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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第二章
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第十三話その八 こっちの娘の父はご乱心中

【アンデッド軍団を指揮するダウアスル・フォン・エルーイン】


 んあぁぁぁぁ……。


 ──リングドラッハがやられた。


 糞忌々しい。英雄騎士王。奴の如何にも神々しいペガサスは見てるだけでその首をへし折りたくなる。一匹残らず……! こう、くるっと、みしゃっと! あの、最後のグキッて音が最高に気持ちいいに違いない!


 しかしリングドラッハは相当気難しいと言うのに……戦力投入するのには相当首の骨が折れると言うのに……全く持ってああも容易く落とされてしまうとはな。一国を潰すのがリングドラッハの最盛期であったか。盛者必衰の理になりけり。


 フフハハハ!


 しかしこの俺も落ち目の三度笠なのか? 糞ったれめ。引き籠りニート王? まさに引き籠りニート王! 遂に奴は、俺の暗殺計画を捌き切ったのだ! そして奴の娘が生きていた!


 ──ネイのアホめぇぇぇ!!


 あれほど全力で死亡確認をしとけと言ったのに! 人間はいつだって助言者の言う事を無視するアホ猿だ! ウッキッキーだ! しかも今度は俺が、見事身内にも出し抜かれてしまった! 


 ──ああもう“娘”には任せておけない!


 この地は絶対に守り抜く。やっと手に入れた我らの地。不死者の墓場! 最高の居心地を提供する拘りに拘り抜いたホリデーナイトメアの地(サウンドエンチャントにも拘った)! フフハハ! フハハハハ! 絶対に渡さんッ!


 ──いや待て?


 絶対? 絶対だと!? 絶対何て言ったらまるで絶対守り抜けないフラグ立って居るみたいじゃ無いかッ! 待て待て、一応演出だ。一応。ああそう演出! とりあえず言って見よう!


「──俺には二十万の兵力がある。二十万だ! 奴らは高々五万にも満たない! こっちは四倍だ! 四倍だぞ! ああ! 絶対に負けるわけがない! フハハハハハ!」


 …………。


 ああああぁぁぁぁぁああああ!! どうせ足りないのだろう! 知っているさ! これは間違いなく負けるフラグだ! 馬鹿か糞! じゃあなんて言えばいいのだ!


「──こちらには二十万の兵力があり、相手の四倍の数だが、戦は数じゃない。奴らにはそれを引っ繰り返す秘訣があるはず! 十分警戒しなければならない!」


 ──よし! これなら、これならまだ可能性があるんじゃないか?


 だが、いつだって戦記物は数の多い方が負けるのだ! ああぁぁぁぁ! どうする? どうする!? ええい! 邪神め! またも奴の悪戯であったか! クソ創造主め! 何が“邪神”か! 中身はファッキンサイコパスのチンポ野郎の癖に!


 だからこそ信仰しても、し足りない!


 ヴァンパイア、不死者なる者は、その創造主である邪神により生み出された魔法生物兵器だ。不死であり、高い魔力を有し、数多のスキルを使いこなす(コウモリになったり霧になったり)。……だから何だ! 糞邪神! やつは1600年前にウンコ勇者によって倒された! 俺はこの目で確認した! 奴が復活するのは“少なくとも数百万年後”だ!


 1億2000万年前からずっとそうなのだ! しかもプロパガンダのタレダル教、つまり反邪神勢力の寄せ集め共に、全戦全敗! 最高に素晴らしい糞邪神様じゃないか!


 ──ファッキューッ!


 魔王軍も内輪揉めばかりでやる気ないのはそのせいだ! 俺は怒りで全身に魔力を帯び、リングドラッハの悲鳴、ことEMPで若干機能不全となったアンデッド共を再起動する!


「──フンンンンッッ!」


 ……そういえば、ダンジョン辺境伯か……輝彦? そう言えばそんなの居たな……。今は想一郎か。……ああ! そういえば思い出したぞ!


 ──何がダンジョン、アトラス“アズ”ホールだ!


 本当はアトラス“アッスホール”だろう! 名付け親への敬意が足りぬわ! さあ! “ケツ穴野郎”パーティーの始まりだッ!


「──前進ッ!」

 もう機能していない第~話とか。これはプロットとの便宜上無理やり使っていたのですが、実は十二話完結予定だったこの糞小説。当の昔にプロットより全力で断線しており現在明後日の方向へぶっ飛んでしまっています。さて、無事着陸できるのか?


 無理でしょうね! 良くて不時着でしょう!


 しかしヘンタイヌ男爵とボボンギャマッチョ以下モブ達は、そんな事意に介せず東の最果て、日出国大和を目指し大航海を続けていた。


 南壁の断崖。規模はそうでもないのかと思ったら、実は物凄く長大で万里の長城並みに長かった。


 つまり、この断崖の奥にはとんでもなく長い横穴が無数にあり、それをめぐりここのドワーフは内戦中であったのだ。泥沼化するのも当然であった。


『いい加減この断崖見るのも飽きて来たな……』

『おい……この“南壁”の文字、もう二十六回目だぞ見るの……』


『メー! もしかして俺達、同じ場所をループしてる?』


『『『──ッ!』』』


 そう疑うのは仕方がない。だが、残念ながらループはしていなかった。


「なんだい……今度は南東のドワーフかい?」


『グワッハハハ! スパイでない証拠を酒飲み対決で示せ!』


「やれやれまたか……」


 ヘンタイヌ男爵はデジャヴに襲われた。

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