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06話 思った通りの展開です?


「あなたのその剣でもスライムなら倒せるよ?」

「なんで最後疑問系なんだよ」

「だって渉の剣がどれくらい強いかわからないし……やっぱ無理そう?」

「……やってやる」


そう言った俺は、スライムを探しはじめた。

さすがにここまで来てやめたら男がすたる。

幼い頃に少しだけ剣道に通ったことはあったが、それっきり竹刀も振っていない。ていうかどこにあるかもわからない。

なんだかんだで数メートル先にスライムを発見した。


「……」


初めての剣を使って戦うのは緊張するものではなかろうか。

腰にかけてる間はそこまで気にならなかったけれど、持ってみると結構な重さを感じた。


「結構重いな」

「当たり前でしょ、ミスリルな訳ないし」


異世界の鉱石でミスリルというのはよくあるやつだ。

この世界にもミスリルがあるのか。絶対高いじゃん。


俺は剣を構え、目の前のスライムに向けた。


スライムはまだ間合いに入ってはいない。が、入ってきた時がお前の最後だ。

そう言って俺は、ジーっと睨み続ける。

するとスライムはズルズルーと俺とは真逆の方へと去っていった。


「なんでだよ……」


俺って敵に思われてなかったってことかよ。ていうかスライムって知性あるのか?そりゃあるか。

スライムが逃げるとは思わず、俺は呆気にとられていた。

遅れてサフィルが腹を抱えて笑い出した。


「プッ……ハッハッハー!!」

「何笑ってんだよ」

「だ、だって構えてるだけで何もしないんだもん…そりゃ逃げるに決まってるじゃん」


笑い混じりのサフィルの言葉を聞いて、俺は少し穴を掘って入りたい気分になった。

サフィルの言う通りだった。例えるなら釣り針に引っかかっている魚を引き上げないのと一緒なのだろう。少し違うか?いや合ってます。

さておき、今回の反省を活かさないと。

次見つけたら、距離を詰めて核に一撃。これでいける。


「さっさと見つけて倒さないと、日が暮れるよ」

「わかった……今度は失敗しない」


俺が諦めると思ったのだろうか、サフィルは 「やる気あるね、なら頑張って」 と言った。


少し歩いた先にスライムを見つけた。

今度は案外楽に見つかり、さっき逃げたやつとは別だろうか、少し大きかった。

昔作ったことのある雪だるまの大きさにそっくりだった。

俺は剣を腰から抜いて、構える。

するとあっちも気づいたのか、スライム自体は揺れているが動きを止めた。


「……」


息を呑み、ここぞと言う時に俺はスライムの格目掛けて走った。

スライムが後ろに下がったが俺は構わず走った。


「いっけー!!」


狙いはスライムの核。そのまま後ろに下がったスライムの核を突き刺した。

スライムの核が砕けるが、走った勢いでスライムのドロドロにツルんと足が取られた。

俺はそのまま転んだが、受け身を取って転がった。


「痛ったー!」


仰向けになったまま俺は空を見上げた。

空ってあおいな。

そんなことを思っていたら、視界にサフィルが入り込んだ。

すごいなラブコメの神様、ありがとう。


「大丈夫?」

「うん」


浮かない表情で言ったサフィルが俺の手を引っ張って起こした。


「怪我したところ見せて、治すから」

「ありがとう。なんか治してもらってばっかりだな……」

「全然平気、魔力有り余ってるからね」


サフィルの魔力は多そうだ。

治癒魔法をかけてもらっている側で、俺は倒したスライムを見た。

スライムの核は真っ二つに割れていた。その周りには案の定ドロドロがあった。


「そういえばまだ聞いてなかったけど、スライムのドロドロしたあれってなに?」

「言ってなかったっけ?あれはね、討伐の達成の証も兼ねた薬ね」

「薬になるのか」

「スライムの主食は草だからね。薬草を食べてるからスライム自体が薬になるの」


スライムは普段、草原などに生息して、主に食べてるのは薬草や雑草など。

だからこそ、薬草を体内に取り込み凝縮されるため、体の傷などの治りが薬草に比べて早い。

ていうかどうやって使うんだこれ。塗るのはいいとして、飲むのか?わからん。


「はい終わり」

「ありがとな、サフィル」

「どういたしまして」


治癒魔法をかけ終えた俺は、スライム薬を採ろうと移動した。


「はいビン」


そう言ってサフィルが瓶を俺に渡した。

そそくさとスライム薬が土に触れてない表面をすくってビンに入れた。

すると、2回目となると手際が少し良くなったと思えた。

1回目と比べ土とかの不純物があまり入っていなかった。

これもしかして上手くできたんじゃない?

そう思ってサフィルに見てもらった。


「スライムの仕留め方もそうだけど、覚えが早いんだね。上手にできてるよ」

「よっし!」


それは今の俺にとってこの上ないうれしい言葉だった。

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