濃すぎる展開の整理といきましょうーーあまりの濃厚さに文句が溢れて仕方ないです
昨日の更新の分です
明日は今日との分とを合わせて二話更新する予定ですので、宜しければ足を運んでいただけるとうれしいです(*´ `*)
「………んん?」
目が覚める。寝ぼけているのか頭は回っていない
とても二次元的な夢を見た気がする。やけにリアルで、そのくせゲーム通りにはいかない夢
夢だからかもしれないけど、さすがは私の妄想力…出てきた攻略キャラのクラウスは大変な美形だった…あれは国宝である、うん
夢の内容を思い出していたら、目も覚めてきたぞ
「うん?」
よいしょと上半身を起こす
部屋の中は、見覚えのないもの。そう、夢の中で見たルーナの部屋に似ているような……うん、なんだか、ソックリだなー(棒)
まだ夢の続きなのかなー?うーーん?
みょーーんと片手で頬を引っ張ってみる。柔らかいお餅のようなほっぺはよく伸びるが、やっぱり力を入れてるので痛かった
「痛い…つまり、夢じゃなかった…?まじかー…」
思わず本音が口から漏れる。よかったのか悪かったのか…私に起きた不思議体験はまだ続いていることだけは確かだった
えーと、一先ず記憶を整理していこう。なんせ、混乱すること目白押し、のくせ考える時間が皆無だったんだから
えーと、たしか、私は目覚めると超絶人気の乙女ゲーム『七色恋物語〜甘くときめくあなただけのストーリーを〜』通称ナナコイの世界の悪役令嬢ルーナ・ナハトヒンメルン(5歳)に転生していた
ルーナは大抵のルートで処刑されたり国外追放されたりする王道的な悪役令嬢で、ロクなエンドがない。今回も折角の5歳の誕生日に毒を盛られるという散々な目に合っていた
これからの指標云々を考える前に何故だかメイン攻略キャラの1人であるクラウス・ホロスコープと出会い、何故だかわからないまま毒殺しようとしてきた犯人探し(ただし、実際はクラウスの推理ショー)をすることに
そして、犯人はなんとびっくり怪しかった人間全員というとんでもない結末。ただし、叔父様夫婦と料理長の場合はそんな気はなく事故だった。しかし、執事は明らかな故意をもっての行動だった。それがバレたというのに焦りを見せない執事
そんな執事、なんかわからないけど精霊王とかしか使えない魔法を使い、謎だけを残していなくなる
で、5歳の身体のキャパを超えた私は倒れた、と
振り返ったけど、うん、ついてけんわ
いやいやいやいや、濃すぎません?濃過ぎていろいろ飽和してるよ?情報量とツッコミどころの多さ!あと展開の速さ!こんなの1人でサバけませんよ…せめて、薄めるための水をください…情報を薄める水とかあるなんて聞いたことないけど
まずさ
普通さ、転生したら“これから私はこう生きる!”みたいな志を持つまでは事件とか起きないでしょ。時間を与えましょうよ?ね?神様。いくら数々の二次元作品で予習のようなことをしてきたからといってもこっちは転生は初めての経験なんですよ
転生してる!?よっしゃ!これからはこうするぞ!
なんてことにはならないのよ、わかる?と、いくら言っても伝わらないのはわかってるけど、物申したい…
オタクといえども人間なんです。しかも、転生したのはわかりやすい悪役令嬢なんですよ。死なない為にも上手く生きていく術を身につけないとダメじゃないですか。そうなると、考えを整理する時間が必要なんですね。そう簡単に話をポンポン受け入れるのって難しいんですよ、ねぇ
ハードモードとは言わないまでも、なかなかにクレイジーな流れだよ。それに、それこそ王道的には攻略キャラと会わないように生きるぞ!みたいな流れになるはずだろうに、そんなことを思う前に出会うし…え?バグなの?勘弁してください。まだ応用効かせれるレベルじゃないんです
こっちだって心の準備ってもんがあるわけですよ、はい。情報の処理が追いつかないのよ、マジで
結局、クラウスの目的なんかも全くわかってないし…
クラウスのやつ、“星の導きが〜”って言ったら、なんでも説明されるとでも思ってるんじゃないだろうか。んなわけあるか、説明できてないからなと強く言いたい。顔がいいからと言ってなんでも許されると思うなよ。許しちゃうけど
星の導きにしろなんなしろ、そんなによく未来というか何があったのか分かっているのなら、なんで私…というかルーナを最初から助けなかったのか。もう、これに尽きるわ、うん
クラウスがルーナを助けてさえいれば問題は何もなかったはずなのに、こんなことを言うと八つ当たりにはなるけど、思わずにはいられない
いや、やめておこう。どんなことを言ったところで過去には戻れないのだから………多分
あとは執事か…
見た目は何処にでもいるようなモブ顔だったな。焦げ茶色の髪に平凡な顔つきで歳は三十そこそこくらい?あんまり覚えてないけど、わかりやすいメインキャラの顔でもなかったからゲームとかに出ていたかすらわからない
杖も呪文もなしに魔法を使っていたことを考えると精霊たちの頂点に位置する精霊王ないし精霊女王である可能性が高い。姿は知らないけど、変身する能力くらいはあるだろう。私に対して毒を盛る、つまり殺そうとする理由はまったくもって予想がつかないことが問題だけど、この問題の解決は1人で悩んでいたところでできないだろう
こうしたら落ち着いて振り返ってみてわかったのは、伏線張るだけ張って、まだ回収されていない…ということだけだ。いこーる、何もわかっていないと同義である。問題だけが並べられている状態だ
ベッドは最初に目覚めた時の私が眠っていたもの、部屋もそう。ただ、最初の時と一緒で部屋には誰もいない。どれくらい眠っていたのかは知らないけど、きっと消えた執事や叔父様夫婦、料理長にクラウスのことなんかで忙しいのだろう。扉の外からは人が動き回るような音が微かに聞こえる。そばでつきっきりになられている方が私としても考える時間がなくなるので困る為、今回は助かる。そのまま私のことは少し放って置いてください
今回は変に動かずに大人しくベッドで今後とことについて考えていくことにしよう、そうしよう
パタっとそのまま私はベッドへと再び身体を倒した




