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17/19

試験予告


 翌日、登校したマリナは席番号を確かめ、本来の自分の席に着いた。エイルラントの席からは、少し離れている。

 昨日はよく確かめずに彼の隣に座ってしまい、クラスメイトたち、特に女生徒たちから冷たい目で見られてしまった。

 ただ、アレクセイの妹ということが分かってからは、それも少し和らいだようで、内心ホッとしている。

 どうやら『王太子の隣に立っていた先輩の妹』というのは、それなりに効果があるらしい。

 マリナは心の中でアレクセイに感謝する。

(やっぱり、お兄ちゃんって神だよ)

 その神に、昨日の夜は家に帰ってから、たっぷり説教されてしまった。まぁ、自分が悪いのだから仕方ない。

「おはよう」

「おはよう」

隣の席の生徒に挨拶され、マリナが返す。

 こんな当たり前のことが嬉しい。

 朝の教室のざわついた空気が、なんだか懐かしかった。



 「一週間後、実力考査を行います」

朝のホームルームでヒューズ先生が発した一声に、教室がどよめいた。

「えぇ」

「なんで」

生徒たちの声が聞こえる。まるでこの世の終わりが来たかのように嘆いている。

「落ち着きなさい」

ヒューズ先生が皆をなだめる。静かになった生徒たちに向かい、安心させるような声が響く。

「今回の試験は、皆さんの今の学力を知るためのもので、成績には影響しません」

「なんだ」

「脅かさないでよ」

教室のそこかしこから安堵の声が漏れたのも束の間、

「ただし、あまり酷い点数をとった者には、補習が行われるので、心しておくように」

その言葉に教室の空気が凍りついた。


 (補習……)

補習になったら、アレクセイがどんな顔をするか。

 マリナは昨日の夜を思い出し、背すじが寒くなった。

(勉強しなきゃ)

 なんとしても補習は回避しなければ。そう決意したマリナだった。



お読みくださり、ありがとうございます。

次回は金曜日7時の投稿を予定してます。

引き続きよろしくお願いします。

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