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Snowy owl~幸せを探して~  作者: 神在琉葵
惑わしの森
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惑わしの森19





「こりゃあ、どうしようもないな。」


次の日の朝早く、俺達は早速北の崖を見に行った。

崖っ淵からのぞいた景色は、まさに眩暈がしそうな高さだ。




「このくらいなら、なんとかなる。」


ユリウスは、相変わらず馬鹿なことを言って譲らない。




「俺…高いところは苦手なんだ…」


アランは、木の陰に隠れて、下をのぞこうとはしなかった。




「ユリウス…残念だが…」


「やってみなくてはわからないじゃないだ。

丈夫な長い綱を編み、それを垂らして一人ずつ下りていけば、きっと降りられる。

なんなら、私が最初に行こう。それで無事だったら君達も私に続けば良い。」


ユリウスの決心は強い。

何が何でも、考えを変える気はなさそうだ。

昨日と変わらず、コンパスは北を目指している。

アレクシスの奴…どこか違う方向に飛んでくれりゃあ良いものを…




家に帰るなり、ユリウスはアランに長いロープを編むように指示した。

ユリウスは自分も編むと言い出したが、それは命をあずけるとても大切なものだ。

素人が真似をして、その部分で切れでもしたら大変だ。

だから、俺はユリウスを誘って、材料を集めに行くことにした。

アランに、材料のある場所を聞いてそこに向かい、ユリウスと二人で材料をいっぱい集めた。









「このくらいでどうだろう?」


三日目の朝、アランが途方もなく長くて太いロープを編み上げた。

何本もの弦を複雑に絡めて編み上げたものだ。

だが、それでも足りるかどうかはわからない。

それに、そのロープが人の体重を支えられるかどうかもわからない。



俺達は、そのロープを持って、崖に向かった。





「では、私が…」


「待て…私が行く。」


「なぜだ?」


「この中で体重が一番軽いのは私だ。」


「だけど……」


「大丈夫だ。これだけ頑丈に編んであるんだ。

俺…じゃない、私はあんたを信じるよ。」


「ステファニー……」


アランは、俺を放心したようにみつめてた。




「大変なのは最初じゃない。最後だ。

最後の者は一人でロープをたぐりながら降りて行かなきゃならない。

一番、体力がいる。

ユリウス…あんた、それでも大丈夫か?」


「もちろんだ。私は体力には自信がある。」


ユリウスの決意は少しも揺るがない。



「それじゃあ、順番はこれで決まりだな。」


ロープの端を木にしっかりとくくり付け、もう片方の端を俺の身体にくくりつけた。

荷物はなるべく軽い方が良いが、松明と食料と水は持っていかないわけにはいかない。



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