フクロウじいさん3
「お待たせしました。」
話してる間に、料理が運ばれてきた。
「わ、本当にすごいボリュームだな!」
大きな皿には、大きな肉が色とりどりの野菜たちと共に盛り付けられていた。
その他にも、スープやサラダ、ソーセージに豆料理といろいろなものがテーブルに並べられた。
俺は早速、メインの肉料理を頬張った。
「うまい!」
「本当にうまいな!」
アランも頷き、大きな口で肉を口に運ぶ。
あの男の言ったことは本当だった。
うまくて安くて良い店だ。
「でも、なんだって、トレジャー・ハンターになんかなろうと思ったんだ?」
「実は、友達の影響なんだ。
そいつはまだうんと若いうちに町を出て行った。
それが何年かして帰ってきた時にはすっかり変わっててな。
なんていうのか…垢抜けて、たくましくて…とにかく格好良かったんだ。
そいつはトレジャー・ハンターをやってると言った。
奴が話してくれた旅先での話はどれもとても興奮するものばかりだった。
しかも、今までにみつけたいろんなお宝を見せてくれた。
……本当にすごいと思ったよ。
そして、俺もいつかそんな冒険をしてみたいと思ったんだ。」
アランは目をきらきらさせて、そんなことを話してくれた。
トレジャー・ハンターが格好良いなんて思ったことはなかったが、確かにロマンに満ちた職業ではある。
お宝をみつけて、莫大な富を得ることだってあり得るし、逆に危険な目にあって、命を落とすことだってある。
人生の大博打だ。
みつけたお宝を元手に商売を始め、まっとうな暮らしをするやつがいるかと思えば、お宝をみつけることにとりつかれて、いつまでもやめられない奴もいる。
俺もどちらかといえば、そっちの方だったが、エリーズが俺のプロポーズを受けてくれたことで少し気持ちは変わった。
エリーズのために、足を洗って、まともな暮らしをしようかと思うこともあった。
まだ完全にふっきれたわけではなかったが…
(やめられるかな…俺に…)
だが、エリーズを幸せにするためには、やはりまともな暮らしをするべきだ。
そんなことはわかってる。
わかってるけど…やめたら、俺には何が出来るんだろう?
故郷を出て以来、ずっとこんな暮らしをして来た俺に…
そんなことを考えると、ただ情熱だけでプロポーズしてしまったことが間違いだったかのような気持ちになってくる。




