表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダンジョン辺境伯爵と公爵令嬢  作者: もやい
第一章
40/97

第三話Cの6 舌戦 後半戦

「ねぇ? もしかして根拠言えないの? 私の頭に角でも生えているように見えたのかしら? あらあらお気の毒に。良い眼医者、ご紹介しましょうか? 良い眼医者はアクティム帝国首都、アクティウムの1番街2の3の45番地にいらっしゃいますわ!」

(ニヤつくアデーレ! オンドレアここまで引っ張った大技、大・失・敗!)


「アベ、アベ、アベベベ…………」

(ああ! これはマズイ! オンドレア、謎のアベベ!)


「ねぇ? 私が想一郎様に相応しくない根拠も言えないくせに、いきなり婚約を取りやめろとはホント、あなた、もしかも、もしかしなくても、アホの子ね! その要求、拒否しますわ! フォ~ホッホッホ!」

(勝ち誇るアデーレ!)


「──あっ!」

(おや? しかしオンドレア、起死回生? 何かを思いついたようだ!)


「そうよ! そう!」

「あら?」

「そう! あなたはダンジョン強盗団を組織して、冒険者を襲う糞ビッチだからよ!」

(おーここでアホトロールの証言を引き出してきた!)


「はいはい。根拠は?」

(アデーレ! またも根拠提示要求バリアで反撃だ!)


「え! あっ! う~……そう! え~そう! 証言があるわ! あなたの部下の、アホのトロールが吐いたのよ! あなたは糞卑しく糞醜い糞強盗団の糞ビッチ頭領だってね!」

(糞乱用で下品すぎる! しかし確かにそう証言していた! さぁどうするアデーレ!)


「あらあら。残念。──そんなの根拠になりませんわ?」

(しかしアデーレ! 余裕の返しだ!)


「なっ! どうして根拠にならないのよ! まだ白を切るつもり!? まったく見苦しいわ! ま! 悪魔ですものね! 観念なさい! こっちは強硬手段に出てもよいのよ!」

(おっと! オンドレア! 最終手段をチラつかせる! さて、アデーレの反応は?)


「根拠にならない? 当たり前でしょ? どこの馬の骨ともわからない屑共が、私が頭領だなんて言ったところで何の証拠になるのかしら? 馬鹿な領民を賢く収めるのに身を粉にして犠牲になっている貴族を逆恨みして、好き放題言う馬鹿は何処にでもいるわ? それに重要なのは、その屑共と私を結ぶ“物的証拠”を、あなたは提示できるのかしら?」


(((──あっ! ないっ!)))


(“物的証拠”……あちゃー! これは痛いところ突かれたー! プフフ!)


「ムキー!」

(オンドレア反論できない! プフフ!)


「それになに? 強硬手段? ふふん? やっぱりアホの子なのね。言うまでもないけど。どうして私と想一郎様が婚約したかその経緯を知ってそんなことを言っているのかしら? ──帝国とファンセイヌは不可侵条約を結んでいますわ。であっても臣下の小競り合いは絶えませんの。それって誰のせいかしら?」


(むむむ!)


「まぁ敢えてそれは言わないわ。それは置いといて、ただでさえモンスター共の侵略に晒されているダンジョン辺境伯爵領はそんな小競り合いに付き合う暇なんてなくって、出来るだけ帝国とも仲良くしたいと、その為に私と婚約したのがわからないの? もう、ほんとアホよね。いい? そんな私を襲って、両国がただで済むと思っているのかしら? よく考えなさい? 戦争になるかもしれないのよ? 沢山の血が流れる事になるのよ? この“猿山中堅クラス”ビッチ!」


「──む、む、ムキィー!!」


 ──バーン!


「──ハイ論破ぁ~! フォ~ホッホッホ!」


(カンカンカンッ! 試合終了のゴングが鳴った! アデーレ・ウィナー! オンドレア・ルーザー! 実況解説はエリザベスですたー! プフフ!)

 勇者は王に謁見すると王は言った。

「勇者である根拠を示せ!」

 勇者は言った。

「布団がふっとんだぁ~!」

 ──静まり返る謁見の間。

 冷たく走る緊張感……。



 その場に潜入していた密偵は思った。

「物凄い緊張感だ……! これが魔王との戦い……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