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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第二章
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第十一話その六 こらこら勝手に撃つな

【ボボンギャマッチョへ単身突撃するアリス】


 せっかく強力な砲撃魔法があるのに遠隔攻撃100%無効と飛び道具を引き寄せるスキルを駆使して無効にしちゃうボボンギャマッチョ。困ったお兄ちゃんの軍隊。でも今、敵砲撃ユニットは寝返ったオーク達によって潰された。あとはあのスキルを何とかするべく私はボボンギャマッチョへ突撃するっ!


「さぁ筋肉ビッチをボコボコにしてしまいなさい! アリスちゃんちゃん! オ~ホッホッホ!」


 お姉ちゃんはそう応援してくれ……る? とにかくボボンギャマッチョは最前面に出て来ててお邪魔虫は居なかった。


「デェェェイ! まだ居たかクソ虫反徒共! だが後詰めの部隊だけで対処しろ! 遂に私のお婿さんが動いた! 他は正面戦闘準備だ!」


『『『ウガァ! マイレディ!』』』


「──そして……やはり来たか! 半神アリス! 貴様とはサシで勝負がしたかったぞ!」


「サシじゃないよ?」


「ディンゴォォォオオオオオ!」

「コーケコッコー!」


 ──バキッ!


 あっ! 速攻でボボンギャマッチョはカンガルーヘッドの角をへし折っちゃった!


「──こいつの弱点は角だな」


「ディンゴォォォ──……」


 速攻でやられちった! ディンゴおじさんはそれについて一言。


「アイツはもうだめだな……」


 でもグリムリーパーチキンはいつの間にボボンギャマッチョの肩に立っていた!


「コーケコッ────ギョッ!?」


 ──ヘシッ!


「──だからなんだ……? アーン!」


 ──モシャモシャ!


 あっ! グリムリーパーチキンが速攻絞められてそのまま生で食べられちった! ソフィアさんから一言。


「──ホーリーファッキンシッ(はぁ~!? マジかよ)ト!」


 そしてボボンギャマッチョはフハハハポーズで言った!


「──これで一騎打ちだな? アリス。ん~?」


 ん~……。


 ──ドッヒューン!


 すると左翼のナウススさんが指揮する魔術師銃剣中隊がビームライフルを一斉射したっ!


『『『──ウガァァァアアアア!』』』


 オーク軍右翼の戦列は一気に乱れた!


「──なッ! しまった!」


 まっいいや! 気を散らせばスキルが使えないのが分かったし、またあとで召喚すればいいし!


「ぐぅ! 図ったな半神アリス!」


 いや図ってないよ? でもどうでもいいや!


「よ~しグッジョブだアリス! ──砲兵野郎ども! 砲撃するぞ! 目標敵右翼! 我が軍左翼の突破を援護せよッ!」


『『『サーイエッサー!』』』


「くそ! させるか!」


「──“ボボッチ”はこっちっ!」


 私は味方の砲撃を成功させるべく、勝手にボボンギャマッチョを“ボボッチ”と呼んで殴りかかったっ!


「──誰がボボッチだッ!」


 ──ガッキーンッッ!



【ちゃんと活躍させてあげたい姫園一生】


 某は敵陣へいざ! 栗毛アルウェーの軍馬を駆ける!


「──推しらせぇぇぇえ!」


『『『おおぉぉぉお!』』』


 ──ゴゴゴゴゴゴゴゴッ!


 アリス殿はボボンギャマッチョの気を取り、ナウスス様は初撃を成功なさった! そして


 ──ダダダァァァァァアアアアンンッッッ!


 ここぞと敵陣右翼へ降り注ぐ砲弾の雨! 吹き荒れる爆炎の嵐! ──しかし潔い! 其れでも尚果敢に立ち向かって来る敵オーク右翼騎兵が此処にござりにて候! 我ら締出侍は一気に敵と交錯いたす!


『『『──グガァァァア!』』』


 すれ違うオーク騎兵三匹を馬上にて付き、石突、払って屠る! すると背後から飛び迫る謎の影!


「ウケケェェェ! シッショォォォオ!」


 しかし私は寸で気付き影を打ち払う!


「何奴! 名乗れ!」


「俺の名はバターゴブリン騎兵最後の狼将! ウケケシッショー! 亡国の恨み! 死ねぇぇ!」


「掛け声とまんまか! よし来い!」


「ウケケケー! シッショー忍術! 『俺陀羅化(オレダラケ)』──ッ!」


 忍術!? なるほど! ウケケシッショーは影分身を使って某の周囲を取り囲む! しかし某は人馬一体! 馬ごと周り、周囲の分身を全て一斉に薙ぎ払った!


「──ウケゲゲッ!? バカナッ……! グヒッ……失笑無念……」


「甘い! 次! ──我は姫園一生! 誰か相手になる奴はござるか!?」


「──ヌッ! ソノ槍ハ姫園一生ダナ! ソノ首、貰イ受ケル!」


 デカい! 敵騎兵に交じってオーガが現れる!


