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三十六計逃げるに如かずーーしかし、まわりこまれてしまった。にげられない



声の方を見ると、リオが楽しそうに笑っていた


デジャブ、私の頭にその言葉が浮かんだ

うん、あったよこういうこと。しかもつい最近。

そんなに私は考え事をしていると表情がコロコロ変わるもんですか?またフグにでもなってましたか?


この場で笑い出す理由は私しか考えられないけど、可愛いリオちゃんが悲しい顔をしているよりは笑ってくれる方が嬉しいけど、その理由が自分の百面相だというのはかなり複雑である


いや、まて、発想を変えるんだ私

主観的にも客観的にも子供ながらに整った容姿をしているルーナ、その素材を持ってしても人を楽しい気持ちにさせられるのは私本来の才能と言い換えることができるのではないか?つまり、良い点として喜ぶべきではないのか?

……いや、違うだろ。別に変顔をしているわけでもないんだから、才能なんて立派な言葉は使っちゃダメでしょ。むしろ、そんな才能いらないわ。返しますわ。それならもっと使える最高が欲しいです


「ルーナ、おもしろい。ふふっ」


またまた私は楽しいお顔になっていたようですね、リオはとてもいい笑顔をしています。うん、リオが笑ってくれてるから、なんでもいいや。可愛いは正義

それに、クラウスと違って馬鹿にしてきてないし、うん、受け入れよう


「リオは、泣いてるより、笑ってるほうがステキね」


見てるだけで、大抵のことがどうでも良くなる笑顔。仮に喧嘩をしていても、この子が笑えば世界は平和になるのではないかと思う。私なら喧嘩はやめてしまうわ


「え…」


「あ、ごめんなさい。さいしょに見たとき、泣いてたみたいに見えたから…」


笑顔を褒められたことに驚いたのか、表情が固まってしまった。何かまずいことでも言ってしまったのか?

あわあわとそんなつもりはなかったと両手を振りながら伝える。ごめんなさい、泣かないでね


「あ…」


しくじったーー!!泣いていた時のことを思い出してしまったのか、表情を曇らせてしまった。フォローのつもりが本末転倒な結果を生み出してしまった。なんてこった


というか、もう少し話したいと言ってネタもなく、笑わされたかと思えば今度はまた暗い気持ちにさせるとか…我が事ながら、いったい何がしたいんだ。恐らくリオンであるリオをもう少し見ていたいと思ったばっかりに、余計なことをしてしまった感が否めない…しかし、取り返しはつかない……


どうする、どうするよ、私。5歳の子供が辛い顔してるんだよ?泣きそうなんだよ?身体はともかく中身は立派なアラサーなのだから、なんとかしようよ。5歳ってつまりは前世なら子供としていてもおかしくない年齢なんだからね!?


「わたし!もう行くね!」


はい、逃げーー!!状況を打破する方法がなーんも思い浮かばなかった大人は大人らしくこの場から逃げることにします!うん、元々私が無理を言ってこの場に居座ったわけだし、それ以前に勝手にリオがいる所に入り込んできたのも私だしね!うん!私がいなくなった方がリオとしてもリオンとしても助かるよね!?

お茶会で王子が顔を出さないわけにはいかないし、そうなるとそのうち使用人とかがリオンのこと探しにくるだろうから、私に正体がバレないようにする為にもこの場にリオ人にしてる方が得策よね!


以上の脳内会議というか、言い訳を1人で心中で散々叫んだ後、私は勢い良く立ち上がった。よし、行くぞ


「じゃあ、じゃましてごめんなさい」


礼義的なものを忘れるのはよくないので、会釈をペコリ。よし、逃げ…違った、戻るぞ。迷子だけど、もうこの際構わない。何時間でも別の所で時間を潰そう。もしかしたら、お茶会が終わるまでに元の中庭に戻れるかもしれないわけだし


「では、これにて…」


「まって!!」


渡り廊下のほうに身体を向け、歩くなんて事はせず、一刻も早くこの場から立ち去ろうとダッシュの準備をしていた私のワンピースの裾をリオが掴んだ。

え、引き止められてる?何故に?


「え?」


「その、わたし、おこらせちゃった?」


うるうると私が立ち上がっているせいで自然と上目遣いなリオが訪ねてくる。まるでワンコのよう

私が悪者のよう…実際、悪いんだけど、余計に罪悪感が胸を占める。でも、なんで引き止められたんだろ?

それに、怒らせたって聞いてるってことは私がリオのことを嫌になって何処かに行くみたいじゃない


リオが嫌じゃなくて、自分の不甲斐なさと居た堪れなさから逃げようとしただけに、自分のことを責めているように見えるリオの様子に対しての私の行動は最初から決まっていたのだ


「ううん、おこってない。リオがいいならいるね」


イエスマンである。かっこ悪い大人で申し訳ないが、こればかりは仕方ない。可愛いは正義なのだから。こんなに可愛いらしいリオの意見を無視することは私にはできないのです


さっきまでと同じようにリオの隣に座り直す


そして訪れる無言。会話に困るパターンのご帰還だ。私がリオの隣に帰ってきたからと言って、静寂までついてこなくていいというのに…気の利かないやつである


さて、本当にどうしたものか。引き止めたということは何らかの理由があり、目的があるとは思うんだけど…ゲームの知識は今回のお茶会には全く役立たないのである。何故か?それは主人公と出会う前のイベントだからだ。主人公がいないお茶会、それはゲームとしては何の位置を持たない。つまりはゲームに登場すらしない出来事なのだ


「ねぇ、ルーナ…」


「ん?なあに?」


お、話しかけてきた。空気が変わるのならどんな話題でも大歓迎だぞ



「ルーナは、リオン王子のこと、どう思ってる?」



んーーー??本人にそんなこと聞かれるとは、私の中では空気が凍ってるぞ



以前のように、もしかすると明日の更新ができないかもしれません

そうなった場合、明後日に明日の分も更新させていただきます


宜しくお願いします

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