↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
24/39

オープン初日のエレジー。

お昼前になると楓がやってきて、食堂で料理の準備を始める。

「辞令があって、給食当番のお姉さんになったとよ。」美味しそうな匂いが大きな鍋から漂っている。

「でも仕事ってわけじゃないんでしょ。調理だけなら、私と同じアルバイトでいい訳だから。」

「なんば言いよるね。ここで経験したデータを食品販売で利用するけんね。本社の立派なお仕事になると。」

とは言っても所詮は素人の手料理。上手くいかないのは目に見えている。話を聞く限り栄養士や調理師免許も持っていない楓が、この会社に合格できた理由にはなんない。


「専門的な知識は、センセが教えてくれるばい。いつも一緒にという訳じゃないけどそういう人が来るらしいんよ。」

「じゃあ、面白がって私たちに料理させる訳じゃないんだ。」

「先輩、料理できない感じだったけん。この食堂が勿体ない状況やったらしいね。」

調理器具や食器が不足していたり、電子レンジが並んでいたり。おおかた各自がお好きに持ち込んで食べる。今はそんな場所に落ち着いたのだろう。

「先生って、どんな人かな?ウチと相性良ければいいけど。」

「会ったことあるとよ。歓迎会におった上司の女の人。」

「あの面接官みたいな女性が先生?なんて名前。」

「うっかり自己紹介忘れたせいで聞いとらんね。」

「へえそうなんだ。」

「そう、あのとき『夢や目標があれば大丈夫よ』とか軽く言ってた人。」

波長は合いそうではあるが大事なトコが抜けている。そんな感じだ。

「お蕎麦出来たからお昼ごはんにしようか?」

葱や蒲鉾のシンプルなトッピングを置き、二人で手を合わせる。

「いただきます。」

まだご来店のお客様ゼロ名である。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。