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年相応の反応って本当に可愛いーー大人の視点だからこそ楽しめる素直にならない男の子



「お、おい!なんでおれまで…」


叔母様がいなくなったことでやっと動き出したというか、話し出したヴェント。うん、この状況についていけていない感じが実に子供らしくて良い。なんで子供らしい仕草に感動を覚えなくてはいけないのかと思ってしまうが、この際それはどうでもいい


本来なら出来るだけ関わらないようにするだろう攻略キャラクターのヴェンと。しかし、従兄弟という血縁関係上全く関わらずに過ごす方が困難になるだろう

なら、楽しく関わっていく方がお互いの為でもあるよね


「ごめんなさい…ひとりだと、ふあんで…」


容姿を最大限利用した技である。申し訳なさそうにしつつの甘えるようにわざと上目遣いでヴェントを見上げる。やってみて思ったけど、これは可愛いルーナの容姿があってこその行動だな

仮に私が元の姿でこれをした場合、とてもじゃないが見てられないだろう。見せる予定も私が元の姿になる予定もないのだけど


でも、こんなに可愛い子ぶるというか媚びを売りまくると反感は多く買いそうな気がするからあんまりしない方がいいかも


そんな自己分析をしつつ、ヴェントの様子を伺う


どうやら、同年代に対しての免疫がないようでお顔が真っ赤っかになっている。うん、可愛い。なんてからかいがいのある反応なのだろうか


正直、ヴェントとこうして関わっているのが最近の出来事で一番楽しいかもしれない。クラウスやリオンとの出会いが嫌だったとかじゃなくて、こういう年相応の可愛い反応をする子供というのは大人の心にとても響くのだ


「ふ、ふあんもなにも、ここはおれのやしきだ!わるいやからがはいってくるわけがないだろう!」


私が不安に思っていると話した原因を履き違えたというか、間違ったというか侵入者を怖がっていると判断したヴェントは心外だと言わんばかりに自信満々にそう口にした


まあ、不安っていうのは口から出たデマカセなのでそういう認識のままにしておこうっと


「ふふ、そうですね。もうしおくれました、わたしはルーナです。おなまえをおききしても?」


今更ながらの自己紹介を。お互いに名前も関係性も知っているといえば知っているけど、だからといってなあなあで関係を進めるのも良くはないだろうからね。何事もだけど、好感度は悪いよりは良い方がいいからね


「…ヴェントだ。ルーナ、さっきは、その…おこしてわるかったな」


あら!素直に謝ることができるなんて感心感心。なんだかんだで攻略キャラクターの中で一番純粋と言われただけのことはあり、この頃から素直というか従順というか…頭撫で撫でしてあげたくなっちゃう

したら怒られそうなので、今はしないでおくけど


「いいえ、ヴェントもじじょうを知らなかったのですからしかたのないことです。むしろ、ゆうかんなことだと思います」


実際その通りだし。本人からすれば褒められることをしたつもりだっただろうから一方的に怒られるのはかわいそうだしね。子供には子供なりの考えがあって行動しているのだから、その自主性は伸ばしてあげたいな


「でも、もし気にしてくれるのなら、わたしがここにいるあいだにおうとのあんないをしてくれるとうれしいのですが」


折角なので、王都にいる間にやりたいことをやってしまうのも手かな。クラウスはいないし王族であるリオンとは暫くは会わないだろうから、ここでヴェントとの交流を深めておくのはなかなかに魅力的な話だと思わない?


他の攻略キャラクターがいたら全員に気を配るというか目を配るというか…私が疲れることは間違いなしだから、休めるというか普段とは違う癒しに触れられるうちに触れて、癒されておきたいという本音


何度も言うけど、こんなに子供らしい子供、メインキャラクターだとすっごく珍しいと思う。だから、スレたりしない内に甘やかすというかその子供らしさを身近で楽しみたいというか…結局下心に変わりはないけど、やましい気持ちというか良くないことは考えてないので目を瞑って欲しい


「わたしとちがってヴェントはおうとについてよく知ってるとおもうので…だめなら、いいのですが…」


さて、目的を達成するための大人は汚い手段も気にせず使います。ヴェントの兄貴肌というかプライドをくすぐる言葉でおだててやれば…


「し…しかたねーな!このおれさまが!ルーナにあんないしてやるよ!」


ほら、単純…失礼、純粋無垢というか素直なヴェントは仕方ないと言いながらも口元をもにもにさせて笑みを隠しきれない表情をしながら快諾してくれました


もう、ここまで動かしやすいというか行動が読みやすいと心配になってきちゃうよ。そこが君の良さであり悪さでもあるから気をつけるように、と将来的にはちゃんと教えてあげないといけないな


「ありがとうございます、ヴェント」


今は下手に居ますけどね

だって、鼻高というか自信満々のヴェントが可愛いもんで…このお子ちゃまをまだ見ていたいのだ


おや?私の返事に何か気づいたようでヴェントが表情をムッとさせた。どうかした?内心可愛いって思ってることに気づいちゃった?


「ルーナ!おれととしはいっしょだろ?けいごなんてやめろよな!その、いとこなんだから、もっとらくにはなせ!」


口調は少々荒っぽいけど、でも心づかいからの言葉だ

もう少し優しく話せればポイントは高いんだけど、私のポイントは上がってるからまあいっか


「うん、ありがとうヴェント。よろしくね」


当初の予定通りにヴェントと仲良く過ごせそうでなによりだ。折角親戚通しなのだからバンバン交流していかないとね



「ま、まあ、よろしくしてやらんこともない」


そういいながら握手を求めて手を差し出してくるあたり可愛いことに変わりはないヴェントなのであった


2人の手が重なり握手を交わしたところでガチャリと部屋の扉が開かれ、叔父様達が部屋に入ってきたことで、子供だけの時間は終わりを告げた




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