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ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第二章
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第七話上 漁業

すみません。

書いていたら楽しくなってしまって長くなりました……。

第七話は上中下に分けまーす!

【ジェンヌへ帰還した想一郎】


「──オンドレア! お前は俺の婚約者なんだから少しは自重しろ!」


 俺としたことが……。不本意であっても婚約者は婚約者。彼女は俺の為に動いていたと分かっても抑えられなかった。彼女の行動は多くの人を巻き込み犠牲者を出す。外側の事ばかり気を取られ内側を全然見ていなかった俺の責任でもある。もうネイ公爵の令嬢であろうが関係ない。


 俺は責任をもって叱った。


 すると彼女の眼は潤んでいた。すこし言い過ぎただろうか……。


 ミューヘ女公爵の城には彼女達以外、誰もいなかった。最近どうも肩透かしを食らっている気分になる。彼女たちは何故協力するのか。


 自称俺の妹を名乗るアリスは天命があるからと言う。しかし詳細は()により言えないと沈黙を守る。いったい彼女の()とは、()()とはなんだ?


 ロスタエルは研究目的か。


 ──おそらく寂しかったのだろう。


 それはともかく、エリザベス。お守役を任せたのに何故手伝った? ディンゴはペペロンチーノをすすりながら審問を開始する。


「エリザベス大佐……お前は何がしたい……?」

「私はお守役をしてただけですよー」

「ヴァンパイア領に行く事がか?」

「言ってどうにかなる人だと思います?」

「確かに……しかし権限から強引に止める事も出来たはず」

「こうして身内に審問されるより、本国お偉い方の逆切れの方が怖いですー」


 ん。確かに……。


「おいっ! それって想一郎を馬鹿にしてんのか!?」

「ディンゴ。俺の事はいい」

「いやいや想一郎! それだから舐められる!」


 ディンゴはそう言いながらペペロンチーノをすすった。


 ──ズズズー!


 …………。


 結局彼女はその点については折れなかった。しかし別の点においてはむしろ、積極的に手に入れた情報を提供してくれた。センアハトゥというネクロマンサーが俺にサキュパスをけしかけたこと。居なかったミューヘ女公爵が王国に潜伏中という情報。


 これは気がかり。


 そういえば、チート聖女フィー・イシルディルは言っていた。女公爵を倒さないと土地の浄化は出来ないと。領土を攻められても不在にできるこの自信……ここから来るのか! そしてエリザベスはセンアハトゥの日記をよこして言った。


 ──その女公爵、俺の()()()だと言う事を……!


 んんんんん……! なんかこう複雑な気持ちが込み上がってくる!


 そういえばルーカス・フォン・シュワルツファウ伯爵は報酬を受け取ると、女公爵を探ると()()に駆け込んでいってたな。……ん?


 ──確かにズボン買い替えた方がいいだろう。


「──想一郎! 想一郎はどこなのじゃ!? あ! ここにおったか想一郎!」


 取り乱した様子でドアを開けるナウスス。ディンゴがティッシュで口を拭き対応する。


「おお! 鳩羽鼠のナウスス子爵殿! またオンドレア嬢がやらかしましたかな?」


「──んあ? それ所じゃないわ! テリヤキオークが、バターゴブリンの残党を吸収してまた攻めて来とるのじゃ!」


「「「──なんだって!?」」」


 ──しまった! 策源地を叩けなかったからだっ!



【驚く事に、非常に珍しく素直に謹慎するオンドレア】


 ちょっと! ↑の失礼じゃない!? 私だって数年未亡人するだけの忍耐はあるのよっ! コラリーはそんな突っ込みをする私の顔を不思議そうにのぞき込み言った。


「お嬢様? 公爵閣下からもお叱りの書簡が届いております」

「わかってるわよ! どうせ見なくても『俺の可愛いオンドレア~チュチュチュチュ~』って書いてあるんでしょ?」

「はぁ……。いつも通りにございますね……」


「ねぇねぇ! ねぇねぇ! それより聞いてよコラリー!」


「はい。何でございましょ? お嬢様」

「私ね! 私ね! 想一郎様に叱られてしまいましたのっ!」


 キャーーーー(><;!


「はい……?」


「あ~もう! どうしましょ! 胸のこの辺りがもう……キュンキュンするのっ! 恋よ! これが恋なのよっ! はぁ~もう堪らないわ!」

(叱られて……?)


「あ~もう絶対添い遂げますわ! 絶対に! どんな手を使ってでも!」

(あ~そう言えば今まで、まともに叱られた事がなったわね……お嬢様……)


「だからこそ、だからこそ気がかりだわ!」

「あ~もうそれ聞いただけでゾッとします。お嬢様……また叱られますよ?」


「大丈夫! 街から出ないわ! ダンジョンも行かない! それなら大丈夫でしょ?」

「あ~いえ、街にも危険な地区は沢山ございま──」


「──想一郎様ファンクラブを作るのよっ!」


「ふぁ、ファンクラブにございますか……?」


「そうよ! 秘密裏に大々的に、とにかくファンをかき集めて、厳しい戒律を作って、それで雁字搦(がんじがら)めにするの! そうすれば私の恋の邪魔をする雑魚を一掃できるわ!」


「ふ~む。なるほどにございますね……」

「そうよ! ひき網、まき網、はえ縄漁! 何でもいいわ! 釣るわよっ!」

(りょ、漁にございますか……?)


「──じゃ、面倒な事全部任せたわよコラリー!」


(──えっ!?)




 “出征も連戦連勝! 愛すべき最強の紅森山想一郎二世様! YOUも来ちゃいなよっ! さあ一緒に盛り上げよう! ──突き当りを左ちょっと行った所! ~秘密結社想一郎様ファンクラブ~”


『ほう、これは? ……なるほど……覗いてみるか』

 想一郎は貧困救済に多額の資金援助を行った。進捗状況が気になったのでチート聖女の元へ訪れる。


「進捗はどんな感じだ? 見た所大々的な区画整理だな」

「ええ。病院、学校、格安集合住宅等建てる予定です」

「凄いな。しかし労働力は?」


「ここは貧困街です。働けるものは全員強制ニューディール政策です」


「お、おおう……まじか……」


「あと、職業訓練所に就労斡旋所、領民年金や領民健康保険等々──」


「──ちょちょちょっ! まってくれ!」

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