↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツヅキくんはかえりたい  作者: ちさここはる
                            プロローグ
18/85

第十八話 禁忌の術式

 --不可解ナ人間ガ、アノ人間ノ傍ニ行クトハナ。


 --エエ。ソノヨウデスネ。


 都築を上から見ている彼らが、忌々しいと言った口調で漏らす。

 その視線には、都築共々、他のメンバーも気づかない。

 

「てかよー~~本当に、手前が倒したんかよ? 嘘くせェ~~ぜ!」

 入江が唇を突き出しながら、都築に言い続ける。

 横から言われ続けることの、都築も無視する。

 彼が、都築が話したいは、この入江出口ではない。

 同じ容姿の彼を、どつきたくなる。


「っち。ギャーギャー、と。よく、喋るな。お前は……」

 短く言い返す都築に、入江も。

「お! 起きてたんか?? 全く喋んねェからよー~~」

 上目づかいで、都築を見上げた。

「寝てんのかと思ったぜ!」

「……歩いてんだろ? 馬鹿かよ」

 冷淡に、切り返す都築。

 表情も、どこか優れない。

(つぅか。戻ってこんなとか、人格設定が、可笑しいんじゃないのか?!)

 沸々、と怒りが込み上がるのが分かる。

(っくそ! どういう仕組みなんだよ!)

 ただ、横で喚くだけの入江に、沸々と。

 

(てか。武器だしてたよな)


 都築の眉間にしわが寄る。

「あんだよ! やんのかァ?!」

 入江が、都築の前で拳を振るポースで、煽る。

(こいつの時じゃ、恐らく出せねぇだろな)

 顎を手で押さえつつ、ものふける都築。

「しょうがねぇか……おい、ポンコツ」

 都築が背中に居るミウに声をかけた。

 急に都築から声をかけられたミウの身体がビクつかせた。

「っな! なんだい?? 急に~~♡」

 ミウの表情が緩む。

「俺にも、なんか魔法とか、武器が欲しい」

 横目で都築は、ミウを睨んだ。

 睨まれるミウの顔は、喜びの表情のままだった。

 都築は憮然とした表情のまま。

「そうだねー~~こっちの人間の、君には難しいかもね♪」

 ぺちぺち、と都築の背中を叩くミウ。

 何気に、その筋肉に触れられることが嬉しかった。

「っち。このポンコツが」

 舌打ちし、正面を向く都築。

「あ!」

「? 何だよ。あんのか?」

「……--ないです」

「っち」


 背中で項垂れるミウを、アデルがほくそくむ。


「おれ、出来るよ」


 アデルが、そう都築に言う。

 都築は、勢いよくアデルの方を見た。

「おい。アデルーーそいつぁ、本当なのか??」

 少し、強張っていた表情が、和らぐ。

(っぐ!)

 アデルが、平静を装いながら頷く。

「あるわよ。おれは《ファ》だからね」

「ふぅん。どっかのポンコツも、んなこと言ってたんだがな」

 背中に居るミウに、都築も言う。

「あうち!」

 ミウは、わなわなとアデルを見た。

(こここ、この野っっっっ郎~~‼)


 一応、あるにはある。

 だが。

 それには大きな代償を背負うことになるのだ。


 大なり、小なりと。


 ミウは、都築のために知らないことにしたのに。

 なのに。


 アデルは、それを行おうとしているのだ。


「アデル!」


 ミウは、都築の背中から。

 アデルの名前を叫んでいた。


 --シカシ、コノママデハ。アノ人間ヲ、手中ニ収メルコトハ困難ダナ。


 --ソウデスネ。アア、ソウダ。


 --? ドウカシタノカ?


 男の声に、女の声は。


 --一旦、アノ人間達ヲ《クリア》サセテ、出シマショウ。


 --一体、何ノ考エヲシテイル? オ前ハ、昔カラ……。


 女の声が続けた。


 --成長サセタ、ソノ分ダケ《贄》ニモ、ナリマショウ。


 男の声が、黙った。

 少し、考えて居る。


 それを他所に、アデルは都築に。


「欲しい力と、その代償をーー払う気はあるか?」


 都築も、押し黙ったが。

 すぐに。


「ぐだぐだ、と。いいから、早く、教えろよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。