第四話 想一郎倒れる
申し訳ないのですが諸事情により、
文章量をかなりダイエットしてお送りします。
また、UPは不定期となります。
真面目な次回作を製作中につき……。
オンドレア一行を現行犯逮捕した想一郎。しかし獄中にいるはずのエリザベスはアルベルト・フォン・ウィース公爵領に偵察の為、潜入していた……。
【ウィース城に潜入したエリザベス】
──そして何故かいる第二歩兵旅団長ジュリア大佐。
実は彼女、裏社会のボス、ドン・ナポリターノの娘だった。私は彼の支援を受けて、彼女と共にウィース城へメイド姿で潜入した。城をあらかた調べ、現在アデーレの寝室にいる。引き出しを漁る私達。
「ビンゴッ!」
よしっ! 引き出しを開けたジュリアは何かを見つけた。
──ビンゴ用紙だった。
「──おいっ! プフフ」
するとウィース公爵が、
「アデーレェェェ!」
と、叫んで側近と共に入ってきた。慌ててクローゼットに隠れる私達。
「想一郎はそんな事をしない! 主犯はオンドレアだ! ネイ公爵の差し金に違いない!」
と、言いながらアデーレのパンツをクンカクンカした。
うわぁ……。キモッ……プフフ。そして、
「帝国の援軍はどうなっている!?」
すると側近が恐る恐る言う。
『帝国は『王国とやりあう余剰戦力無し。不可侵条約もある為、忍耐するように』と、言っております』
「──ふざけるな! くそっ! ネイ公爵だけでも叩く!」
はぁ……。全面戦争だけは避けられたか。
安堵する私。しかし、
「なんだこの臭いは! 誰だ!? そこにいるのは!」
──臭いでバレた!? プフフ! クローゼットから飛び出す私達! 寝室の窓から城壁へ駆け出す!
「逃がすなぁ~!」
城中の兵士が全員追手となる。
しかし、ウッドエルフである私なんかよりずっと、パルクールを駆使してトリッキーに追っ手を撒くジュリア。パンチラなど物ともしない。緊急事態。当然か。しかしこれで自覚無し。どんだけだよ……。
何とか逃げた私達は、エリノールの巨大鷲に乗ってなんとか脱出。
「もふもふ~! もふもふ~!」
ジュリアはエリノールの巨大鷲でモフモフしている。私もやろー!
──もふもふ~!
『あっ! ちょっ! くすぐったいっ!』
(なんたる至福!)
道中、戦支度をするオーク軍を航空偵察しファンセイヌ王都、ロッサへ向かった。
──そこで待っていたのは王太子殿下、フィリップ様(8歳)だった……!
【苦悩する想一郎】
オンドレアは貴族である為、ホテルで軟禁。エリザベスには蟄居謹慎を言い渡した。ロスタエルと言う冒険者は鳩羽鼠のナウススが引き取る。
問題はこの子。
──俺の妹と言い張るアリス!
彼女は、
「生まれた時は違えども、死す時は共にと願わんっ! お兄ちゃん! 恩義を返すべく馳せ参じてござりましたっ!」
と、言った! ナウススは言う。
「黙っていてすまないのじゃ……バターゴブリンと戦った折、スキャンしていたのじゃ。理由はわからんが彼女は間違い無く想一郎の妹なのじゃか!」
──マジか!
すると伝令が王都より書簡を持ってきた。
内容は、“想一郎は中将に昇進、帝国との戦争は回避、ネイ公爵とウィース公爵の戦闘には参加しないように。また、オンドレア一行は悪魔討伐の功績で無罪放免!”
「「「えぇ~!?」」」
俺は急に立ち眩みすると、倒れてしまった……。
「「「想一郎っ!」」」
【獄中に戻ったエリザベス】
『釈放です。大佐。どんな手を使ったんです?』
「ん~空でも飛んだのかな?」
『ハハッ! まさかぁ~!』
──プフフ。ドヤ顔。
【自由の身になったオンドレア】
あらあらぁ~? 当然ですわぁ~!
