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消去法的にも長年の経験的にもたぶんそうーーコミュ障は無理をしても治るものではないのでした



渡り廊下からは見えない茂みに隠れるようにその子はしゃがみ込んで小さく蹲っていた


ブロンドの髪は胸より下くらいの長さで絹糸のように艶やか。よく見ると泣いていたのか潤んでいる瞳は天気の良い青空のような空色でぱっちりとしたくりくりお目目。顔立ちは文句なしの超絶美少女!

正直、かなりの顔面偏差値を誇るルーナと並ぶレベルの顔立ちの良さである。間違いなく、モブではない


髪色、瞳の色、あと、ぱっと見の年齢から考えるとリオンである可能性が高いと思うんだけど、ここで問題が一つ

それは、この子な服装がドレスであることだ


そう、ドレスなのだ

薄桃色のふんわりとした女の子らしい可愛らしいデザインのドレス。似合っているので目にはいいんだけどね


ここでリオンの妹では?という意見が出そうだけど、リオンの妹は歳が離れているので目の前のこの子とは条件が当てはまらない。大穴で弟の可能性もあるけど、弟くんはリオンとは髪色も何もかも違うので、これまた当てはまらない


私と同じように道に迷ってしまった端役の子供だという線もあるにはあるけれど、この顔の良さだ。主人公級のポジションでないと説明がつかない。でも、私はこんなに可愛い女の子を見た覚えがないので消去法的にやっぱりリオンになるのか、な?

なんにせよ、答えない訳にもいかないのでスカートを指先でつまみ上げながら簡単に自己紹介を


一応、身分がバレてしまうので家名は出さないでおこう


「えっと…ルーナと言います。あなたは?」


名乗ったのだから名前を聞くのは自然だよね。名前聞く前から見た目が明らかに女の子の相手に対して「この国の王子ですか?」とか聞かないしね。いや、倫理的に聞いちゃダメだと思うけども


「え、えっと…」


名前を聞き返されて困ったように言葉に詰まる目の前の美少女。咄嗟に男の名前を出すわけにもいかず、かといって女の子の偽名が出てこない、とかかな?


「えっと…リ、リオです」


もうこれ、絶対リオンでしょ

逆にこれでリオンじゃなかったら文句殺到だよ、私から

偽名が出てこないにしてももう少しいい名前があったんじゃないだろうかと思わざるおえないよ…


それにしても、なんだがオドオドしている態度が目につくな…ゲームの性格だと言いたいことは言うタイプだと思ってたんだけど、子供の頃はクラウスといい、性格が違ってるのかな


「そう、よろしくね、リオ」


今は相手の身分がわかってないので、砕けてものを言っても問題ないだろう。なんでリオンが女の子の格好をしているのかは知らないけど、そのことはいきなり会った私に言わないだろうし、ここでだけのお友達というのも素敵じゃないか


親愛の証というのか、敵意はないと伝えたいので片手を差し出して握手を求める

最初は何で手を差し出されたのかわからなかったみたいで私の手と顔を何度も見比べた後に、おずおずと手を差し出してきた


「…うん、よろしく」


優しく手を握り返しながら少しだけ微笑んでくれた

え?天使?


………失礼、あまりの可愛らしさに昇天しかけた。いっそお花の精霊とか言われても信じるレベルの可憐さである。主人公も可愛らしい容姿をしているのだが、この時期のリオンは主人公と本当に並べる。逸材というか、素晴らしい素材をお持ちだ。磨く前から光り輝いてるもの


「…ねぇ、ルーナは、どうしてここに?」


リオン…ここではリオか。リオの可愛らしさに思わず天を仰いでしまった私を不思議そうに見ていたリアだったが、特にそこには触れずにもっともな質問をぶつけてきた


「えーと…はずかしいんだけど、まいごなの」


えへへ、と自然と離れた手を頬に持っていき頬をかく

なんで迷子になったのかは濁させてもらおう


「まいご?…もしかして、お茶会にきたの?」


「うん、そう。中庭からきたんだけど、もどれなくて…リオはどうしてここに?」


見ず知らずの子供がいる理由にすぐに気づいたリオ、でもお茶会の話を掘り下げられても話のネタになることはなにもないので、質問を被せさせてもらおう


「わたしは、その…」


言いにくそうに顔を反らすリオ。心なしか瞳がまた潤んできてる気がする


「いいの、ごめんなさい。イヤならムシして」


美形の泣き顔は好きではあるけど、子供の泣き顔は見ていて辛いものがある。何より、可愛い子に悲しい思いをさせるのさオタクとしても本望ではない。気づけばギュッと握られていた手をしゃがみ込んで同じ視線の高さになってから両手で包み込むように握る

包み込むと言っても大きさは変わらないので、重ねた、という表現の方が適切だ


「わたしね、もうすこしリオとお話したいな。となりにすわってもいいかな?」


話をそらす、よりかは可愛い子ちゃんともう少し絡んでいたいという下心にから、ちょっとあざとく首を小さく傾けて聞いてみる

多分、リオは押しに強くない…むしろ弱そうなので、断らないはず


「…すこしだけ、だよ」


ほらねー!言ったとおり。でも、控えめにされた返事は可愛いので満点あげちゃう!可愛いよー!


「えへへ、ありがとう」


許可も出たので早速リオの隣に肩を並ばせるように座り直す。しゃがんだままだと疲れてしまうので、ちょっとワンピースが汚れてしまうかも知らないがそのまま腰を下ろすことにした


…うーん、気まずい。話をしたいとは言ったけど、ゲームみたいに勝手に選択肢とかが出てきて会話の話題とかを選ぶわけじゃないので子供とのコミュニケーションをほとんどとったことのない私にとっては正解のリアクションがわからない


誰か私に正しい5歳児との付き合い方の本または何故か女の子の服装をしているイケメンとの接し方を教えてくれる動画を紹介して、ないと思うけど



くそう、どうしたものか…うんうんと話題をどうしようかと頭を悩ませる。お菓子の話?唐突過ぎないか?…周囲のお花とかは?ダメだ、私がそもそも詳しくない…王子関連の話はタブーだろうし…



「ふふっ」


頭を悩ませていると、隣から鈴の鳴るような可愛らしい笑い声がした



このまでお読みいただきありがとうございます


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これかはも宜しくお願いします

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