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衝撃の事実、青ざめる人々、まさかの結末②



「わ、私のお菓子は何もないわ!だって、普段から私が食べているものですもの!」


叔父様の話が終わり、次いで叔母様へと話が移った


アンニー

名前こそあれだが、杏仁豆腐のことだ。この世界はヨーロッパがモチーフになって入るもののファンタジーよろしく近くに前世で言う日本っぽい国や中国っぽい国もある。そして、アンニーとはその中国っぽい国から伝わったお菓子の一つだ

これを一緒に食べた時の叔母様が言っていたのは最近王都の婦人の間で流行り始めたもので、珍しく、手に入りにくいものなのでお土産として持ってきた、というものだったかな?


「それは華の国から直接輸入したものですか?」


あ、華の国っていうのが中国っぽい国のこと。将来的にこの国出身のサブ攻略キャラが出てくる。あとは、中国っぽいものを出すときなんかにも名前が出て設定を作ってくれる。使い勝手の良い言葉の一つである。一番使い勝手が良いのは断然“魔法”だけどね


「い、いいえ。でも、華の国出身の者が作った物です。何度も私は口にしていますが、倒れたことはありません!」


叔父様とは違い叔母様の場合はアンニーを何度も口にしたことがあるようだ。私の記憶に問題がないのなら、前世にもあるような杏仁豆腐に毒があるという話は聞いたことがないのだけど…


「では、原材料に問題があるのでしょう」


「え?」


「アンニーを作る材料は我が国では手に入りにくい。そこで最近では、別のものが代用されていることが多いと聞きます」


クラウス、台本でもあるの?と聞きたくなるくらいに淀みなく話すんだけど。え?なんで?大丈夫?

仮に私が台本渡されて、クラウスみたいに振る舞えって言われても出来ない自信はあるけど、それにしたって凄すぎる。自分よりも何倍も大きな大人達と対等以上に渡り合うなんてそうそうできない。ましてや、クラウスは中身も子供なのに


「それこそが問題になるワビーの種です。アンニーはワビーの種をすり潰して作ることもできるそうですが、このワビーの種には毒性があるのです」


お父様の腕の中で説明を聞いているだけだけど、感心して言葉も出ないわ。スッゲェ、って感じ。彼は一体何処でそんな知識を身につけたのやら…本当に7歳児か?違いますと言われる方が納得できるんだけど


「そんな!何度も言いますが、私は食べても何もなかったのですよ!」


叔母様が声を荒げる


「そうでしょうね、なんせ貴女は大人ですから」


「え」


「大人である貴女と、5歳のルーナ嬢では耐えられる毒物の量が違うのです。貴女はそれこそ何個食べても問題はないかもしれません、が、ルーナ嬢は違います」


クラウスが私へと視線を向けた

そして、私の手に自分の手を重ねた


「見ての通り、彼女はまだ小さい。少量の毒でも彼女には命に関わるものになります。だから、ルーナ嬢は苦しむことになった」


クラウスの手は私よりも大きいけど、やっぱり7歳の子供で大人と比べるまでもなくとても小さい。さっきから言動のせいで子供に見えなかったけど、こうして触れてみると子供だと痛感してしまう


「お父さま、わたしをおろしてください」


何故だろうか、私のためなのかはわからないが、頑張ってくれているクラウスを応援したくなってしまった。クラウスと触れていない方の手でお父様の服を引いて呼びかける。お父様もクラウスに対して信用が芽生えたのかそれ以上に意識を向けることがあったのかすんなりと下に私をおろしてくれた


下におろされた私は改めてクラウスの手に触れた

子供の手、まだ男の子の手とかそんなことは感じない可愛らしい手。あったかくてやわらかい、優しい手


「しんじてるからね」


彼の右手を両手で包み、へらっと笑ってみせる

クラウスは最初キョトンとしたが、すぐに笑い返して頷いてくれた


「ああ、お姫さま」


うっ!!子供といえどもなんという破壊力…!!その笑顔だけで私はご飯三杯はいける、そんな気分だよ…!


「お分かりいただけましたか?故意でなかったにせよ、お二人の行動はルーナ嬢に害を及ぼしたのですよ」


私に向けた笑顔を消すと、真面目な顔をしたクラウスは叔父様夫婦にそう冷たく言い放った

不謹慎だけど、カッコいいわ…惚れる


叔父様夫婦は2人揃って何も言えなくなっていた。クラウスも言ってたけどわざとではなかったにしても自分たちの持ってきたものによって姪が死にそうになった(実際、ルーナは死んでしまった)のだから仕方ない

青ざめた顔を見るとかわいそうになってくるけど、仕方はないの、かな?



「クラウス君、話はわかった。だが、ルーナは他の2人からは何ももらっていないようだが?そこはどう説明するんだい?」


黙って話を聞いていたお父様が今、口を開いた

でも、その通りで、今の私の記憶が正しいのなら、その日に私しか食べていない物はそれだけだった。あとはいつも通りに食卓に並んだものを食べたはずだ

私以外が口にしているのなら、私だけが倒れることに繋がらないだろう


「新たな謎ですね。では、次の問題の説明に移りましょうか。ルーナ嬢以外も口にしているはずのもので、しかしルーナ嬢にしか症状が現れない、その理由」


「理由は…?」




「これも簡単な話です。毒を入れても中和してしまえば問題はない。そちらにいる方は全員の皿に毒を仕込んだのですよ」



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