「当たり前にございますね。お嬢様」
(はぁ~私の平穏は去った……)
「私の666は伊達じゃないわ!」
するとエリザベスが来て言う。
「想一郎様がお倒れになられました!」
気が気じゃない私。急いで想一郎様の元へ向かう。するとそこにはジェンヌ魔法学園の教授となったロスタとナウスス、そして謎の中二病患者。
「私の名はルーカス・フォン・シュワルツファウ! 沈まれ右腕っ! うっ左目がっ!」
「脳に異常でもあるのか? 謎である」
「プフフ! ズボンのチャック開いてるんだけど!」
「──なっ!?」
「あらあらぁ~?」
【ネイ公爵VSウィース公爵を観戦するディンゴ】
──さて、冷やし中華でも食べながら観戦するか。
東西に分かれて荒廃街道で対陣する両軍。
西のネイ公爵は迂回を警戒して側面に柵を作った。しかし何故か二波ある歩兵の第一波をウィース軍へ進ませた。ウィース軍は普通に歩兵で応戦。騎兵で第一波を包囲する構え。ネイ公爵は援護の為、側面から騎兵を出そうとするも自ら作った柵に手間どう。
──アホだろ。
しかしネイ公爵は余裕のワイン。ん? 隣で“勇者の中の勇者”と名高い長女、“真紅の髪、ロザリー・ネイ”がいた。アルベルトは調子こいて第一波を包囲殲滅しようとしていた。
するとネイ公爵は、
「良い厄介払いだ。これで邪魔者は居なくなる」
と言って高笑い。弓と魔法で味方ごと攻撃した。
驚くアルベルト。俺も驚いた。ひでぇ~な……。第一波はどうやらネイ公爵にとって不都合な輩らしい。一緒に見ていた姫園一生。見てられんと第一波に助太刀。無双しだす。敵武将3人打ち取る。
「敵将! 打ち取ったりぃ~!」
──おぉ! やるなっ!
すると突然北から新手の騎兵軍団。あれはロザリーの旗印?
──え?
するとネイ公爵の隣にいたはずのロザリーは案山子だった。ネイ公爵、またも高笑い。
──勝敗は決したな。
本物のロザリーは叫ぶ!
「私はロザリー・ネイ! 戦場での私の死に様を見るがいい!」
ネイ公爵軍全軍突撃。包囲。ウィース軍壊滅。アルベルトは逃亡し行方不明となった。
「くっそぉぉぉぉぉおおおおお!!」
一方がら空きとなったウィース公爵領はアクティム皇帝によって占拠された。
アルベルトは戦犯として改易。指名手配される。あいつ踏んだり蹴ったりだな……。
【領土無き伯爵・ルーカス・フォン・シュワルツファウ】
フッ俺はバンパイアハンター。
リラとスグリの香りを追っている……。
様々な状況証拠から想一郎二世の倒れた原因は夢魔の仕業だと分かった。これは夢の中へ入る必要がある。証人として彼女等にも同行してもらう。鳩羽鼠のナウススはいざって時の為に残ってもらった。
──すると想一郎二世は“漢の娘”に追い掛け回されていた。
「うぉぉぉぉおおお!? ちょちょちょっ!」
『えぇ~!? なんで逃げるのぉ~!? 待ってよぉぉぉおお!』
しかしアリス。こやつ、中々出来る! 俺の体に半分流れているヴァンパイアの血をフル稼働させ、アリスと共にいろんな意味で手ごわかった漢の娘夢魔を夢から追い出した。
「プフフ。ねぇー今度はケツの部分のズボン、破れてるんだけどー!」
「謎だ。貴様はもしや痔持ちか?」
──何故そうなる!?
【怒り狂うオンドレア】
「絶対に許しませんわぁ~! あのフルマッチョ漢の娘夢魔っ!」
(プフフ、フルマッチョって何ー?)
苦し紛れにダンジョンへ逃げ込んだフルマッチョ! 気づけばアデーレを蹴落とした地獄の門! ロスタが疑問に思う。
「おかしい。なぜボスがいない?」
『何故ならば、俺がボスだからぁ~!!』
遂に本性を露にしたフルマッチョ! もりもり筋肉が肥大化し巨大化を遂げる! エリザベスは叫んだ!
「──キモッ!」
思わずエリザベスが弓を射るが、鋼鉄の筋肉の前に弾かれる矢尻。
「わぁ~。ワクワクしてきたっ!」
アリスちゃんのボルテージ上昇!
「あいつの筋肉は今、物理攻撃を無効化する! 夢の住人ならではなのだッ! しかし、俺の黒龍剣対魔ブレイブ焔エンチャントを使えば……! フッ……遂に俺も本気を出す時が来たな……この右手と左目でッ!」
この中二病は胸をはだけて見せた! 吐き気がしますわぁ~!
「「「──いいから早くエンチャントしろッ!!」」」
ルーカスは渋々エンチャントをすると、案の定アリスは──
──一瞬でフルマッチョをシバキ倒しましたわぁ~!
と、言う事で、崖っぷちで弱った所を私は──
───蹴り落としましわたぁ~!
「そういえばロスタ、ナウスス様は? プフフ」
「ナウスス殿はご高齢である為、寝ておられた。故に起こさず来た」
「う、ううん……。ひ、冷やし中華!? ──ハッ!? 夢じゃったか……!」
悪役令嬢にいじめられていたヒロイン。何とかしようと一計を案じた。それは悪役令嬢に悪役令嬢をけしかける作戦だった。策は上手くゆき、まんまとイケメンをゲットすることに成功したヒロイン。
──彼女もまた、悪役令嬢だった。




