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「じつは、河東が言い出したことでもあるんです。クラスの団結の思い出をカプセルに詰めたい。でもそこには全員の本当に晴れた笑顔がなければ将来に後悔を残すことになるって」
セリフだけは一丁前なことを言っているが、これをどう受け止めればいいのか。
鬼畜だと思っていた「ダル男」たちが見たこともない笑顔で一丸となっている。
なんだこれは?
まぁしかし、言っていることは感じのいいことばかりだ。急にどうした?
さらに名越は挙手をし、起立し、述べる。
「先生、さきほど俺たち陰で練習して、自記のために「補習するのを嫌がる」演技をあいつの前で見せていたんです……」
なんだと!? 演技ということで片づける算段なのか。
蜜柑子先生が眉根を寄せている。
そんな険しい表情は今まで生徒に見せたことがない。
「まあ! どうして、そんなひどいことを?」
「それについては自記には謝罪します。ただこれを提案しただけじゃ彼は素直に受け取ってくれないと解っていたからです」
はあ? 一体何をぬかしとるんじゃ。
素直に申し出てくれたほうが今は心を開けないとしても、将来的に見ればそっちのほうが安心設計だろうが。お前らが欲する友情が益々その場しのぎの様に思えてならん。
「俺たちだって、自分が懸命に頑張った結果なら仕方ないと思うし、同情など大きなお世話だと突っぱねると思います」
おい、挙手をしてから喋れ! いつまでも表現の意味を理解できない、とかお前の第一声が一番胸元をえぐられたわ、舟木! 本気でそんなことを思うならそっとしといてくれ。
蜜柑子先生ぇ! どうか取り込まれないで下さい。




