フクロウじいさん22
*
「今日はこっちの方に行ってみないか?」
次の朝、俺達は呪われた城の方向へユリウスを導いた。
すぐにでもみつかるかと思っていたが、意外にもフクロウじいさんの家はなかなかみつからなかった。
「腹が減ったな。ここらで少し休もう。」
木陰に座り、俺が水筒の水に口を付けた時…
「コンパスが…」
ユリウスの緊迫した声が響いた。
「コンパスがどうかしたのか?」
ユリウスは、おもむろに俺の方にコンパスを向けた。
一目でユリウスの落胆の意味がわかった。
コンパスの光が消えていたんだ。
「アレクシスはどこかに飛び去ったってことか?」
「……だろうな。
つまり、フクロウじいさんとやらには捕まっていなかったということだ。」
「そうかもしれないな。針は相変わらずだし…これじゃあ、アレクシスがどこに行ったかわからないな。」
ユリウスの眉間に、深い皺が刻まれた。
「とにかく一刻も早く探そう。
さっきまではコンパスは光ってたんだ。
アレクシスはまだ近くにいるはずだ。」
「え…?昼飯は…」
ユリウスは立ち上がり、またさっさと歩き出した。
俺達も仕方なく、奴の後を追った。
そこからさらに少し歩くと、森の中に小さな一軒の家をみつけた。
その周りには家と同じくらいの大きな檻があり、その中には白いフクロウが何羽もいた。
「なるほど。ここがフクロウじいさんの家だな!」
「なぁ、あんたら…アレクシスの見分けはつくのか?」
「私はわからないけど、ユリウスなら…」
「もしかして、ここに捕まってないのか?」
アランは、檻の中を指差した。
ユリウスは檻の中をみつめながら、ゆっくりと首を振る。
「ここにはアレクシスはいない。」
「間違いないのか?」
「アレクシスは特別なフクロウだ。
それに、私がアレクシスを見間違えるはずがない!
そもそも、ここにいるならコンパスも光るはずじゃないか!」
ユリウスの感情的な声にフクロウ達が一斉に羽ばたいた。
「誰じゃ!」
騒ぎに気が付いたのか、急に扉が開き、中から眼鏡をかけた白髪の老人が顔をのぞかせた。




