↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/39

新しい部屋の匂いと。

建てられたばかりのそのアパートは、生活感はまだ無く清潔感だけを漂わせていた。


「ここがお話しした女子寮です。」

女性が私たち姉妹に紹介したのは二階建てのアパートで、住宅街の道路脇。私たちの住む家からそう遠くは無い。制服を着たアジア系の若い女性は近くのベンチに座っていた。


「あの二人は?」私は、彼女に尋ねる。

「ベトナムからの技術研修で入社した二人ですね。入居しますので、ご紹介しましょうか。」


彼女は二人に声を掛け、私たち二人の説明をはじめる。二人とも日本語は流暢な様子で安心した笑顔でこちらに目線を向けた。

話しかけてきたのは眼鏡をかけた方の人。


「梅子さん、みどりさんはじめまして。私たちはリンとホア。よろしくおねがいします。」

リンは内気な性格なのだろう。言葉を選んで勇気を出して話しかける。そんな感じだ。


「はじめまして。この国へ来てどのくらい?」

「ホアと一緒に来て3年程度になります。最初は父の都合でこの国に留学して、そしてこの企業に就職したばかりです。」

異国の人特有の丁寧な言葉。でも不慣れという感じはもう薄れコミュニケーションに支障はないだろう。

ホアも安心したのか私たちに話しかけてきた。


「みどりさん、いくつ?はじめまして。」

「え、あたし?あたしは今年で23才。」

いきなり話しかけられたみどりの方が驚いている。この田舎町ではまだまだ肌の色の違う異国の人は珍しい。


「さぁ、皆さん立ち話も何だから中に入りましょう。」

案内人の彼女は鞄から鍵を取り出すと、管理人室らしい一階の部屋のドアを開けた。まだ真新しい畳の匂いが充満し私たちは小さなテーブルと囲んで座る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。