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あれからと今ーー子供のうちってどうして動きたがるのかな?



さて、事の端末といきましょうか


あれからすぐに小屋にお父様と衛兵の人たちがやってきて、無事に私は保護されました

誘拐犯たちも意識を失ったまま連行され、牢に拘束されたそうだ


次の日には誘拐犯たちの目的やらも判明した


私を誘拐したのはどうやら手違いだったみたいだ

本当は別の家族の女の子を連れ去る予定だったみたいだけど、結果として私に間違えて薬を使ってしまい、途中で気づいたものの後に引けなくなってそのまま誘拐を強行したそう


なんともはた迷惑な話である


誘拐も目的は身代金


彼らは平民で大酒飲みなんだそう。その日暮らしで精一杯だけど働かずに楽しくワイワイお酒を浴びるほど飲みたかったというバカらしい理由での計画だったようだ


ただ、頭がたりてない作戦にしては薬とか簡単には手に入らないものを用意できているのが気になったところ

お父様も気になったみたいで調べてもらったら、なんでもリーダーの男が酒場で1人で飲んでいた時に知らない男から貰ったんだとか


なんとまあ胡散臭いこと。何か裏があるというか、裏がなかったらビックリなお話である


これも執事(仮)による犯行なのかな

もしそうなら、私が誘拐された理由も納得というか、そういう計画だったんだろうなぁと理解できるんだけど…残念なことにこの薬をくれた謎の男については何もわかっていないので真相は闇の中だ


私としては怪しさマックスのこの男について調べたいところだけど、私にはそれを調べるための人脈というコネも能力も何もない。結局、また今の段階では諦める他なさそうなのが悔しい



さて、ここで私はあることに気がついた


私には未来予知にも近いチート能力のある味方がいるじゃないかと!


クラウスの星読みのチカラが不安定といってもヒントくらいなら分かるでしょう!とタカを括った私は時間が落ち着いた次の日、クラウスの元へと足を運んでいた



「無理です」



謎の男について占って!と言った私に対してのクラウスの返答である

一刀両断。気持ちいいくらいにバッサリと切り捨てられてしまった


「なんで!?」


「まだ僕では上手くこのチカラを操れないのです。この間の魔法の反動もあり、暫くは星読みも出来ないかと…」


申し訳ない、なんて態度を示しているけど、多分心の中じゃそんなこと思ってなさそうなクラウス

さて、クラウスが何故敬語なのかというと


「ルーナ、コイツもこう言ってるんだからあきらめろよ」


コイツ(ヴェント)が居るからである


このヴェント、誘拐から帰ってきた私を見て大号泣。その後「おれさまが!おまえを!まもるからなぁ!」という宣言をし、それからは本当にずっとそばにいる


誘拐もヴェントだけが悪い訳じゃない

元を辿れば中身が大人である私が自制していれば済んだ話なのだ

まあ、私が誘拐されたことで助かった女の子が居たと思えば、私がターゲットで良かった思わなくもないけど


それに、なんだかんだと無事に私は帰ってきているわけだし、5歳の子供があの場面で特別何かをできたとは思えないので責任なんてそんなに感じなくていいと思うんだけど、何度それを伝えても聞く耳を持ってくれなかった

なので、気が済むまで放っているわけだ


ただ、ヴェントがいるとクラウスがどうしてもペイジとして接してくるので言いたいこともちょっと言いにくい

ヴェントはヴェントで親分というか、私を守ってくれようとしてくれているので外は危険!という考えなのか、部屋へ部屋へと室内に誘導してくる


今はクラウスに会いに叔父様のお屋敷の中庭にいるのだが、外から直接見えない場所にも関わらずこの場から私を移動させようとヴェントは必死なのだ


クラウスに会いに来るまでもしつこいくらいに“やめとけ”とか“戻ろう”とかうるさかったくらいだった


いや、愚痴はやめておこう。私のことを子供なりに精一杯考えてくれている結果なのだから受け入れるのが大人だろう。後ろに常に人がいるのはストレスではあるけど、我慢我慢

クラウスは外面ではあるけど多分私の今回のお願いは聞いてくれなさそうだし、暫く時間を開けてから再チャレンジしよう


「…でなおすわ。おしごとがんばってね」


「ありがとうございます、お嬢様」


社交辞令的にクラウスとの挨拶もそこそこに屋敷の中に戻る


ヴェントは私の後を追うように後ろをついてくる

好きにさせておこうと決意をしててアレだけど、やっぱり監視の目があるとわずらわしくなってしまう


我慢といっても、無理は良くないのは自然の原理


ヴェントには悪いけど、ちょっと1人の時間をもらおう



「ねぇ、ヴェント。わたしは今から本をよんでくるけど、どうする?」


ヴェントはまだ一般教養も始まっていないこともあるのか本を読むとか部屋でジッとしているのが嫌いである。私のその言葉にうげっとわかりやすく表情が崩れる


私はルーナの基礎能力の高さなのかそこまで複雑な文でなければ読めるし、この世界の常識を知るのは素直にファンタジー小説のファンブックとか設定集を読んでる気分になって楽しいので読書は好きな部類だ


といっても、最近始めた趣味で、公爵領にいた時はそんなことする暇がないまま王城にくることなったので、本を読み始めたのは誘拐事件が終わってのここ数日からだ


「お、おれはちょっと、その、用があるから!何かあったらよべ!」


書斎までついてくることはしないヴェントはそう言い残すと逃げるように走り去ってしまった


どう呼べと言うのかといつも思うけど、呼ぶつもりはないので言わないでいる

くるりと進行方向へと身体を向けて歩みを始める


目指すは伯父様御用達の書斎である





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