33話 4回目の休みが来た 冒険者養成所 40日目
休みの日は出かけないといけないという美女軍団のプレッシャーが凄い。
2回に1回ぐらいで許してもらっているのだが先週の食事は彼女達にとってはカウントされないこととなっていた。
たくさんの女友達を作ってしまった、弊害が出ている感じもしないでもない。
今日は昼から芝居に行くことになっていたのだが、朝食を食べた後に捕まってしまった。
ストアもリックもいつもは笑顔になるのだが今回ばかりは違った、実はこれからハートビート1周競争をリックとしようとしていたのだ。
身体強化した足でどれくらいの速さで走れるのか二人ともワクワクしていたのだ。
休日の女神達は怖い、いつもと変りなく見えるのだが怖いのである。
「やぁ 君達 みんな揃って 僕に用かな? 芝居には昼から行く予定だったよね」
「リック君 今日、芝居に行くから洋服を買いたいとみんなで相談してたのよ」
「アハハ そうなんだ」
「女の子だけで買い物に行くのは危険だよねって言ってたところなんだよね」
「アハハ そうだよね」
「女性の味方のリック君は私たちを守ってくれるよね」
「アハハ 当然さ」
「みんな聞いた リック君が連れて行ってくれるって」
「ワーイ」
美女軍団の歓声が上がった。
静かにこの場を去ろうとするストア、伊達に日頃から鍛えてきた訳ではなかったハズだった。
「ストア君も当然、一緒だよね」
「俺もなんだ やっぱり」
ということで美女軍団の護衛としての任務が与えられた二人だった。
途中でアレクシスと目があったのだが背けられた。
危機管理能力が働いたのであろう。
女性総勢20人を前にリック、最後方にストアで服屋へ行った。
今回は20人にも膨らんだ女性の為にリックもストアも会話には参加しなかった。
そして服屋に行き、店の前で二人、退屈な時間を過ごした。
「今からでも走りたい」
「僕も楽しみにしてたんだが」
他人が見たら羨ましがられる美女に囲まれながら愚痴る二人がいたのだった。
そして喜色満面の美女軍団と共に昼前ギリギリに冒険者養成所へ帰ってきたのだった。
「ありがとう リック君 ストア君も」
そういうと美女軍団はそそくさと自分の部屋に帰って行った。
残された二人、やっぱり休日はいつもより疲労が蓄積されたのであった。
「これも愛の女神のお導きだね」
「ああ 愛の女神達のね」
「フフフフフフ」と二人は笑ったのであった。
そして時間がないのでストア達も昼食を済ませ、着替えて、集合場所へ急いだ。
男女、総勢36人、女性陣は友人も参加してこれだけの数になってしまった。
もちろんブロッサムとダコタも参加している。
「リック君 約束を守ってくれてありがとう」リックの手を握り上下に動かすブロッサム
「美女の願いは叶えて当然だよ ブロッサム わかったから手を放してくれ」すこしふくれるブロッサム
ブロッサムから離れ先頭に行くリック。
「それじゃー出発」
いつものように男が女性の周りを囲んでいくスタイルだ。
アレクシスとリックは先頭で最後尾はストアとクリストファー。
最近はストアやリック以外での交流も盛んになって色んな場所でおしゃべりが聞こえる。
クリストファーもおいしいお店を知っていると知られてからは会話が弾むようになってきている。
アレクシスもちゃんと情報を集め女の子との会話ができてるようだった。
「クリストファーも話すようになったね」とストア
「肉の事を聞かれてるだけだけどな」
そう言いながらもニコニコしているクリストファー。
そうこうしている劇場に到着したのだった。
カウンターに行き「リックです」といい木札を見せると係の者が案内をする
「こちらでございます」
「みんな好きな席に座って」とリック。
みんなワイワイガヤガヤと席を選ぶ。
今日の芝居の事を語りあってると芝居が始まった。
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お芝居の内容は、
店の娘は近所の店の青年と仲が良く、親同士も結婚させてもいいと思っていたが娘はもっと別によい男がいるかもしれないと淡い気持ちを持っていた。
たまたま店に来たイケメン貴族が何度も店に来て店の娘と仲良くなり、店の娘は淡い気持ちが大きくなっていった。
何度目かに店に来た時にそっと手紙を渡されたのだった。
急いで隠れて読む娘、それは彼女を称え愛しているという内容のラブレターだった。
何度かの手紙交換をして愛を確認し合う二人、ついに店以外で会いたいという手紙をもらって有頂天になる娘、芝居や食事に庭園散歩など、そして熱いキスや抱擁をした。
完全に恋に落ちた娘にイケメン貴族は別れを告げに来た。
落ち込む娘、当然理由を問い正したのだった。
自分の家が経済危機に陥り、金の工面をしなければならないので家に帰らなければならない、君に迷惑はかけられないから別れたいということだった。
借金の額を聞いたら、白金貨5枚(5000万)という大金だった。
娘は別れたくない一心でお金を都合することを約束する、イケメン貴族は解決したら結婚すると誓った。
そしてお金を渡す場所と時間を指定して別れたのだった。
娘は家の金庫から白金貨を持ち出し、彼の元に駆け出して行った。
イケメン貴族が指定したのは夜の誰も人の来ない場所だった。
会うと抱き合う二人、イケメン貴族はお金を受け取り確認する、そして君にも渡したいものがあると言って後ろに向かして目を閉じさせた。
期待して待つ娘、イケメン貴族のプレゼントは剣だった。
振りがぶって剣で斬ろうとしたときに若者が飛び出してきた。
「危ない 殺される」 と叫ぶ若者
振り向き目を開ける娘 信じられないがすべてはお金の為だと知ってしまった。
小剣を抜きイケメンの貴族の前に立つ青年にイケメン貴族が襲い掛かる、剣で攻撃を受けるもカラダ中傷だらけになる青年、娘にそこにあるドラを鳴らせと叫びながら戦う、娘は起き上がりドラを必死で叩いた。
そうすると人が集まり、見回りの兵士まで現れた。
そして青年と貴族と娘は連行された。
事情を聞くと最近噂になっている富豪の娘が失踪や殺される事件に似ており、調べが進むとイケメン貴族が犯人に違いないということになった。
事件が解決して解放される娘と青年。
青年は夜に娘が抜け出す所を見て、娘の危険を感じたのでつけたのだった、用心の為のドラと小剣をたずさえて。
命がけで自分を守ってくれた青年を娘は見直し、結婚したのでした。
という内容だった。
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一番感激していたのはなんと男だった。
「いいやつだ」「最高の男だ」「やっぱり男は勇気とハートだよ」
などと褒めちぎった。
女性陣は簡単に惚れる女性に否定的だった。
「脇が甘い」「男を見る目がない」
と男女意見が真っ二つに分かれた。
「リック君はそんな真似はしないわよね」とカトリーヌ
意味なくギクッとするリックの姿があった。
ストアは素直に感動していた、やっぱりリリーも感動していた、またもや二人は一緒になって語り合うのであった。
周りの人はまたなのという感じになってしまった、とはいえ、オシャレをしてお芝居を楽しめたことにみんな満足して冒険者養成所へ帰ったのだった。




