乳白色の水がポタポタと皿に落ちて溜まっていく、そしてその水に葉っぱを浸すと元通りになった


 ストアはさらに溜まっている水を指ですくい舐めて味を確かめる、もちろんブロッサムも確かめた。


 ポーションのような苦味がまったくない、これで傷が消えるのが不思議だとストアは思った。



「どんな感じで魔法を唱えているの?」とストア。


「私はリリーをマネしてたらできたのよ」


「ふ~ん 今度は手を合わせて魔法をかけてくれるかな」


「魔法の時間だから特別よ」とニーナ


「その上にブロッサムも乗るけどよろしく」



 ニーナはしばらく集中してから魔法を唱えようと更に指を近づける、ストアもブロッサムもその手に合わせる、慣れてないニーナは少しビクついたがストアの真剣な目に集中力を取り戻し魔法を唱えた。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」



 指先からポタポタと落ちていく、ストアも光を水に変えるイメージでシミュレートするのだった。

 

 当然だが皿に落ちた水は葉の切れ目を無くしたのだった。



「じゃあ 今度は俺がするね」


「私がストア君の手に合わせればいいのね」


「そうしてくれる また上にブロッサムも乗っけてくると思うけど」



 ブロッサムはニッコリした笑顔を向けている。


 魔力を指先に集めてからストアは癒しの光を水に変えるイメージで唱え始めた、ニーナとブロッサムも手を合わせてくる。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」



 指先の魔力が霧散して水にならなかった。



「う~ん いい感じだと思ったんだけど」


「次はブロッサムがする」


「おっ わかった」



 ぽよよんとした顔が真剣な顔つきになる、そして指先を皿に向ける。



「ニーナ」


「うん」



ニーナとストアも手を合わせた。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」 



 真面目な顔をして指先に集中しているブロッサム、しかし発動しなかった。


 少しうなだれるブロッサム。



「続けよう ニーナ 頼むよ」


「ストア君 急ぎすぎ」


「ごめん でも 頼むよ」



 しょうがないなという感じでまた呪文の為の集中に入るニーナ、それから3周したがストアもブロッサムも発動しなかった。


 考え込むストア、ブロッサムも考え込んでいる。


 光を水ではなく命を育む水を出すというイメージで呪文を唱えてみることにしたストアは二人を待っていたニーナに声を掛けた。



「次のイメージが固まったから また 頼むね ニーナ」


「わかったら はやく成功して 私を開放して」とクスリと笑うニーナ 



 ストアはギュと詰まった水を魔力を圧縮して絞り出す感覚で魔力を練り、育む育むとイメージして呪文を唱えた、もちろんニーナの手もストアに合わせていた。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」 



 指先からポタリと落ちる白い水、少ないけれど慌てて切れた葉を水に近づけると切れ目が無くなっていく。



「おお 少ししか出なかったのに切れ目が無くなりかけている」


「ストア君 できたじゃない」



 ブロッサムもピョンピョン飛んで喜んでいる。



「魔力を水にして絞り出すようにイメージしてから育む水をイメージしたらできたよ」



 ブロッサムは真顔で真剣に聞いていた。



「私もする」とブロッサム


「そうねブロッサムちゃんもこの勢いでできちゃえ」


「ギュ ノビノビ ギュ ノビノビ」



 ブロッサムは変な言葉を連呼して呪文を唱えようとする、リーナ・ストアも手を合わせた。


 そして呪文を唱えるブロッサム。



「命の源よ しずくとなって傷を癒さん ヒールウォ-ター」 



 ブロッサムも指先から白い水がポトポト出てさらに落ちていく、ストアは葉っぱを近づけると切れ目が無くなった。



「ブロッサムできたじゃないか」


「おめでとうブロッサム」



 ブロッサムはまたピョンピョン飛んで喜んでいた。



「ギュ ノビノビ」


「俺の言葉をブロッサム変換したんだね」



 うなづくブロッサム



「これからは俺とブロッサムだけで続けよう」


「私は解放されるの?」


「もう少し手伝ってよ また一滴しか出てないし」


「クスクス そうよね」



 それからはストアとブロッサムと交互に魔法を唱え続けた、ストアはポタリがポタタになりポタポタと変化していった、ブロッサムはもう普通にポタポタと魔力が続く限り出せるみたいだ。



「ストア君がはやいと思ったけどブロッサムちゃんの方が凄い」


「だから俺関係ないと思うんだけどね」


「ストア君が入ってからみんな魔法をすぐ覚えたんだよね」


「う~ん そうらしいんだ」



 ストアはそれからも練習したが授業の終わり近くになってみんなが戻って来たので話を聞くことにした。


 

「ソフィー どうだった?」


「カミラは出ることは出たんだけど少しなのよ ペギーは発動しなかったわ」


「わかったよ ありがとう カトリーヌはどうだった?」


「流石はリリーよ 10回もしない内にできたわよ」


「白魔法と光魔法は相性がいいみたいだよね ブロッサムも俺より上達したよ」


「私もどちらかに適性があれば楽だったのに」



 明日はヒールウォ-ターを5人に覚えさせることができるか不安になる。しかもダンスも覚えなきゃならないストアであった。

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