6年後
あの日、父が亡くなってから早くも6年が経った。
兄2人は祖母に引き取られランズベリーの名を名乗っている。
私はというと・・・佐々城の苗字を無くしたくなかったので、
日本に来て父の姉の家で暮らしている。
「雪葉、早く寝なさーい!
明日は中学校の入学式なんだからね!」
「はぁい、お義母さん。
お義父さんもお休みなさい。」
挨拶をして部屋に向かう。
「ああ。お休み、雪葉。」
今は伯母を義母として慕っている。
義母は子宝に恵まれなくて、私の事を父が生前の時から会うたび娘のように可愛がってくれた。
それは義父も同様だ。
♪~
見計らったように携帯の着信がきた。
柊也兄さんからだった。
『はい。』
《久しぶり、雪葉。》
双子の兄の声で向こうの時間を心配してしまう。
今、夜の10時だから・・・向こうは1時か。
『お久しぶりです、リュシアンお兄様。』
からかうように双子の兄のイギリス人国籍の名を言う。
《こっちもリディアとでも呼んだほうがいいかい?》
イギリス国籍の名前で呼ばれるの久しぶり、
『挨拶はきちんとさせるものでしょ。
ヴィンセントお兄様もお元気?』
《ああ、兄貴は、そっちの時間だと・・・多分明日の朝7時過ぎに電話が来ると思う。》
『楽しみにしておく。
でも、兄貴なんて伯爵家の人間が言うものじゃないよ。』
《そこはちゃんとしてると思うけど?》
『そうね。』
《明日入学式でしょ?
おめでとう。伯母達とはどう?》
『取り敢えず有難う。
義母と義父とは2人共本当の娘のように可愛がってくれていると思う。』
《ならいいけど・・・体調は崩してない?》
『うん。兄さんは6ヶ月前に終わったんだっけ?
それとも・・・3ヶ月後だっけ。』
日本と違いすぎてわからない。
9月に大体入学なので、どちらかだろう。
《6ヶ月前に終わったよ。》
『お祝いもあげれずごめんなさい。』
《そっちじゃ普通だからね、気にしないでいいよ。》
・・・何時も思うけど・・・絶対同い年には思えない。
『私ね、何時も思うことがあるのだけど・・・。』
《?・・・なに?》
『兄さんって・・・同い年に思えないことがあるんだけど・・・。』
《・・・・そう?》
『心配しすぎというか・・・双子って言うよりも歳の離れた御兄さんみたい。』
《なら、雪葉も少しはその御兄さんに甘えたら?》
『・・・気が向いたらね。
電話ありがと、久しぶりに話せて嬉しかったよ。』
そう言って切った。
明日は入学式・・・面倒くさい事が起きなければいいと思っている。
友達が欲しいというわけじゃなくてそっちの考えになる私も子どもっぽくないなと思いながら寝た。
今更ですが簡単に・・・・「」は日本語。
『』はイギリス英語。《》は電話でのイギリス英語です。




