表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
崩壊した異世界――レクシリア  作者: バル33
第四章:漆黒の剣士

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/61

その3


「おっと、そうだ。 丁度二人っきりだし俺の秘密を話しておくよ。 あの時の約束だったな」

「サクマの秘密が気になって仕方なかったのよ。 訊かせて訊かせて!」


 グイグイと身を寄せて詰めてくる。

 む、胸が当たるからそれ以上は近づくなと退かしたいが純粋に綺麗な目を見ては言いづらい。

 堪えて話すしかないな。


「だいだいは察していると思うが俺は異世界人だ。 石碑を残した前任者の魂が体内に眠ってあり、その恩恵で創造能力を保持している。 本来なら無能力で魔法(ファイン)も持たない人間だ」

「だから変な発言に右も左も分からなかったのね」

「うぐっ、ストレートに言われると傷つくな。 ……創造能力を所持してるのはいいがカルラから魂の侵食の魔法受けている。 近い将来に俺は自我を無くし前任者に乗っ取られる状態でもある」

「え、ええ! ……いつかはサクマと話せなくなるの。 止められないの?」

「ご安心を。 漆黒の剣士をやっつければ前任者が侵食魔法を解除してくれる」

「はあー、良かったぁ。 素性も知れたし私は満足だわ」


 大きく息を吐いた後ニコリと可愛い笑みで肩を叩いてくれた。

 素性が知らないといえばトルカがよく分からない。

 怪力の女の子だとは理解してもあの刻鉄の蒼(レジストブレイン)の正体が掴めない。

 追々に聞いていけばいいか。

 全ては話してもここからが俺の試練になる。

 トルカの刻鉄の蒼(レジストブレイン)を分けてもらう。

 触れるだけなのだが女性相手だとどうしても緊張するのだ。

 どうやって自然に貰うか………………思い付きませんでした。

 頭に浮かぶ文字をぶっちゃけるか。


「なあトルカ……その……話しにくいことなんだが」

「んー、なになに?」

「…………お前が欲しい」

「はえっ!?」


 鼻から口から耳からとあらゆる穴の箇所から蒸気が吹いている。

 爆発しそうな真っ赤な肌色にやってしまったと今になって気付く。

 これじゃまるで告白じゃないか。 誤解を生む言葉をチョイスしてしまった。


「違うんだ。 トルカの魔法(ファイン)が欲しいって意味なんだよ。 誤解させてすまない」

「ははっ……あは……そうだよね。 ……ドキドキしたじゃない」


 なにか小声で呟いていたが誤解が解けて何よりだ。

 おっしゃー! 試練は乗り越えた。 あとは素肌に触れて刻鉄の蒼(レジストブレイン)を頂くだけだ。


「始めるぞ。 魔法(ファイン)を俺に譲渡するイメージをして手を前に」

「こう?」


 細見の筋肉質な手に指で触れて刻鉄の蒼(レジストブレイン)をブロックに創造をする。

 これで試練クリア……。


「何してるのよサクマ?」

「……前任者が言ってたことは本当だったのかよ」


 何度もブロックにするイメージをしても変化は訪れずトルカはハテナマークを頭上に浮かべるだけ。

 魔法屋で凝縮された魔法液はブロック化は可能だった。

 他人の魔法をブロックに出来たので触れたら四角形の物体が生成されると断定していたが違ったようだ。

 創造の過程とは異なるのかとにかく唇で採集するしか道はなくなった。


「練習だ、練習。 注文が多いが目を瞑ってくれ」

「……ん」

「怒るなよ?」


 片足を床に膝を付けトルカの細い指をクイッと持ち上げ唇まで運んでゆく。

 お嬢様に仕える執事みたいに軽くキスをした。

 すると口内にゴツゴツとした固い物が二個ほど造られ吐き出すと蒼のブロックが出来上がっていた。

 これが刻鉄の蒼(レジストブレイン)か……。


「ききっ……キスするなんてなに考えてるのよ!」

「へぶっ!」


 頬を思いっきり平手打ちされ首筋からグキッと鳴ってはならない骨が歪んだ音がした。

 あっ……死んだかなこれ?


「最低最低最低! キスしないとブロック化無理なら先に言っててよ! 事前に言ってたら心構えも出来たしビンタもしなかったわよ!」

「ご、ごめんなさい。 キスしないとブロックに出来ませんと言ったら……やらせてくれないかなーと思ってたからさ」


 意外にも人間の身体って丈夫なのね。

 首骨やられたと思ったが正常に動作する。

 痛みはあるが後遺症はなさそうだ。

 いやはや死にはしなかったけど強烈なビンタとゆう代償を払って獲得するなんてもうやりたくない。

 取り敢えず難関は突破した。


「次に事前に言わずにキスしたらパーじゃなくてグーで殴るからね」

「わ、分かった。 ぜーーたいに伝えるから拳を収めてくれ!」


 蒼に輝く拳を見せ付けられにじり寄ってくるのでビビってしまう。

 あれで殴られたら頭蓋骨は吹き飛ぶしこんな不憫なことで死にたくない。

 降参のポーズを取ること数分。

 やっとこさトルカの興奮も冷めて怒りも降下していった。

 峠は越えたようだ。


魔法(ファイン)を貰ったとこ悪いが頼みごと聞いてくないか?」

「内容によるわね」

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