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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第二章
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第十二話その一 戦略的撤退

【焦土作戦を展開するネイ公爵】


 ──裏切ったな! ダウアスル!


 ダウアスル・フォン・エルーイン! 奴はサングイア・フォン・ミューヘの父だ! 1600年前、奴は西マグナビスの小さなヴァンパイア族長でしかなかった。そいつがかつて帝国傘下のゴース王国一領主の娘をかどわかし、フォン・エルーインを名乗り出した。


 しかしシュワルツファウ家によって、今は無いゴース王国から追い出され、元の族長の地も西マグナビス統一を果たしたアルフレッド大王により破壊された。奴は1600年彷徨い続け、そこで俺と出会った。


 邪神復活による勇者の聖戦、魔王軍との最前線となった亡国ゴース王国ミューヘ公爵領はそれにより焼け野原となったが、邪神が倒され魔王達が奥へ引っ込んでしまうと、ド田舎なりに平和を取り戻した。そして俺の敵ではなかった!


 俺は策を弄しその地をダウアスルに与えて契約した! ダウアスルは公爵領を娘に与えた! そしてダウアスルは闇に潜伏し、そのヴァンパイアである能力を駆使して契約通り俺の駒となったのだ!


 しかしファンセイヌ王ローランはその地へ遠征を繰り返した! 俺は、そうやって英雄騎士王となったローランの弱点を探り、活力の源は娘である事を知った。そして俺はその娘をアサシンに命じて殺させた! ローラン王は原動力を失い引き籠りニート王へ成り下がった! わざわざ奴の為に、そこまでしてやったのに!


 ──裏切った!


 奴の娘、サングイア・フォン・ミューヘは俺への恩義を忘れて、ファンセイヌに宣戦布告した! 俺の三公領を狙って攻めてきている! 奴の魔法は太陽を長く日食させている!


 しくじった! これは完全なる奇襲! 準備の無いこちらは正面切って戦っても勝ち目はない……! 跡継ぎのロザリーに何かあってはいけない。各地で善戦しているようだが王都へ撤退するように通達。


 俺は奴らに、戦力となる死体を提供しないために、徹底的に焦土作戦を展開した!


 家屋は破壊、田畑を焼いて住民は根こそぎ王都へ向かわせた。時間がない。残ると言い張った者、身動きのできない者は皆殺しにし、土葬された遺体を掘り起こしては共に燃やしてその骨は打ち砕いた! その罪は全てヴァンパイアに擦り付ける!


 橋は全て落とし、ありとあらゆる場所に聖者の罠を仕掛けた! 奴は出遅れた様だ! よし! そして今、デアエ・ウルト! 教皇が聖戦を発布した! これでパラディン、エクソシスト、ヒーラー、そしてタレダレイダー軍が神々の名の下にファンセイヌへ殺到するだろう!


 サングイア! ダウアスル! お前ら親子に将来はない! 裏切者め!


 想一郎も動くだろう! 次女であるオンドレアとちゃんと婚姻させたかったが、くそ! 俺を疑う他の封臣達はフィリップ王太子殿下を利用して婚約どまりにしてしまった! だが奴は動く!


 ──いずれは我が息子となり、その領土もネイ家に取り込まれる精鋭の軍隊だ!


 それが手に入れば俺の野望を邪魔するものを一気に一掃して、役立たずの王を廃位させ子も幽閉する! そして俺が王となって見せる!


 ──ネイ家はファンセイヌ王国前身の、かつてのアーキス王朝の血筋なのだ!

「おや~? かつて私のコレクション達が何故いるのかなぁ~?」


 ヘンタイヌ男爵達は海を出て東へ進路を取った。


 ──ガタガタガタッ!


(お、おかしいよママー! なんでかつて俺達をレイプしようとしたオークがここに居るんだよぅ……)


「お~よしよし。可愛い子可愛い子」


 鷲を意味するアクティム。その帝国首都、帝都アクティウムのあるアクティム半島を南へ迂回すると、反対側の付け根には東大裂海を支配する貿易拠点メテオティアへ到達する。


 人類がまだ猿にもなって居なかった時代、邪神とタレダルの神々が戦い、ここに隕石が落ちたという伝説が残っている場所。その中央には島が丸ごと都市となった様なメテオティアがあるのだ。


「あれが海の真珠か……ところで我が妻よ。仲間に手を出すのはやめてほしい」

「あら焼いてるのかい? フハハ! 大丈夫だよ。アタイはそんな事しないよ」


 男たちは、ボボンギャマッチョによって女装させられていた……!

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