「──名乗れ!」


「俺ハ、テラスティアコークスクリュー! ヒラガナ言エナイ! 覚悟シロッ!」


「某は如何にも姫園一生! なれば来い! 返討にしてくれる!」


 テラスティアコークスクリューは巨大な金棒を振り下ろす!


 ──ガゴーン!


 打ち震える大地! 舞い上がる砂塵! 正に是が鬼に金棒!


 ──だが遅い!


 某は馬を駆け真正面から奴の股を潜る! すると奴は振り返って追い打ち体制に入る!


 ──今にて候!


 柔よく剛を制する! 体重移動を見計らって奴の軸足を卓袱台切を持つ腕で払い、馬上から空気投げす!


 ──ダーン!


「グォオア!?」


 そして某は、伏する奴の心の臓を一突にてござ候! 奴はすぐさま起き上がろうもしかし、長くは持つまい……!


 ──ダダーン!


「うげはっ! ぐおぉ……っ! この体重差を……ぐふっ!」


 そして再び奴に土が付きましてござる!


「平仮名喋れるではないか! 次! ──ん!? あれが右翼騎兵の敵将か!?」


「──ウォォォオオオオアアアアア!」


『『『うわぁぁああ!』』』


 締出侍が精鋭を複数相手に大暴れするオーク! やりよる!


「筋肉が足りん! 筋肉がぁ! 筋トレして出直せ! ウォォォオオ! ──我が名は右翼指揮官が騎将軍! 筋肉狂ムスケルアビス! どこぞの筋肉馬鹿よ! 大胸筋でも自慢しに来やがれッ!」


 ──相手に不足なし!


「やぁやぁ我こそは、姫園一生が締出侍こと第二騎兵連隊隊長大佐! 見せる大胸筋はござらんが、少々一騎討に付き合って頂く!」


「おお! いいぞ! かかって来い!」


「──推して参る!」


 某は踵を変え、ムスケルアビスへ突撃する! 対する奴も猪に鞭打ち突進! 奴の得物は巨大な斬馬刀! それを大きく腰だめに構える! なるほど、馬ごと叩き斬ると来るか! 近接戦闘の力自慢をしたいと見える!


 ──ならば!


 卓袱台切を逆手に持ち直し、交錯する前に投げ放った!


 ──ドスッ!


「──ッ!?」


 某は賭けに勝利にて候! 槍はムスケルアビスが自慢の大胸筋を貫いた!


「ぐぅ!? ひ、卑怯な……!」


 某は落猪したムスケルアビスからすれ違い様に槍を引き抜く!


「……で、あれば……これは戦にて候!」


「ぐ……ぐぐ……確かに……! で、では、地獄のジムでまた会おう……! ぐふっ!」


 事切れる筋トレ狂……私は叫んで自慢の卓袱台切を掲げる!


「──敵将! 討ち取ったりぃぃぃ!」


『『『オオオォォォォォオオ!!』』』


 ☆


「おお! 敵陣右翼騎兵突破だ! ナイス姫園一生! やってくれたぜ想一郎! ガハハ!」

「彼女はいつも凄いな……」

「大儀ですわぁ~! その槍働き、値千金よぉ~! アッパレ! オ~ホッホッホ!」

(おいおいそれ想一郎の台詞だぜ……?)


「何だ!? あの謎ござる語! 一体何処の方言だ!?」

「あーロスター? プフフ。確か、東の果て日出国大和出身って聞いてるけどー?」

「撫子江瑠左芙(エルフ)か! なるほど納得である!」

「あ、それは知ってるんだー? プフフ。──ロングボウ隊! 標的変更! しょうめーん!」


「──撃て!」


 ──ピシュンピシュン!


「あー! ロスタ! ……勝手に撃たないでくれるー?」


「──一度言ってみたかったのである!(ノリノリ)

 適当に仲直りした“どこぞのアベック”の間を割り、いきなり孤児院のドアを開け放つ者現る!


 ──ダーン!


「フィー・イシルディル! 何処だ!? 大変だ! 遂に山が動いたぞ!」


「あらあら、お行儀の悪い半分ヴァンパイアさんが来ましたね。ルーカス・フォン・シュワルツファウ伯爵?」


「それ所では無い! 山が! サングイアが動いた!」



「……そうですか。さてさて、貧困街の区画整理も落ち着いて来た事ですし、ちょっとアクティウムへ行ってきますね。アベルさん? コラリーさんとイチャつくのも程々に、あと宜しくお願いしますね」


「──あ、え!? バ、バレ……す、すみません。──わかりました」


「フフッ」


「アクティウムだと!? 帝都アクティウムに何しに行く気だ……!」


「──教皇領へ行ってきます」


「なっ! 何!? まさか! ──うっ右目が! 左腕が!」


「──おや? 左目で右腕じゃ無かったのですか?」


「──おっとそうだった!」

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