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34話 ストアの身体強化 冒険者養成所 41日目

同じ魔法でも色んな解釈ができるというか解釈次第というか、それが個性になっていくのかな?


 朝の歩行訓練の時の荷物のおもりは10個(約50キロ)になっていた、さすがに坂道を登るのが辛かったので身体強化の魔法を使って登っていた、登りながら、ストアは楽な時と辛いときがあるのに気付いた。


(辛いと感じるときだけ強化すればいいかな)


と考えて、オンとオフを切り替えて登るようにした。


 そうすると、そんなに辛さもなく魔力の消費も抑えられていることに気付いたのだった。


(これを意識して使って行けばいいかも)


と考えて、ストアはこれ以降、意識的にオンオフに磨きをかけていった。


 弓矢で射るときは弓を引いて震え出した時に身体強化を使って震えを止めて放つようにした、これで矢は安定して飛ぶようになった、走るときは蹴る瞬間に使うと楽に速く走れることに気付いた、こうして己の肉体との会話を続けて、より洗練された身体強化の魔法へと進化させていったのだった。





 一方、リック組のリタとアレクシスは身体強化の1歩目の成果が出た日になった。


 リックとストアに教えられた光の剣は1週間で自分の物としたアレクシスとリタ。


 リックは最初に挑戦させた金づち叩きの再挑戦を促したのだ。



「バンバンバン 痛くないよ 痛くないよ リック」


「本当だ かなり強く叩いているのに 平気みたいだね」


「これが身体強化された状態なんだ」


「おめでとう リタ ようこそ 身体強化の世界へ」


「へへへ ありがとう リック」いつも美形のクールフェイスの相好が崩れる。



 その時まだ、アレクシスは叩き続けていた。




「リック これだけ叩いてもフラつかねえ」


「ちゃんと部分だけを身体強化してるみたいだな」


「これで魔力切れを気にしなくてもいいんだな」


「おめでとう アレクシス 君も身体強化の世界の住人だ」


「恥ずかしいけど うれしいぜ」



 こうして第一段階を突破したアレクシスとリタは今度は腕相撲に挑戦させることにした。



「腕叩きは覆う身体強化だったから次は特定の場所に魔力を集中させて能力を上げる身体強化の練習法というより確認方法かな?」


「いったい 何をするんだ リック」


「腕相撲だよ リタ 腕相撲は知ってる?」


「もちろん 知ってるよ」


「じゃ しよう 最初はお互い身体強化なしでやろう それと自分が力を使っている部分を把握して欲しい」


「わかったよ」



 そういってリタと手を組むリック、。



「せーので」



 結構、腕の力が強いリタでもリックには勝てずに負けた。



「次は僕が身体強化して、腕相撲をするね」


「わかった」



 お互いもう一度手を組み腕相撲を始める



「グググ」とリックが簡単に勝ってしまった。


「すごい力だったよ リック」


「ああ 今度はリタが腕相撲しているときに使っていた部分に身体強化するイメージで腕相撲して欲しい」


「わかった」



 そういうとお互いもう一度手を組み腕相撲を始める。


 リタがリックを押している、リックは粘ったが負けてしまった。



「嘘 本当 私 リックに勝っちゃった」


「当たり前だけど落ち込みそうだよ」


「リック 俺もはやく腕相撲してくれ」


「ああ そうだね アレクシスとは僕が身体強化した状態でアレクシスはなしの状態からしよう」


「俺の怪力とリックの身体強化の勝負だな 燃えるぜ」



 お互い手を組みにらみ合う二人、リタもワクワクした瞳で見つめている。



「せーのーで」



 お互い気合いがぶつかり合い拮抗状態が生まれる



「うう」「んん」「押せ~押せー」



 リックが更に気合いを入れてアレクシスを押し始めた



「グググ」



 アレクシスの手を台に押し付けた。



「ハァハァ やっと勝った」



 アレクシスは自分の腕を見つめている。



「始めて負けた こんな日が来るとは」



と少し落ち込むアレクシス。



「今度はお互い身体強化した状態で戦おう」


「そうだな 次は勝つ」



 アレクシスの目が怖いが血走ってはなかった。


 お互い手を組み勝負が始まった。


 お互いの腕の血管が浮かぶ、一瞬、均衡状態が生まれたかと思ったら、あっという間にアレクシスが勝ってしまった。



「おう すげえ さっきはあんなに苦労したのに」


「腕がおかしくなりそうだよ」


「ガッハッハ これが身体強化の力か」



 腕をさすりながらリックは言った。



「これで第二段階も突破だ 二人ともおめでとう」



 三人はコブシをぶつけあって喜びを表現したのだった。




 余韻が覚めてリックは言った…


「これからの夜の練習はお互いを叩いて、その部分を光らせる練習になるよ」



 うなずく二人…



「今日の練習は腕相撲の様に特定の部分に集中させる訓練をしていこう」


「俺はジャンプがしたい」


「私は遠くをみれるようにしたい」


「それじゃ 二人とも 普通の状態で体の動きを確認してから そこに魔力を集めて 同じことをする 時間がかかってもできるようになるはずだよ」


「わかった 試してみるぜ」


「リック やってみるよ」



 そういうと二人は自分の課題に取り組み始めた。


 アレクシスの成果はすぐに出た、3M以上のジャンプをしてみせたのだ。



「おお 俺 飛んでる」


「さすが アレクシス すごいパワーだ」


「信じられない」



 リタは木札を遠くから見る訓練をしているが成果はイマイチみたいだ。



「気長にやることだよ 僕も魔力をみる訓練をしてるけど なかなか成果がでないんだ」


「リックは魔力が見たいのか」


「戦う時に必要になると思うからね」


「ふ~ん」



 アレクシスは飛ぶのがうれしいのか、何度もジャンプしていた。



「じゃ 僕も自分の訓練に集中するよ」



といい、自分で作ったカリキュラムを実行していくリックであった。



次の日、動けなくなったアレクシスがいた、しばらくの間は筋肉痛が続くのである。



 そして夜の稽古の相手をストアが変わりを務めるハメになったのだった。




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